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復讐者に憐れみを

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(原題:sympathy for Mr.Vengeance 2002年/韓国 117分)
監督/パク・チャヌク 脚本/イ・ジョンヨン、パク・リダメ 製作/イ・ジェスン 撮影/キム・ビョンイル セット・デザイン/オ・サンマン 美術/チェ・ジョンファ 音楽/ペ・ユンジン 照明/パク・ヒョヌォン 編集/キム・サンボン
出演/ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナ、イム・ジウン、ハン・ボベ、イ・デヨン、キ・ジュボン、キム・セドン、イ・ユンミ、リュ・スンボム、リュ・スンワン

概要とあらすじ
2004年度カンヌ国際映画祭で、韓国映画初のグランプリ受賞を成し遂げたパク・チャヌク監督。受賞作「オールド・ボーイ」、続く「親切なクムジャさん」と併せて“復讐三部作”を成すシリーズの第一作。壮絶な暴力描写と陰惨なストーリーが賛否両論を呼び、韓国内では興行的に苦戦した。生まれつき話すことも聞くこともできない障害を持つ青年リュ(シン・ハギュン)。友だちもいなくひどく内気な彼は、両親を失った後、大学進学をあきらめて自分の面倒をみてくれた姉を、心から愛し、感謝している。そして、自分とはちがって自信たっぷりに生きている恋人ヨンミ(ペ・ドゥナ)ができ、リュは人生で初めて幸せを感じる。しかし、姉は長い間腎臓を患い、移植を受けないと危険な状態にあった…(映画.comより



……腹立たしい

パク・チャヌク監督のいわゆる「復讐三部作」の第1作、『復讐者に憐れみを』。そのものズバリなタイトルです。パク監督のフィルモグラフィーを丁寧に追っているわけではないので迂闊なことは言えませんが、あまたある韓国製暴力映画と一線を画した作品です。スタイリッシュ!っていう便利でぼんやりした言葉を使えば簡単なんですけど、韓国映画特有の血縁or復讐の情念はそのままに、あくまでドライでグラフィカルな演出と映像が特徴です。

鉄工所で働く聾唖のリュウ(シン・ハギュン)は、病に伏している姉のために自分の腎臓を移植しようと願い出るも血液型が合わず、やむなく臓器移植をうたう闇の組織に依頼するものの、金だけ奪われてしまいます。その直後間が悪くリュウの姉にドナーが見つかりましたが、工場をリストラされたリュウはすでに金欠。そこで恋人ヨンミ(ペ・ドゥナ)の提案にのって、工場の社長ドンジン(ソン・ガンホ)の娘を誘拐し、身代金を請求するのでした。

リュウが緑色の髪をしているのは『緑色の髪の少年(48)』に由来するのかどうか知りませんが、その後警察に追われることになる彼の特徴として問われることはありません。そんなことより、とにかくペ・ドゥナが可愛い。とにかく可愛い。2002年ですから若いというのもあるけれど、彼女のボーイッシュな魅力が炸裂しております。

ドンジン社長の娘を誘拐したリュウは、彼女を自宅で軟禁するうちにすっかりなつかれてしまいます。同居するリュウの姉がまったく不審がらずに娘を受け入れているのがいまいちよくわかりませんでしたが、じつは自分の手術費用のためにリュウが誘拐したとわかるとバスタブで手首を切って死んでしまうのです。重い病に冒されている苦労人のお姉ちゃんは気の毒なんですけど、あまりにも自己完結的。結果的にリュウは追い詰められることに。

リュウが聾唖であることが、本作の省略的な演出を可能にしているのは間違いないと思いますが、それ以上に誘拐した娘を川で溺死させてしまうことの要因にもなっています。その結果、娘を殺された(と思っている)ドンジン社長は、誘拐犯であるリュウへの復讐心を燃やすことに。その挙げ句にヨンミを拷問して殺してしまいます。すると、間接的に姉を殺され、恋人まで殺されたリュウが復讐に目覚めるのです。なんとも不毛な復讐の振り子。刑事に賄賂を渡したとはいえ、あまりにもドンジン社長が自由すぎるとは思いましたが、復讐の応酬はどんどん出口のない袋小路へと追い込まれていくのですね。

意図的なぶっきらぼうさや省略の美学は、後のパク監督の豪華絢爛な美意識とは違った、ソリッドな若々しさを感じます。娘の検死解剖を父親のドンジン社長がじっくり見てたりするヘンなところもあるけれど、川に連れて行かれたリュウがアキレス腱をパックリ切られる痛い描写もちゃんと(?)あります。

どうやら本作の撮影時、リュウ役のシン・ハギュンとペ・ドゥナは付き合ってたようで(今はどうか知らんが)……腹立たしい。







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