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それ ~それがやって来たら…

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(2018年/日本 64分)
監督/沖田光 脚本/沖田光、近藤紫乃 製作/張江肇、鈴木ワタル プロデューサー/宮田生哉、岩村修 撮影/カツヲ、嘉本哲也 照明/村上不比等、石川和明 録音/池田匠、古賀陽大 衣装/杉本京加 特殊メイク/土肥良成 編集/伊藤拓也 音楽/山根美和子
出演/平松可奈子
、椎名ひかり
、牧純矢
、浅野桃花
、加藤直輝
、金丸竜也
、加藤大翔
、ナナエ
、有澤ミッシェル
、峯田百花
、緒方貴心
、稲葉優華
、渡瀬あおな
、梶間広之
、金原隆臣
、奥居元雅
、岩崎う大
、いしだ壱成


概要とあらすじ
元「SKE48」メンバーで、グループ卒業後はアパレルブランドのプロデューサーとしても活躍した平松可奈子が映画初主演を務めたホラー。ボランティア活動で小学生たちを引率し、親友のすみれとともに山奥のキャンプ場へやってきた小林絢香。都会育ちの小学生たちはキャンプを満喫していたが、ひとりだけ、小学5年生の上杉響という子がみんなの輪に入ろうとしない。気になった絢香は響に声をかけるが、響は何かを気にしている様子。周囲の少年少女たちは、嫌がる響を強引に輪の中に加えるが、そんな彼らを物陰から眼光鋭く見つめる何者がいた。親友すみれ役は、椎名ぴかりん名義で「魔界人アイドル」として独特の活動を展開し、注目を集めるモデルの椎名ひかり。神出鬼没な白塗りの殺人鬼を、いしだ壱成が演じている。(映画.comより



これこそ真のホラーだ!

IT イット “それ”が見えたら、終わり。(2017)』の続編『IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019)』を観逃してしまったので、その代わりに……といっちゃなんだが、『それ ~それがやって来たら…』を観てみました。まあ、タイトルからもわかるように、あからさまなパクリ映画として世間のごく一部をざわつかせた作品ですが、実際に観てみるとパクリというのも憚られる映画でした。

なにやら病院でわめいている絢香(平松可奈子)。彼女は殺人事件の容疑者なのです。なにやらフラッシュバックをみていた絢香は、かつて起きた惨劇を思い出すのでした。

友人に誘われた絢香は、6人の子どもたちを引率する指導員として山奥のキャンプ場へやってきます。全員がボーイスカウト風の服を着ているのですが、この子どもたちがどういう意図で選抜されたのかはよくわかりません。ていうかそれ以上に、絢香と絢香の友人は共にアニメ声(というかそういう喋り方)で、子どもたちと身長がそんなに変わらないので、誰が子供で誰が先生なのか区別がつきません。少なくとも絢香ともうひとりの引率者は屈強(そうにみえるだけでいい)な男性のほうがいいのではないでしょうか。

バカガキが川でサメを釣るとかいっているのはともかく、小屋の中でひとり浮かない様子の響(牧純矢)。絢香とともに浮かない様子の人間がふたりもいるのはどうかと思うが、とにかくなにかしら思いにふけっているのです。響がしょんぼりしている山小屋を含め、本作に登場する室内には基本的に家具がありません。

夜になって室内で焼き肉を食べていると(キャンプにきたのにバーベキューではない)ひとりの少女がなにやら屋外の異変に気づいて小屋を飛び出していきます。しかし、どんな異変があったのかは観客には1mmもわからないのでなんのことやらさっぱりです。なんかいた! という少女の証言に従って、そこにいる全員が懐中電灯をもって森の中を調べに出かけます。どう考えても子どもたちは屋内にいたほうがいいと思いますけど。そこで倒れていた美咲(浅野桃花)と名乗る少女を発見。木の陰からはぜえぜえという不気味な息づかいが。

響はやっぱり絢香と同じようにときおりフラッシュバックをみます。どうやら彼を含む3人の少年はいじめによってひとりの少年を死に至らしてしまい、死んだ少年の父親が復讐に来るのではないかと恐れているようす。どういうイジメがあったのかさっぱりわからないけれど、その少年は窓から飛び降りて死んだらしいのですが、窓のショットと地面のショットしかないので、どれほどの高さから飛び降りたのかまったく伝わりません。

