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モキシー 私たちのムーブメント

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(原題:Moxie 2021年/アメリカ 111分)
監督/エイミー・ポーラー 製作/エイミー・ポーラー、モーガン・サケット、キム・レッシング 製作総指揮/デビッド・ハイマン、タマラ・チェストナ、ジェニファー・マチュー 原作/ジェニファー・マチュー 脚本/タマラ・チェストナ、ディラン・メイヤー 撮影/トム・マッギル 美術/エリン・マッギル 衣装/キルストン・リー・マン 編集/ジュリー・モンロー 音楽/マック・マッコーハン 音楽監修/アレクサンドラ・パットサバス
出演/ハドリー・ロビンソン、ローレン・サイ、パトリック・シュワルツェネッガー、ニコ・ヒラガ、シドニー・パーク、ジョセフィン・ラングフォード、クラーク・グレッグ、ジョシー・トター、アリシア・パスクアル=ペーニャ、アンジェリカ・ワシントン、チャーリー・ホール、サブリナ・ハスケット、アイク・バリンホルツ、エイミー・ポーラー、マーシャ・ゲイ・ハーデン

概要とあらすじ
学校での性差別に立ち向かう女子高生たちの奮闘を描いた青春ドラマ。ジェニファー・マチューの小説を原作に、「ワインカントリー」で監督デビューを果たした人気コメディアンのエイミー・ポーラーがメガホンをとった。内向的な女子高生ヴィヴィアンは、校内にはびこる性差別や不公平にうんざりしながらも、親友クラウディアとともに目立たないよう過ごしていた。そんな中、男子生徒からの嫌がらせに負けない転校生ルーシーの存在や、かつて反骨精神旺盛だった母リサに触発され、ヴィヴィアンは校内の性差別を告発する冊子「モキシー」を匿名で発行。冊子は反響を呼び、やがて学校に大きな変化を巻き起こす。「もう終わりにしよう。」のハドリー・ロビンソンが主演を務め、母リサ役をポーラー監督が自ら演じた。共演にドラマシリーズ「レギオン」のローレン・サイ、「ミッドナイト・サン タイヨウのうた」のパトリック・シュワルツェネッガー。Netflixで2021年3月3日から配信。(映画.comより



プレ『ブックスマート』

TwitterのTLに流れてきた動画を何気なく観たところ、一気にハートを鷲づかみにされた「リンダ・リンダズ」。ロサンゼルスを拠点に活動する「リンダ・リンダズ」は、10代の少女たち(ドラムのコは10歳!)による4人編成のパンクバンド(バンド名の由来は山下敦弘監督の『リンダ リンダ リンダ(2005)』で、ブルーハーツのカバーもやっているとか)。クラスメイトの男子から言われた言葉を題材に「You are Racist! sexist boy!」とシャウトする姿は、超シンプルで超ストレートだからこそとてつもなくカッコイイし、真に迫るものがあります。

そんなリンダ・リンダズが出演していると知って、観てみようと思った『モキシー 私たちのムーブメント』。内気な主人公ヴィヴィアン(ハドリー・ロビンソン)は、いつも親友のクラウディア(ローレン・サイ)とつるんでいるけれど、冴えない高校生活にモヤモヤした想いを抱えておりました。その最大の理由は、アメフト部のミッチェル(パトリック・シュワルツェネッガー)を代表とするマッチョかつ女性差別的な校風。それでも卒業するまでの間、堪え忍べばいいとなかば諦めていたところに、物怖じしないルーシー(アリシア・パスクアル=ペーニャ)が転校してきて、ヴィヴィアンの気持ちが揺らぎ始めるのでした。

てなかんじで、映画のルックは『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2020)』とそっくり。なにしろ、『ブックスマート』にも出演していたプロ・スケートボーダーのニコ・ヒラガ(ボクは勝手に「福くん」と読んでいる)がヴィヴィアンの恋人役なのでなおさら。ただ、『ブックスマート』はあらゆる多様性が受け入れられているのを前提に、差別の存在を描かないことで逆に「いまさら差別するやつとか相手にする必要なし」くらいの達観した姿勢が気持ちよかったのですが、本作は常態化した性差別を訴えていかなければならないと奮闘する物語なので、「プレ『ブックスマート』」といった感じ。

ま、現実に女性差別がなくなったわけではないので、不平等を訴えていく必要はあいかわらず存在すると思いますが、本作の語り口はかなり強引で、ジョックスのミッチェルの描かれ方などかなり露悪的。また、女性差別に対しては熱心だけれど、LGBT差別や人種差別などそのほかの問題についてはほとんで言及していないと感じるのは、無い物ねだりでしょうか。

ヴィヴィアンたち女子生徒が立ち向かうのが女性を蔑視する男性だけではなく、この差別的な状況を甘んじて受け入れている女性学長などのいわゆる「わきまえる女たち(by 森喜朗)」に対する批判があるのはいいけれど、描写は表面的。かろうじて中国系のクラウディアの葛藤が描かれてはいましたが。終盤になると、突然「ミッチェルにレイプされた」という女の子が登場、問答無用の性犯罪を持ち出して事実の検証もなく、一気にトドメを刺してしまう展開はさすがに強引すぎるのではないでしょうか。

さて、母親(エイミー・ポーラー=監督)のパンクな過去に触発されたヴィヴィアンが「Moxie」というZINEを作成し、それを機に校内の女子たちを中心としたフェミニスト運動が広まっていくのですが、少し調べてみたら90年代初頭にはじまった「ライオット・ガール」というフェミニズム運動があり、そのときに表現手段として活用されたのが手作りの冊子ZINEなのでした(Banger https://www.banger.jp/movie/56585/ )。映像で登場するバンド「ビキニ・キル」はその先駆者といわれていて、ヴィヴィアンの母親もZINEを作る「ライオット・ガール」だったというわけ。本作ではインスタのアカウントを作ったりもしていますが、このZINEを巡る「ライオット・ガール」の運動こそを(若干のノスタルジーを込めて)語りたかったのではないでしょうか。

難点の多い作品ではありますが、差別大国・日本ではこのくらいわかりやすいところからはじめないといけないのかもしれません。お目当てのリンダ・リンダズが演奏するシーン(曲はビキニ・キルの『Rebel Girl』)はわずかでしたが、ノリノリで踊る女の子たちも含めて最高でした。











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