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恐怖人形

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(2019年/日本 86分)
監督・原案/宮岡太郎 脚本/奥山雄太、青山悠希 エグゼクティブプロデューサー/今野義雄、中西研二、龍原正 プロデューサー/茂木徹、本郷達也、平野貴之 撮影/布川潤一 照明/長谷川誠 録音/下代宗太郎 美術/小滝美有 衣装/川本誠子 ヘアメイク/板垣美和 特殊造形/梅沢壮一 VFX/福井直人 編集/宮岡太郎 音楽/兼松衆
出演/小坂菜緒、萩原利久、黒羽麻璃央、水上京香、近藤雄介、石川瑠華、福島雪菜、黒沢あすか、粟根まこと、萩原聖人

概要とあらすじ
人気アイドルグループ「日向坂46」の小坂菜緒が映画初出演で初主演を務めたサイコサスペンス。女子大生の平井由梨は日々、趣味のカメラで幼なじみの真人と日常の風景を撮影していた。そんなある日、由梨の自宅に差出人不明のパーティの案内が届く。少し怪しげな案内状ではあったが、真人のところにも同じものが届いていたことから、2人は軽い気持ちでパーティに参加することに。案内状に記された集合場所に到着すると、そこには同世代の男女5人と1人の中年男性がいた。8人はそこからワゴン車でパーティ会場となるキャンプ場に向かうが、そこで決して引き返すことのできないパーティに参加させられることになる。主人公の由梨役を小坂が務め、真人役で「十二人の死にたい子どもたち」やテレビドラマ「3年A組 今から皆さんは、人質です」の萩原利久が共演。監督は「gift」「めがみさま」の宮岡太郎。(映画.comより



「荒唐無稽」には気合いが必要

なぜか観てしまった『恐怖人形』。たいへんど直球なタイトルでございます。公式サイトでは「荒唐無稽な映像にスクリーンから目が離せない」という惹句が。香ばしい香りが漂ってまいります。

写真が趣味の由梨(小坂菜緒)は、今日も今日とて、幼なじみの真人(萩原利久)をアシスタント代わりに従えて、著作権フリーの素材集みたいな写真を激写しております。たいした荷物もないのになぜアシスタントが必要なのかさっぱりわからないがそれはともかく、一息ついているふたりは言葉を交わすのです。

「由梨ってさあ、太陽追っかけてるみたいだよね」
「うん、そうかもしれない。どんなに暗くて寒いときでも、お日様が昇ると何事もなかったみたいに温かくなるでしょ。わたしはそんな写真が撮りたいの」
……こんな身の毛もよだつ台詞を冒頭からぶっ込まれ、はやくも恐怖のどん底に。

撮影を撤収し、アパートに戻った由梨は郵便物の中に赤い封筒を発見。差出人のないその手紙には「お久しぶりです。この度、ささやかではありますが、パーティーを催すことになりました。ご参加者には御礼金十万円を差し上げます」と書かれておりました。ま、普通ならゴミ箱に直行ですが、同じ手紙を受け取っているという真人は「オレ、行こうと思ってる。奨学金 “受け取ってる“ から返済の足しになればと思って」と積極的なのです。奨学金を“受け取ってる“ という表現もおかしいが、行けば10万円貰えると思えるのもおかしい。しかも、たった10万円です。これが100万円なら、ちょっと怪しいけど行くだけ行ってみるかと考える気持ちもわからないではありませんが。これが若者の貧困か!

しかし、集まった面々はみな、たかが10万円欲しさにパーティーが開かれるキャンプ場にやってくるのです。キャンプ場……いしだ壱成が雑なピエロに扮した『それ ~それがやって来たら(2018)』の悪夢が蘇ります。『それ』と同様、トイレが近い男がいて、やっぱり室内の作り込みはほぼありません。B級ホラーのミューズというべき黒沢あすかに加えて、萩原聖人が登場。麻雀のやりすぎで顔がむくんだか、『CURE(1997)』の頃の面影はありません。

でまあ、まったく日本人形らしくない顔立ちの日本人形がちょいちょい出てきて、登場人物たちをびびらせるのですが、赤い封筒の手紙で招集された面々はみな、10年前にこのキャンプ場に来たことがあり、おとなしい少女よしこにとって唯一の「友達」だった日本人形を燃やしてしまったのです。ショックを受けたよしこはまもなく死んでしまい、すわ呪いなのかとなるわけですね。キャハハと笑う類型的キ印の心霊研究家(?)も突然登場します。日本人形は微妙にサイズが大きくなってたりします。

そして、二人っきりになった女性メンバーが唐突にセックスを始めます。百合ってやつでしょうか。B級ホラー定番のお色気シーンを女性同士にしたのは現代的なジェンダー意識の表れなのかもしれませぬ。しかし、直後に登場した日本人形の身長が180cmくらいになっていることのほうが重要です。ここからはっきりと、「人形」は「着ぐるみ」へと進化し、殺戮が始まるのです。おそらく、笑わせるつもりなんだと思います。笑わせるつもりであってほしいと願います。

最終的にはチェーンソーを持って追いかけてくる「着ぐるみ」は、メンバーの死体を集めて誕生日パーティーを開きます。そこにはミイラ化したよしこが。あまりに臆面もない『悪魔のいけにえ』パロディ。

日本人形の着ぐるみの中身は、よしこの母親であろう黒沢あすかなんだろうなと思っていたのですが、なんと萩原聖人でした。これは結構意外だったけれど、バースデーソングを歌って想い出ポエムを語るだけなので、父親なのかどうかいまいちわかりません。まあ、結局人形の呪いではなく、実行犯がいたことになりますが、心霊研究家が拘束していた人形が涙を流した件はどうなったかというと、うやむや。

逃げようとする由梨と真人を追いかけてくる萩原聖人が、とっくに身バレしているのに日本人形のかぶり物を被っていることに涙。いままでどこにいたのかわからない黒沢あすかが猟銃で萩原聖人を撃ち殺し、「こんなことになるなんて」と言うけれど、「パーティは24時からです」といい、メンバーに10万円を配ったのはお前だろ? あんた、どういう立場なの?

名作『へんげ(2011)』のように、日本人形がどんどん巨大化して怪獣みたいになるなら面白かったかもしれません。「荒唐無稽」には気合いが必要。







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