" />
FC2ブログ

アトミック・ブロンド

atomicblonde.jpg



(原題:Atomic Blonde 2017年/アメリカ 115分)
監督/デビッド・リーチ 製作/シャーリーズ・セロン、ベス・コノ、A・J・ディックス、ケリー・マコーミック、エリック・ギッター、ピーター・シュウェリン 原作/アントニー・ジョンソン、サム・ハート
脚本/カート・ジョンスタッド 撮影/ジョナサン・セラ 美術/デビッド・ショイネマン 衣装/シンディ・エバンス 編集/エリザベト・ロナルドスドッテイル 音楽監修/ジョン・フーリアン 作曲/タイラー・ベイツ スタントコーディネーター/サム・ハーグレイブ
出演/シャーリーズ・セロン、ジェームズ・マカボイ、エディ・マーサン、ジョン・グッドマン、トビー・ジョーンズ、ジェームズ・フォークナー、ソフィア・ブテラ、ビル・スカルスガルド、サム・ハーグレイブ、ティル・シュワイガー

概要とあらすじ
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」や「ワイルド・スピード ICE BREAK」など近年はアクション映画でも活躍の幅を広げているシャーリーズ・セロンが、MI6の女スパイを演じた主演作。アントニー・ジョンソンによる人気グラフィックノベルを映画化したアクションスリラーで、「ジョン・ウィック」シリーズのプロデューサーや「デッドプール」続編の監督も務めるデビッド・リーチがメガホンをとった。冷戦末期、ベルリンの壁崩壊直前の1989年。西側に極秘情報を流そうとしていたMI6の捜査官が殺され、最高機密の極秘リストが紛失してしまう。リストの奪還と、裏切り者の二重スパイを見つけ出すよう命じられたMI6の諜報員ロレーン・ブロートンは、各国のスパイを相手にリストをめぐる争奪戦を繰り広げる。共演に「X-MEN」「ウォンテッド」のジェームズ・マカボイ、「キングスマン」「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」のソフィア・ブテラ。(映画.comより



セロン姐さんは強い

原作に惚れ込んだシャーリーズ・セロン
自ら映画化権を獲得し、製作に加えて主演も勤めた俺さま映画、
『アトミック・ブロンド』

やっぱりスパイ映画には冷戦時代がよく似合うとばかりに
ベルリンの壁崩壊前夜を舞台にした本作は
わかりやすく敵対した大きな枠組みの中で暗躍する
各国の諜報機関による腹の探り合いのもと、
現場で命を削るスパイたちの生き様が嬉々として描かる
純然たるアクション・エンターテイメント。
しかし、やっぱり重要なのは
MI6の凄腕スパイ、ロレーン・ブロートンを演じる
シャーリーズ・セロンの男前っぷりなのです。
カリカチュアライズされたブロンドヘアに濃いめのアイメイク、
ボンドのマティーニよりさらに硬派な
ウォッカのロックを一気飲みするキャラ作り、
シーンごとに化粧直しするファッション、
(「BOY LONDON」のTシャツ!)
そしてなにより長身を活かした外連味溢れるアクションと、
シャーリーズ・セロンでなければなしえない
誰もが抱かれたい性別を超えたヒーロー
それがシャーリーズ・セロン=「アトミック・ブロンド」なのです。

ガスコイン(サム・ハーグレイブ)というMI6のスパイが
KGBのバクティンという男によって殺され、
腕時計に隠された世界中の諜報部員のリストが奪われるところから
物語は始まります。
やがて、全身傷だらけのロレーン(シャーリーズ・セロン)
氷風呂につかって傷を癒やしたあと、
ガスコインはかつてロレーンの恋人であったことが暗に示され、
あれ? いきなりそんな湿っぽい展開なのかと
拍子抜けしました。
予想外の弱みをみせたかに思われたロレーンでしたが、
そこはほれ、プロのスパイだから、
長々と引きずることはなく、その後は結構ドライです。
ガスコインが殺されてから10日後、
取り調べを受けるロレーンがこれまでの事情を説明する回想形式で
話は進んでいきます。
ところで本作は、シャーリーズ・セロン姐御だけでなく、
脇を固める俳優陣も
トビー・ジョーンズ、ジョン・グッドマン、エディ・マーサン
渋すぎるメンツが揃っておりまする。

