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4人の食卓

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(原題/The Uninvited 2003年/韓国 126分)
監督・脚本/イ・スヨン 製作/アン・スヒュン、イ・ウジン 撮影/チョ・ヨンギュ 美術/チョン・ウニョン 音楽/チャン・ヨンギュ 編集/キョン・ミノ
出演/チョン・ジヒョン、パク・シニャン、ユソン、チョン・ウク、キム・ヨジン

概要とあらすじ
幼い頃の記憶を喪失した男が、過去を見通せる女の力を借りて心の迷宮を探っていく心理ホラー。監督・脚本はこれが長編デビューとなるイ・スヨン。結婚を目前にひかえたインテリア・デザイナーのジョンウォン(パク・シニャン)は、地下鉄で起きた少女毒殺事件を偶然に目撃。その日から彼は、婚約者のヒウン(ユ・ソン)が買った自宅の食卓に二人の少女の姿を見るようになる。やがて彼は、同じマンションの住人であり、牧師である父親(チョン・ウク)の教会の信者の女性、ヨン(チョン・ジヒョン)と知り合う。彼女もまた、ジョンウォンの食卓に座っている死んだ少女たちの姿を目にした…(映画.comより抜粋



トラウマだらけ

なかなかエグいと評判の(?)『4人の食卓』。邦題の「食卓」から引っ張られちゃうのもあり、キリスト教や家族のありかたが描かれるあたりに園子温ぽさを感じつつ、ホラー表現的には黒沢清を感じさせます。かなりオカルトちっくですが、建築ラッシュが引き起こした手抜き工事や幼児虐待などのもろもろの設定には、製作当時の韓国の社会問題が盛り込まれているようす。

地下鉄に揺られて帰宅しようとしているインテリア・デザイナーのジョンウォン(パク・シニャン)は、疲れ果てているのかウトウト。その間に、2人の幼児を連れて乗車してきた女性が子どもたちを置き去りにしてしまいます。終点についてもまだ眠っている子どもたちをそのままにして電車を降りたジョンウォンは、後日その子どもたちが母親によって毒殺されていたことを知って驚愕。彼の家の食卓には椅子にもたれかかった子どもたちが現れるようになり、ジョンウォンは苦しむのでした。

いちいち脅かしてくるようなタイプのホラーではなく、なんとなく嫌〜な感じを漂わせるミステリー仕立ての作品です。毒殺されて地下鉄に置き去りにされた子どもたちは、ジョンウォンとはなんの因果もなく、たんに彼の記憶が封印したトラウマを触発するトリガーとしてしか機能していないので、なんだか不憫な気がしないではありません。

ジョンウォンは父親が営む教会でヨン(チョン・ジヒョン)と出会い、嗜眠症を患っている彼女が(ジョンウォンが運転する車が猫を轢いて)ジョンウォンの自宅で休んだ後の帰り際、「子どもたちをベッドで寝かせてあげて」と言い残したことから、自分にしか見えないはずの子どもたちがヨンに見えていることを悟ったジョンウォンは、彼女につきまとうようになるのでした。『猟奇的な彼女』が有名な(観てないけど)ヨンを演じるチョン・ジヒョンは美しいですね。でも、ボク的にはジョンウォンの婚約者を演じる、気の強そうなユ・ソンが好みです。どうでもいいですか。そうですか。

それにしてもなんというか、登場人物たちがトラウマだらけ。ヨンは霊能者である母親の血を引いているのですが、そんなことよりも、生まれたばかりの乳児を友人の女性にベランダから落とされて殺されているのです。このシーンはかなり生理的に受け付けにくいショックを受けます。ヨンの子供をベランダから落とした女性は、ヨンの「診断」によって、死んだ母親の肉を食べて生き延びた過去があるとか。

7歳以前の記憶がないというジョンウォンも(ボクなんかふつうに7歳以前の記憶なんてないんですけど)ヨンの「診断」を受けると、父親の暴力に耐えかねて家族もろとも練炭心中しようとするも、父親と妹を殺してしまい、自分だけ生き残ってしまったというトラウマが掘り起こされてしまいます。「うずまき」がどうとか、いろいろ不気味なモチーフを盛り込んでくるのですが、ちょっと仕掛けが多すぎる気がします。しかも、それぞれのモチーフはリンクするようでリンクせず、嫌〜なエピソードをてんこ盛りにしただけのようにも感じてしまいました。

最も強烈なインパクトを与えたのは、バックしてきたトラックの後輪に潰される子供。これを直接的にみせるのです。こういう露悪的とも思える演出が十二分に強烈だったので、あまりにも多すぎるトラウマ(しかも各々が抱えるトラウマでしかなく、相互に影響し合う因縁はない)にグッタリしましたが、見応えはあります。







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