" />

カエル少年失踪殺人事件

kaerushounen.jpg



(原題:Children… 2011年/韓国 132分)
監督/イ・ギュマン 脚本/イ・ヒョンジン、イ・ギュマン 撮影/キ・セフン
出演/パク・ヨンウ、リュ・スンリョン、ソン・ドンイル、ソン・ジル、キム・ヨジン

概要とあらすじ
「殺人の追憶」(2003)で描かれた華城連続殺人事件、「あいつの声」(07)で描かれたイ・ヒョンホ君誘拐殺人事件と並び、韓国三大未解決事件のひとつに数えられる少年の連続失踪事件を題材に描いたサスペンス。1991年3月26日、韓国・大邱(テグ)に暮らす少年5人が「カエルを捕まえにいく」と言って出かけたまま、行方不明になってしまう。スクープを狙うTV局のカン・ジスンや犯人像を分析するファン・ウヒョク教授、子どもたちを捜索する刑事パク・キョンシクは、それぞれの思惑を抱いて事件を追っていたが、そんなある日、ふとしたきっかけで被害者少年の父親に疑惑が向けられ……。(映画.comより



いいかげんなことは言わないように

5人の少年が一度に行方不明になった
韓国三大未解決事件のひとつを映画化した
『カエル少年失踪殺人事件』
実際にあった事件ですから、顛末を知っている人は知っているはずですが、
にもかかわらず(というべきかどうか)
本作はミステリー仕立てになっております。

どれくらい事実に忠実なのかわかりませんが、
少なくとも映画に登場する出来事は本当にあったエピソードのよう。
ただ、演出的に盛ってる部分もかなりあるように思われます。
とくに序盤は、なんだか壮大で叙情的な演出だと思っていたのですが、
もしかしたら、TVディレクターのカン・ジスン(パク・ヨンウ)
制作したドキュメンタリーが賞を受賞したあとでのやらせ発覚への
意図的な仕掛けだったのかもしれませんが。

ニヤニヤしていないと死んでしまう病気なんじゃないかというほど
つねにニヤニヤしているジスンは、やらせの責任を取らされて
5人の少年が行方不明になった町の放送局に左遷されます。
なんとか名誉挽回して名声を取り戻したいジスンは
事件にまつわる過去の資料の中から、
犯人は子供たちの親だという仮説を唱える
心理学者のファン教授(リュ・スンリョン)に目をつけてるのでした。
そして、コンビを組んだジスンとファン教授が
自分たちの仮説を立証しようとする過程が
物語の中心として描かれます。

親による犯行だと主張する心理学者は実在したようですが、
ファン教授の主張はとにかく根拠が薄弱。
子供たちが家を出て数時間後には捜索願を出しているのが
早すぎて不自然だとか、
事件発生から2ヶ月後にかかってきた子供からと思われる電話への
母親の冷静すぎる反応などは
たしかに不自然だなあと思わせましたが、推測の域を出ません。
証拠らしい証拠がなにひとつないにもかかわらず、
ファン教授は目をつけた父親を指さして「おまえが犯人だ!」という始末。
しかも、ファン教授の薄っぺらい推理をもとに警察まで動き、
父親の家の壁を壊すわ、床を掘り返すわした挙げ句、
なんにも出てこないという、ね。
脚本だとしたら、かなり強引でめちゃくちゃだなあと思うのですが、
これは事実なんだろうか……。
もしそうなら、こんな酷い話はありませんね。
ファン教授は自分の仮説を証明したいがために
都合の悪い事実をねつ造までしていたのでしたが、
でも、そんな状態で両親の家を家宅捜索してしまうと
証拠が出ないのはわかりきっていると思うんですが……。
ギャンブルでもしているつもりだったのでしょうか。

完全な勇み足で被害者家族を犯人扱いするという
恐るべき失態を晒したのに
なぜか本局に復職し、出世までしている横分けジスン。
さすがにもうニヤニヤはしてませんが、
事件発生から11年の時を経て
少年たちの遺骨が発見
された現場へと向かうジスン。
おまえ、よく行けるな。
とはいえ、一応責任は感じているらしく、
自分にも娘ができて親心がわかったようで、真犯人捜しに興味津々。
検視官の元を訪ね、「取材じゃありません」といいながらメモを取ります。
なぜか懇切丁寧に検死結果を説明する検視官。
殺害に使用されたと思われるなじみのない道具と「本結び」を手がかりに
犯人を捜すジスン。
ああそういえば〜てな具合に不審者のナンバーを教える警察。
韓国映画で警察が過剰に無能なのはデフォルトですが、
本作の警察もまともな捜査を一切しません。

そしてたどり着いたのは、
牛の屠殺場に勤めるいかにもサイコパスなお顔立ちの男。
古い殺し方がお好きなようで、
牛の額に杭を打ち込んで殺しているのですが、
当然、返り血で真っ赤っか。
いやぁ、なんか猟奇的な雰囲気を出したかったのかもしれないが、
毎日そんなに返り血浴びてちゃ仕事にならんだろうに。
それから、取っ組み合いに。
でも、真犯人は捕まってないんですから、こいつは関係ないんでしょう。
余計なエンタメ感みせちゃったなあという感じは否めません。

最後に、被害者の母親が
子供からの電話というのは嘘だったと打ち明けます。
子供たちが生きているとすることで捜索を続けて欲しかった、と。
やらせ、ねつ造、嘘と
真実がねじ曲げられているさまを描いているような
気がしないではありませんが、
本当に本作からそんな深みを感じたかというと嘘になるので
いいかげんなことは言わないようにしましょう。





にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