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キャットファイト

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(原題:Catfight 2016年/アメリカ 96分)
監督・脚本・編集/オヌール・トゥケル 製作/ジジ・グラフ、グレッグ・ニューマン 製作総指揮/マリク・B・アリベイディー・アリハムザ・アリ
出演/サンドラ・オー、アン・ヘッシュ、アリシア・シルバーストーン、エミー・ヒル、ダミアン・ヤング、タイタス・バージェス、ジェイ・O・サンダース、ジュリアン・ヤオ・ジョイエロ、ピーター・ジェイコブソン、キャサリン・カーティン、スティーブン・ジェベドン、イワナ・ミルセビッチ、ジョーダン・カルロス、ロナルド・ガットマン、リサ・ハース、クレイグ・ビアーコ、ディラン・ベイカー

概要とあらすじ
テレビドラマ「グレイズ・アナトミー」のサンドラ・オーと「6デイズ/7ナイツ」のアン・ヘッシュが共演し、女同士の過激な肉弾戦を描いた。夫や息子と暮らすアル中気味のセレブ妻ベロニカと、40代になった現在も全く売れずアルバイトで生計を立てる画家アシュリー。大学時代の親友だった2人はパーティーで偶然の再会を果たし、作り笑いで再会を喜び合いながら近況報告を交わす。しかし、思い出話を続けるうちに過去の憎しみが再燃し、プライドを賭けた壮絶なバトルへと発展していく。共演に「クルーレス」のアリシア・シルバーストーン。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2017/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2017」(17年7月15日~8月18日)上映作品。(映画.comより



許すとか、謝るとか

「キャットファイト」と聞くと、
露出度高めな女性が組んずほぐれつ絡み合う
セクシーなものを思い浮かべますが、
こちとら色気のいの字もないブラックコメディの
『キャットファイト』です。

戦場のがれき処理などで富を得た夫をもつ
ヴェロニカ(サンドラ・オー)
セレブ生活を送っているものの、酒浸りの日々。
アジア系の面影が全くない息子キップ(ジュリアン・ヤオ・ジョイエロ)
溺愛しつつ、
絵を描くのが好きなキップが美術の道に進もうとするのを
頑なに拒んでいます。
ヴェロニカにとって芸術なんてものは無用の長物でしかなく、
彼女がそう考えるのには、
かつての友人アシュリー(アン・ヘッシュ)に対する蔑視が
影響していたのです。

グロい絵ばっかり描いている画家志望のアシュリーは
いくつになってもまったく芽が出ないにもかかわらず、
プライドだけは高く保ったまま。
とはいえ先立つものがないので、
レズの恋人に紹介されたパーティーの給仕のバイトを
しぶしぶ引き受けることに。
そこで偶然にもヴェロニカと再会してしまい、バトル勃発なのです。

ヴェロニカとアシュリーは
向かうベクトルが真逆の犬猿の仲。
とはいえ、どちらも上昇志向が強く、
自己顕示欲が旺盛なクソ女という点において
似たもの同士
でもあります。
さっそく、階段の踊り場で殴り合うふたり。
「キャットファイト」からイメージする、
髪の毛をひっぱたり、爪でひっかいたりするケンカではなく、
がんがんに拳で殴り合うのが笑いどころ。

ノックアウトされた挙げ句に階段から転げ落ちたヴェロニカが
2年間の昏睡状態から目覚めると、
夫は自殺(事故死?)し、息子は志願した戦争で戦死していたのです。
すべてを失ったヴェロニカは
元家政婦の世話になりながら新生活を始めるのですが、
もとからの高慢ちきで嫌みったらしい性格が直るでもなく、
追い出されてしまいます。

かたやアシュリーは、
ヴェロニカが昏睡状態のあいだに作品が評価され、
売れっ子アーティストに。
男友達からもらった精液で子宝まで授かります。
自尊心が満たされ、調子に乗りまくるアシュリー。
それを知ったヴェロニカが許すはずもありません。
ヴェロニカがギャラリーに乗り込んで
「キャットファイト」第2戦。
今度は互いにハンマーとレンチで殴り合うふたり。
いやあ、ハンマーで頭を殴られたら
即死してしまうような気がするがそれはともかく、
今度はアシュリーが敗れ、しかも流産してしまうのでした。
ヴェロニカは階段から落ちたのがトドメになったように、
頭上に落ちてきたブロックでアシュリーが気を失うのは
最後のところは相手のせいではなく不可抗力だよという
責任回避のための設定でしょう。

アシュリーが被る悲劇はヴェロニカのそれの裏返し。
愛するひとを失い、子供を失い、財産を失い、
かつては自分が従えていたものに立場を逆転されるのです。
それぞれが自分こそが正しいと考えているもの同士の諍い
世界中の紛争やテロ対策を揶揄し、
テレビ番組に登場する「おならマシン」という最低なキャラクターによって
徹底的に嘲笑され、コケにされます。
しかも、ヴェロニカの夫の商売とアシュリーが描くグロイ絵は
どちらも戦争を利用することで利益を得ているのでした。

仕返しの仕返しにやってきたアシュリーに対して
もういい加減やめようよと穏やかに接するヴェロニカ。
高い代償の末、ようやく和解にたどり着いたかに思われましたが、
ヴェロニカの息子の遺品であるビデオカメラを
アシュリーが濡らしてしまい、
「キャットファイト」第3戦。
やっぱりこのふたりには
許すとか、謝るとか、できないのでした。





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