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ベイビー・ドライバー

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(原題:Baby Driver 2017年/アメリカ 113分)
監督・脚本/エドガー・ライト 製作/ナイラ・パーク、ティム・ビーバン、エリック・フェルナー 撮影/ビル・ポープ 美術/マーカス・ローランド 衣装/コートニー・ホフマン 編集/ポール・マクリス、ジョナサン・エイモス 音楽/スティーブン・プライス
出演/アンセル・エルゴート、リリー・ジェームズ、ケビン・スペイシー、ジェイミー・フォックス、ジョン・ハム、エイザ・ゴンザレス、ジョン・バーンサル、CJ・ジョーンズ、フリー、スカイ・フェレイラ、ラニー・ジューン、ビッグ・ボーイ、キラー・マイク、ポール・ウィリアムズ、ジョン・スペンサー、ウォルター・ヒル

概要とあらすじ
「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」などで知られるエドガー・ライト監督が、音楽にのりながら驚異の運転テクニックを発揮する若きドライバーの活躍を描いたオリジナル作品。天才的なドラインビングテクニックで犯罪者の逃走を手助けする「逃がし屋」をしているベイビーは、子どもの頃の事故の後遺症で耳鳴りに悩まされているが、音楽によって外界から遮断さえることで耳鳴りが消え、驚くべき運転能力を発揮することができる。そのため、こだわりのプレイリストが揃ったiPodが仕事の必需品だった。ある日、運命の女性デボラと出会ったベイビーは、逃がし屋から足を洗うことを決めるが、ベイビーの才能を惜しむ犯罪組織のボスに脅され、無謀な強盗に手を貸すことになる。ベイビー役は、「きっと、星のせいじゃない。」で注目された若手俳優のアンセル・エルゴート。ヒロインとなるデボラを「シンデレラ」のリリー・ジェームズが演じるほか、ケビン・スペイシー、ジェイミー・フォックスといった実力派ベテラン俳優も共演。(映画.comより



iPod、再発売希望!!

自分の好きなものを詰め込んで、好きなように作った作品が
世間からも高い評価を得るって
本当に素晴らしいことですねぇ。
映画マニアで音楽マニアのエドガー・ライト最新作
『ベイビー・ドライバー』

エドガー・ライトらしさが思う存分発揮された作品です。
盟友サイモン・ペグがいないからというわけではないでしょうが、
ジョークのセンスはそのままに
コメディになりすぎないカックイイ作品となっております。

ウォルター・ヒル監督『ザ・ドライバー(1978)』に由来する
「逃がし屋」もの。
(ラスト近くの裁判所通訳の声はウォルター・ヒル監督だとか)
冒頭いきなり銀行強盗のシーンから始まります。
全編を通じて、流れる音楽とシンクロした演出&編集
前評判通りの緻密さと軽快さでワクワクさせてくれます。
激しいカーチェイスでカマしたあとも、
コーヒーを買いに行くベイビー(アンセル・エルゴート)
『ハーレム・シャッフル』にのって
踊るように通りを歩いたりするので、
「カーチェイス版『ラ・ラ・ランド』」
本作を評する向きもあるようですが、
エドガー・ライト監督自身はその表現に首をかしげているご様子。
それもそのはず。ミュージカルで流れる音楽は劇判。
強いていえば登場人物の心の中で流れている音楽です。
ところが、本作の音楽はすべて
そのとき実際にベイビーがイヤホンで聴いている音楽なのです。
そのため、ベイビーが四六時中ipodで音楽を聴くのは
彼が幼いときに遭遇した交通事故による耳鳴り
ごまかすためという理由が用意されています。
80〜90年代の曲が多いのは監督の好みでしょうが、
若いベイビーが年齢に不相応な古い曲を聴いているのも
盗んだ車にあったipodをくすねているからという律儀さ。
そんなわけで、どちらかといえば
母親にまつわるカセットテープも含めて
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのほうが
より親和性が高いような気がします。
ま、どうでもいいことですが。

ポップでスタイリッシュ、外連味たっぷりな本作は
下手をするとただ上っ面だけの軽薄な映画になりそうですが、
物語もしっかりと心を掴みます。
かつて自動車泥棒だったオードリー若林、じゃなかったベイビーは
ドク(ケビン・スペイシー)所有の
大量のドラッグが積まれた車を盗んだために
ドクの元で「逃がし屋」として働かされるようになったのでした。
強盗実行犯の強面立がベイビーを子供扱いするのを牽制するドクは
ベイビーを息子のように誇らしく思っているふしがあります。

ベイビーとデボラ(リリー・ジェームズ)
お互いにじりじりと距離を縮めていく恋の過程もあら素敵。
デボラが着ているダイナーの制服が別人のもので名前が違うのが
偽名で呼び合う強盗たちと呼応していて楽しい。
コインランドリーのベンチに座ってリズムを刻むふたりの
足だけが映される一瞬のカットで表現される多幸感たるや。

ベイビーが初めてデボラが働くダイナーに電話をかけるシーンでの
逆光の中で浮かび上がるデボラのシルエットの美しさにもうっとりです。
しかーし、ふたりの関係が近くなればなるほど
ベイビーがデボラを災難に巻き込んでしまうジレンマ。

借金を返済して悪事から足を洗うはずだったベイビーですが、
腕を買うドクからデボラに危険が及ぶと脅され、
しぶしぶ「逃がし屋」に復帰することに。
そこで組むことになった実行犯がバッツ(ジェイミー・フォックス)
サイコを自称する呼ぶバッツは
ドクの支配下にある銃器の売人集団を
警察だといって皆殺しにしてしまいます。
その後もベイビーが会話を録音しているのをみつけると、
警察のスパイだ!と難癖をつけたりするのですが、
この一連の「話が通じない輩」にからまれる感じ
最悪で最高です。

クライマックスの駐車場でのカー・アクションと
ありえないほどしつこく甦るバディ(ジョン・ハム)もよかったのですが、
「ママのテープ」を取りに戻ったベイビーに対して
冷酷無比だと思われたドクが
っんもう仕方ねえな〜って感じで態度を一変させ、
死を覚悟でベイビーたちを逃がしてやったのは胸熱でした。

そして、なんとか無事に生き延びたベイビーとデボラ。
このままどこかへ逃避行しておしまいでもよさそうですが、
ベイビーが犯した罪の報いをちゃんと受けるあたり、
念が入ってるなあと感じました。
交通事故で亡くした両親への想いを含めた過去を清算してこそ
「ベイビー」は大人へと成長できるのでしょう。
(ま、父親への想いはたいしたことなさそうだけど)

ていうか、ipodって生産中止になったから
もうすでに懐かしのアイテムになってしまったのネ……。
……iPod、再発売希望!!



↓エドガー・ライトによるミント・ロワイヤル「Blue Song」のMV。
本作のオープニングと同じネタ。ニック・フロストも出てるよ!


↓オープニング、そのまんま。




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