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ロジャー・コーマン デス・レース 2050

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(原題:Death Race 2050 2016年/アメリカ 93分)
監督/G・J・エクターンキャンプ 製作/ロジャー・コーマン 製作総指揮/ジュリー・コーマン 脚本/マット・ヤマシタ、G・J・エクターンキャンプ
出演/マヌー・ベネット、マルコム・マクダウェル、マーシ・ミラー、アネッサ・ラムジー、バート・グリンステッド

概要とあらすじ
B級映画の帝王ロジャー・コーマンが1975年に製作し、カルト的作品を誇る「デス・レース2000年」を、自らの製作でリブート。人口が増加の一途をたどる近未来。歩行者をひき殺すとポイントが加算される恐ろしいルールの「デス・レース」が開催されていた。凶暴なレーサーたちが歩行者を容赦なくなぎ倒していく中、人気レーサーのフランケンシュタインだけは、他のレーサーたちとどこか違っていた。フランケンシュタイン役に「ホビット」シリーズのマヌー・ベネット。共演に「時計じかけのオレンジ」のマルコム・マクダウェル。「フランクとシンディ」のG・J・エクターンキャンプが監督・脚本を手掛けた。(映画.comより



すがすがしいエロバカ映画

『デス・レース2000年(1975)』には、
ジェイソン・ステイサム主演の『デス・レース』という
リメイクがあるらしいけれど、
未見だし、まったく興味がないので無視するとして、
コーマン御大製作による正統なリメイクがこちら、
『ロジャー・コーマン デス・レース 2050』

2000年から2050年ですから、
続編であってもおかしくないと思うのですが、
これがまあ、驚くほど前作通りに始まるのです。
さすがに前作から40年経ってますから、
書き割りの背景などはCGによってグレードアップしておりますが、
やってることはまるで同じ。
確かに、リメイクというものはそういうものかも知れませんが、
ある種のすがすがしさを感じてしまいました。

とはいえ、脚本も務めるG・J・エクターンキャンプ監督
ただ前作を撮り直しているかというとそうではなく、
あきらかに前作よりも社会風刺を色濃くし、
メッセージが明確になっています。

前作では、スピードと殺戮を競い合いながら北米大陸を横断するレースの
荒唐無稽さを笑っていられる余裕がありましたが、
本作では、むしろ現実のほうが荒唐無稽な映画の世界を
凌駕しつつあることを知らせてくれます。

前作でデヴィッド・キャラダインが演じた主人公
フランケンシュタイン(マヌー・ベネット)
間抜けなヘルメットと仮面(?)姿で登場しますが、
レースが始まると「ちくちくする!」とかいいながら早々に仮面を捨て去り、
自分の顔を明らかにしてしまいます。
すると現れたのは、なんと『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
マックスことトム・ハーディにそっくりな男。

これを貪欲といわずしてなんといおう。
デスレースに反対するレジスタンスも
前作では、一応は正しき反体制勢力でしたが、
本作はマッドマックス仕様なので
コスチュームからして完全にウォー・ボーイズ風味でして、
こちらはこちらでそれなりに悪党ということになっています。

マルコム・マクダウェルが演じる
変な髪型のアメリカ実業家連盟の会長はあきらかにトランプ大統領。
キリスト教原理主義に人種差別&排外主義、AIの自我、
銃社会、マチズモの強迫観念に襲われる男などなど
現代社会が抱える病理が次々に登場します。
そして、前作と違う新鮮な設定は
世界中の観客がデスレースをVRで楽しめるようになっていること。
「リアルの50倍」という意味不明なリアリティと匂いまで感じられるVRは
まるで自分もデスレースに参加しているような臨場感を味わえます。
しかし、それはあくまでVRに映し出される虚構の世界であって
彼ら一般大衆が現実の生活を直視せず、
VRな(=虚構の)快楽に溺れていること
を揶揄しています。
やがて彼らは互いに殺し合いを始めるのです。
まったくもって、現実そのものです。

既得権益にしがみついて搾取することしか頭にない連中を
告発し、攻撃するのみならず、
不当に虐げられている多くの人々の怠慢にも言及するあたり、
かなりシリアスなブラック・コメディではありますが、
基本的にはエロいバカ映画です。





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