ベルリンの壁崩壊をまたぐ時代設定そのものが
非常に不安定でスリリングなうえ、
絡んでくる組織もイギリスのMI6にソ連のKGB、
アメリカのCIA、フランスのDGSEとくんずほぐれつ。
さらにはロレーンの手助けをするはずのMI6の諜報員、
バーシヴァル(ジェームズ・マカボイ)
自由気ままなポン引きみたいに信用のおけない男で
どんなに国家レベルの組織が裏に存在していようと
結局のところ、現場で動くスパイの判断に一任されているのが
本作のすがすがしいところではあります。
ところで、あいかわらずの怪演を見せるジェームズ・マカボイが
坊主頭なのは、シャマランの『スプリット』で丸刈りにしたためで、
右手のギプスは本当に骨折していたんだそうですが、
これぞケガの功名。
彼のギプスはバーシヴァルのキャラ作りに一役買っていました。
(因みにどうでもいいことですが、
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で丸刈りにしたセロン姐さんは
同時期に撮影中だった『荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて』では
ヅラをかぶっていたとか。)

諜報部員のリストがKGBの手に渡るのは
西側諸国の大いなる損失ということに留まらず、
諜報部員個人も危険にさらされるという設定が
ロレーンたちの行動に大義のためだけではない説得力を与えていましたが、
さらに諜報部員のなかに存在する
サッチェルという二重スパイの正体を突き止めるミッションも含まれ、
より複雑になってきてミステリーが深まるのですが、
サッチェルの正体が明らかになることで問題が解決するわけでもなく、
観ているこちらとしてはわりとどうでもよくて、
そんなことよりロレーンのサバイバルを
わくわくしながら楽しむといった感じでした。

セロン姐さんがかっこいいのはOKだけれど
さすがに色気に欠ける、と思ったのかどうなのか
007シリーズのボンドガールよろしく登場するのが
みんな大好き『キングスマン』ソフィア・ブテラ
ジェシカ・チャスティンを凌駕するケツあごのソフィア・ブテラは
他を寄せ付けないクールな美女ですが、
セロン姐さんの前ではウルウルしっぱなしで可愛さ炸裂。
いくら新人スパイとはいえ、
こんなに簡単にターゲットに抱かれていいのか疑問ですが、
セロン姐さんを前にすれば
誰しも身を委ねるしかないのでしょう。
ありがちといえばそれまでですが、
あっさりとセロン姐さんに惚れてしまうソフィア・ブテラをはじめ、
ロレーンがコートに盗聴器を仕込まれて気づかなかったり、
バーシヴァルがKGBとの密会を撮影されていたり

わりと都合のいい脇の甘さがないわけではありません。

タルコフスキー『ストーカー』の映像をバックに
格闘するシーンも見所でしたが、
最大の見せ場は、奪われた諜報部員のリストを暗記しているという
スパイグラス(エディ・マーサン)
デモに紛れて西側へ逃亡させようとするところから
停車した車に追突されて水中に投げ出されるまでの
7分以上にも及ぶ疑似長回しのアクション・シーン。
セロン姐さんはほぼほぼスタントなしで挑んでいますが、
これはやはり『ジョン・ウィック』で共同監督を務めた
デビッド・リーチ監督の手腕によるところでしょう。
『ジョン・ウィック』の「ガンフー」を思わせるシーンもありました。
セロン姐さんがぼろぼろになりつつも
身近にあるものを使って急所を攻撃する一連のシーンが
素晴らしかったです。

結局のところ、
ロレーンはMI6ではなく、CIAのメンバーで
ロレーン=サッチェルということなのかしら?
まあ、いいか。そんなこと。
とにかく、続けようと思えばいくらでも続けられるエンディングでした。
「強い女性」という表現自体が
そもそも女性は弱いものだという前提にたっているようで
あんまり好きではないけれど、
「セロン姐さんは強い」というのは
間違いないはず。







にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

アーカイブ

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンター