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ダンケルク

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(原題:Dunkirk 2017年/アメリカ 106分)
監督・脚本/クリストファー・ノーラン 製作/エマ・トーマス、クリストファー・ノーラン 製作総指揮/ジェイク・マイヤーズ 撮影/ホイテ・バン・ホイテマ 美術/ネイサン・クロウリー 衣装/ジェフリー・カーランド 編集/リー・スミス 音楽/ハンス・ジマー 視覚効果監修/アンドリュー・ジャクソン
出演/フィオン・ホワイトヘッド、トム・グリン=カーニー、ジャック・ロウデン、ハリー・スタイルズ、アナイリン・バーナード、ジェームズ・ダーシー、バリー・コーガン、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィ、マーク・ライランス、トム・ハーディ

概要とあらすじ
「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、初めて実話をもとに描く戦争映画。史上最大の救出作戦と言われる「ダイナモ作戦」が展開された、第2次世界大戦のダンケルクの戦いを描く。ポーランドを侵攻し、そこから北フランスまで勢力を広げたドイツ軍は、戦車や航空機といった新兵器を用いた電撃的な戦いで英仏連合軍をフランス北部のダンケルクへと追い詰めていく。この事態に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じ、1940年5月26日、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員したダイナモ作戦が発動。戦局は奇跡的な展開を迎えることとなる。出演は、今作が映画デビュー作となる新人のフィオン・ホワイトヘッドのほか、ノーラン作品常連のトム・ハーディやキリアン・マーフィ、「ブリッジ・オブ・スパイ」でアカデミー助演男優賞を受賞したマーク・ライランス、ケネス・ブラナー、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズらが顔をそろえている。(映画.comより



繰り返す「間に合うのか?サスペンス」

CG嫌いで有名な
クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』
現存する本物のイギリス空軍機「スピットファイア」3機を
実際に飛ばせて撮影したというこだわり具合が話題ですが、
ミリオタでもなんでもないボクは
その有り難みや凄さがいまいちピンと来ておらず、
受け売りに終始してしまうので浅く触れるだけにするとして、
そのことよりもむしろ、
大きめのラジコンを使って撮影された
現存しないドイツ軍機が飛ぶシーンにおける違和感のなさに
驚きました。

ドイツ軍によって港町ダンケルクに追い詰められた
40万名の英仏軍兵士を救出する「ダイナモ作戦」を描く物語は
3つのエピソードが交錯しながら進んでいくのですが、
浜辺[1週間]、海[1日]、空[1時間]と
それぞれ経過する時間が違う
のです。
異なる時間を行ったり来たりしながら
あたかも同時進行しているかのように感じさせ、
最終的にひとつの時間軸に結集する脚本は
見事としかいいようがありません。
異なる圧縮率で縮められた浜辺と海のシーンが
逆に引き延ばされた空のシーンへと合流し、
点を結ぶ巧みさには快感を覚えました。

思えばノーラン監督の作品は
『メメント』や『インターステラー』など
時間にまつわるものが多いような気がしますが、
「撤退」そのものを描く本作はまさに時間の映画。
ホラー映画などでよくあるシーンですが
殺人鬼から逃げる登場人物が車に乗り込み、
鍵を回すとエンジンがかからない、迫る殺人鬼、
エンジンきゅるきゅるきゅるきゅる、
カモンカモンカモンカモン!!……ていう系の
「間に合うのか?サスペンス」
本作では手を変え品を変えて繰り返されます。
救助に来た駆逐艦に
なんとか乗り込もうとするトミー(フィオン・ホワイトヘッド)
「あと2分で出発だ。間に合わないぞ」と急かされ、
不時水着したスピットファイアから脱出できないパイロットと
兵士たちを乗せた沈みゆく船に海水が迫ります。
空の上ではトム・ハーディがほぼ目だけで演じるパイロットが操る
スピットファイアの燃料が間に合うのかどうか……。
いろんな(といっても水責めがほとんどだが)
「間に合うのか?サスペンス」が
あからさまに時計の針の音を模してリズムを刻む劇判によって
さらにカウントダウンを強調し、焦燥感を煽るのです。

史実に基づく戦争映画である本作は
序盤の空爆シーンの迫力が戦争の恐ろしさを十分に伝えているし、
恐怖に駆られて人間性を失う兵士や
なんとも無残な死に方をしてしまう少年がやるせないし、
なにしろ救出に向かった民間船に対する敬意に溢れていると思いますが、
(この民間船も実際に救出に向かった実物なんだとか)
それよりも、脱出劇のハラハラドキドキを描いた
エンターテイメント性の高い娯楽作品だと感じました。
最後にちらっと登場する以外に
ドイツ兵の姿がまったく見えないのも
むやみな対立を避けているような気がします。
ま、劇中ほとんどセリフがないにもかかわらず、
ラストでチャーチル首相の演説を読み上げる演出が
ヒロイック過ぎるという批判もあるようですが、
ぼかぁ、さほど気になりませんでした。

それよりも冒頭で、2度にわたって用を足せないトミーの便意は
結局「間に合ったのか?」……。

心配です。





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