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サブウェイ・パニック

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(原題:The Taking of Pelham One Two Three 1974年/アメリカ)
監督/ジョセフ・サージェント 脚本/ピーター・ストーン 原作/ジョン・ゴーディ 製作/ガブリエル・カツカ、エドガー・J・シェリック 撮影/オーウェン・ロイズマン 音楽/デビッド・シャイア 編集/ジェリー・グリーンバーグ、ロバート・Q・ラヴェット
出演/ウォルター・マッソー、ロバート・ショウ、マーティン・バルサム、ヘクター・エリゾンド、アール・ヒンドマン、ジェームズ・ブロデリック、ディック・オニール、リー・ウォレス

概要とあらすじ
ニューヨークの重要な交通機関である地下鉄がハイジャックされたことから起こるパニックを描く。製作はガブリエル・カッカとエドガー・J・シェリック、監督は「白熱(1973)」のジョセフ・サージェント、脚本はピーター・ストーン、原作はジョン・ゴディの『ペラム123』。ニューヨーク地下鉄構内で、今、ありえない大事件が発生した。ローカル線ペラム駅を発車した123号が4人組の男にハイジャックされ、17人の乗客と車掌一人が人質にされたのだ。ハイジャッカーは首領株のブルー(ロバート・ショウ)が管制センターとの交渉に当り、グリーン(マーティン・バルサム)、グレイ(ヘクター・エリゾンド)、ブラウン(アール・ハインドマン)の3人が見張りに立っていた…(映画.comより抜粋



二枚目の謎

パニック映画の傑作と名高い『サブウェイ・パニック』
とはいえ、細かいディティールにこだわった
ちょっと地味めな心理戦で
パニックを起こした大勢のモブがわあわあいいながら
エラいことになるような作品ではありません。

彼ら4人組がみな、ハットに眼鏡と付けひげで扮装しているのも
面白いのですが、
地下鉄をジャックする4人組がそれぞれを色で呼び合うのが、
『レザボア・ドッグス』で引用されています。

それはさておき、
例えば反社会的思想をもっているとか、恨みがあるとか、
彼らのバックボーンをさほど多く語らないのが
潔くてかっこいいのです。
とくに主犯のブルー(ロバート・ショウ)
冷静かつ余裕綽々な態度がとってもイカしてて、
時間つぶしにやっているクロスワードパズルなどのアイテムも
魅力的です。
また、列車が赤信号を無視すると自動でブレーキがかかるとか、
地下鉄うんちくが挟まってくるのも面白みのひつとでしょう。

とはいえ、今になってみると
全編通して手に汗握る攻防戦が繰り広げられるかといえばそうでもなく、
わりとゆったりとした呑気な空気が流れています。
1時間以内に100万ドルを用意しろという犯人の要求は
NY市長の無能さが強調された後、
人質保護を優先させるためとはいえ、
わりとあっさりと受け入れられた印象があります。
警察たちはほぼ犯人のいいなりで、
ネゴシエーションにおける腹の探り合いみたいなことはありません。

冒頭に登場する東京の地下鉄業者に対する
ステレオタイプな日本人差別描写はさておき、
地下鉄職員や警察の上司に当たる人間に
黒人が多く配されていたのは意外でしたが、
女に仕事をやらせるから失敗するだとか、
人質の中に私服警官がいるけれど女性かも知れないとか、
女性蔑視はしつこいくらいに繰り返し登場
し、
時代を感じさせます。

まあとにかく、観ているあいだは
要求した金を手にしたとしても、
地下からどうやって無事に逃げることができるんだろうかと
完全に犯人に肩入れしながら観てしまいます。
たしかに彼らは、金目当てで地下鉄をジャックし、
無慈悲に車掌を殺したりしますが、
それでも駆逐すべき悪役には見えません。
それどころか、警察側の間抜けさが際立ち、
おもに犯人との交渉にあたるガーバー(ウォルター・マッソー)
どこからどうみても頭がキレる人間にはみえません。
伊勢丹の紙袋みたいなシャツに黄色いネクタイをしたガーバーは
まるで道化のようだし、
ダルダルにたるんだウォルター・マッソーの顔は
これっぽっちもかっこよくありません。
にもかかわらず、なぜか彼は二枚目のように振る舞うので
こちらのイライラは募るばかりです。

クールな犯人たちがクールに逃げてくれればよかったのですが、
とっとと解散すればいいものを
変装用具を袋に入れたりグズグズしているうちに
内輪もめによって自滅。
ブルーもとっとと逃げればいいものを
わざわざ私服警官にととどめを刺そうとする間抜けさをみせ、
伊勢丹に追い詰められて自死するのでした。

ひとり逃げたグリーン(マーティン・バルサム)の正体を見破る
ラストカットのガーバーの表情が伝説となっているようですが、
ここでもやっぱりダルダルの顔がかっこわるく、
ちっともうっとりできませんでした。





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