戦隊ものの「黄色」を担当するべき小太りの少年が、晩飯を食べ過ぎた→トイレでうなっている(食あたりではない)……ということ自体が意味不明ですが、とにかくトイレが空かないのでひとりの少年が屋外でおしっこをしていると、ついに「それ」=いしだ壱成が登場。さっきまでぜえぜえ言ってたのにいまはケラケラ笑っています。まあ、彼がペニー・ワイズのぱちもんなのは一目瞭然なのですが、それにしてもチープすぎ。似せたいけど似せられないという葛藤が垣間見れるものの、だからといって新しいアイデアもない……なんとももの悲しくなります。

正体不明の少女を発見し、さらにひとりの少年が行方不明になったのですから、その時点で絢香たちは引率者として大問題なのですが、またしても全員で少年捜索に出かけた絢香を含む一行は各々でバラバラに行動することになり、その間に響を残した全員がいしだ壱成によって惨殺されてしまいます。ここで手足を切断するという急なゴア表現。

意識を取り戻した響と手を繋いで捜索を続ける絢香。なぜか洞窟の中にいます。「白い顔の男を見たんだ!」と訴える響に「外国の人?」と聞き返す絢香。100%馬鹿なのです。

すると、美咲と一緒に佇むいしだ壱成が再登場。「クイズです! なんでそいつ(響)ひとりだけ殺さなかったんでしょーか?」きょとんとする絢香。「それはお前を導き出すためでしたー」……きょとんとする絢香。じれたいしだ壱成「……ヒントです!」。答えを明かした直後にヒントを出すという驚き。なんなんでしょうか、このやりとりは。ていうか、そもそも絢香はこのキャンプ場にいるんだからおびき出す必要がないのですが。

10年前、小学生の絢香は友人たちとよくわからないルールの鬼ごっこらしきものをやっていたときに、側にあった家のなかに人の気配を感じたことがあったのでした。別にその家は廃墟でもなく怪しい雰囲気はまったくないので、窓に人影が見えたとしても普通はどうってことない(むしろ当たり前)なのですが、なにかをビビッと感じ取った絢香が家の中に(いともたやすく)入ってみると手足を縛られた美咲がいたのです。美咲は父親(母親の愛人)から虐待されていたのですね。もちろん室内にはゴミが散らかっているだけで家具は一切ありません。予算がないのはわかる。同情する。でもちゃぶ台のひとつくらい用意できないか?

絢香が美咲を助けようとしているところに父親が帰宅。さっそく絢香にナイフを突きつけ「誰にも言うなよ」と脅します。「誰にも言うなよ」というからには逃がすの前提です。絢香がどうやって逃げたのかわかりませんが、とにかくその後一晩中父親から殴打された美咲は死んでしまい、魂が芽生えたぬいぐるみのピエロ=いしだ壱成が黄色い風船を手に現れ、父親を滅多刺しにして殺します。ズームアップを多用していろいろとごまかしています。そしていしだ壱成はまったく返り血を浴びません。それ以前に、美咲がピエロの人形を溺愛していたような描写は一切ないのだけれども。

ともかく、すでに死んでいる美咲の魂はあのとき逃げた絢香が憎いというわけで、いしだ壱成の力を借りて復讐しようとしたわけです。最後は、絢香の病室にいしだ壱成が「まーだだよ」といいながら現れて、絢香は殺されます。鬼ごっこをしていたときに美咲を見つけたのにかくれんぼみたいになっていますが、そんなことはもういいです。

俳優たちの演技は学芸会以下のレベルだし、そもそもの設定も台詞も酷いものでした。暗いシーンが多いのに照明も酷いし、画質が最悪。やたらと鳴り続ける音楽もシーンとまったく噛み合っておらず、耳障りなだけでした。さりとて、想像を絶するクオリティーの欠如と志の低さ、そもそも何を目的として企画されたのかなどと考えると背筋が凍るようで、もしかしたらこれこそ真のホラーだと言えなくもない気がしないでもありません。







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