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サムライ

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(原題:Le Samourai 1967年/フランス)
監督・脚色/ジャン=ピエール・メルビル 原作/ゴアン・マクレオ 製作/ジョルジュ・カサティ 撮影/アンリ・ドカエ、ジャン・シャルヴァン 音楽/フランソワ・ド・ルーベ
出演/アラン・ドロン、ナタリー・ドロン、カティ・ロジェ、フランソワ・ペリエ、ミシェル・ボワロン、カトリーヌ・ジュールダン

概要とあらすじ
ゴアン・マクレオの原作を、「ギャング」のジャン・ピエール・メルヴィルが脚色・監督したギャングもの。撮影は、「パリの大泥棒」のアンリ・ドカエと、直弟子のジャン・シャルヴァンの二人。音楽はフランソワ・ド・ルーベが担当している。出演は、「冒険者たち」のアラン・ドロン、ドロン夫人のナタリー・ドロン、「シェラマドレの決斗」のカティ・ロジエ、「奇襲戦隊」のフラソワ・ペリエ、「アイドルを探せ」の監督であるミシェル・ボワロンなど。製作はジョルジュ・カサテイ。ソフト帽にトレンチ・コートのいでたちでジェフ(A・ドロン)は、仕事に出かけた。駐車してある一台のシトロエンにのりこみ、合鍵でスタートさせ、郊外のガレージに乗り込んだ。ガレージの親爺は、車のナンバー・プレートを取りかえ、拳銃を、大金とひきかえにジェフに渡した。その後、コールガールをしている恋人ジャーヌ(N・ドロン)を訪ね、アリバイを頼むと、仕事場のクラブへ向った……(映画.comより抜粋



アラン・ドロンを堪能せよ

2017年、81歳にして俳優業引退を表明したアラン・ドロンの傑作、
『サムライ』でございます。
まあとにかく、アラン・ドロンといえば
世界的にハンサムの代名詞だったわけで、
恐ろしいまでの色気と殺気を放っておいでです。
冒頭に登場する武士道の
「サムライの孤独とは、森の中の虎のそれと同じである」という言葉は
ジャン=ピエール・メルビル監督のでっち上げだそうで。

ベッドに横たわってタバコを吹かしていた
ジェフ(アラン・ドロン)が外出したと思いきや、
他人の車に乗り込んで、大量の鍵の束から
ひとつずつ車の鍵穴に刺していくのをみて、
え? 端から全部試すの? と驚いたのも束の間、
めでたく早めに鍵がヒットして車が動き出し、
ナンバー・プレートを偽造したりする間の約10分ほど、
まったくセリフがありません。
もちろん、セリフがなくともなにが行なわれているかは
容易にわかるのですが、
とにかく、ここでやりたいのは寡黙なかっこよさなんだぜという姿勢が
プンプン漂ってます。

しっかりとアリバイ工作をしたうえで
バー(キャバレー?)のオーナーを依頼通りに殺害したジェフでしたが、
部屋を出た直後に、
ピアニストのバレリー(カティ・ロジェ)にガン見され、
脇の甘さを露呈します。
その後、警察による
怪しい奴は全部しょっぴいて証言を取るという、
かなり乱暴でいいかげんな捜査が行われるのですが、
容疑者の1人に入っているジェフ。
ここで尋問されてる時点で、プロの殺し屋としてどうなの? と思いますが
ジェフの至らなさよりも
なんとなく怪しいというだけで執拗にジェフを追い詰め、
気に入らない証言はまったく信用しない警察
理不尽すぎる捜査方法は、観てて本当に腹立たしい。
結果的にその「勘」は当たっているとはいえ、
こうやって冤罪はつくられるのだなとまじめに思ったりしました。

とはいえ、なんにも証拠がないもんだから
無罪放免になったジェフが
殺しのクライアントから報酬を受け取ろうとすると、
警察から目をつけられているのを理由に
使いの男がジェフを殺そうとします。
警察と同様に、ギャングたちもまた仁義のへったくれもなく、
裏切りに激怒したジェフは復讐を誓うのでした。

町山智浩氏が「WOWWOW 映画塾」のなかで言及されていましたが、
現在の映画からすると
本作のシーンはひとつひとつが非常にゆったりとしていて
ジレそうになります。
ジェフが自分の腕を手当てするシーンでは、
傷口を消毒した後、ガーゼをふたつのせて包帯で巻く過程を
しっかりとみせるし、
警察がジェフの部屋に盗聴器を仕掛けるシーンも、
盗聴器を仕掛けたという事実さえわかればいいようなものを、
たっぷりと時間を使って描くのです。
それが妙にシュールな感覚を呼び起こします。

ピアニストのバレリーは
目撃した犯人がジェフだと気づいていましたが、嘘の証言をしたのでした。
バレリーとジェフの間には
共犯以上恋愛未満な関係が築かれていましたが、
バレリーに危険が及ぶのを察したのか、
バーでピアノを弾くバレリーにジェフは弾を込めていない銃を向け、
射殺されてしまいます。


ま、最後まで「武士道」ぽさや「サムライ」ぽさは感じられず、
あくまでノワールな世界観を
抽象的にイメージさせるために採用された言葉でしかないと思いますが、
とにかく、アラン・ドロンの美しさを
堪能できること間違いなし。







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