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FEAR X フィアー・エックス

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(原題:Fear X 2003年/デンマーク・カナダ・イギリス・ブラジル合作 91分)
監督/ニコラス・ウィンディング・レフン 製作/ヘンリク・ダンストループ 脚本/ニコラス・ウィンディング・レフン、ヒューバート・セルビー・Jr. 撮影/ラリー・スミス 編集/アンネ・ストラッド 音楽/ブライアン・イーノ、J・ピーター・シュウォーム
出演/ジョン・タトゥーロ、デボラ・カーラ・アンガー、スティーブン・マッキンタイア、ウィリアム・アレン・ヤング、マーク・ホフトン、ジャクリーン・ラメル、ジェームズ・レマー

概要とあらすじ
「ドライヴ」「オンリー・ゴッド」の鬼才ニコラス・ウィンディング・レフン監督が2003年に手がけた、初の英語作品。ショッピングモールの警備員として働くハリーは、妻を殺した犯人の手がかりをつかもうと、規則違反と知りつつも監視カメラの録画を自宅に持ち帰り、毎晩ひとりで映像に食い入っていた。しかし、その執念からハリーは次第に現実と悪夢の境界線を見失い、謎めいた世界をさまよいはじめる。主演はジョン・タトゥーロ。「トーキョーノーザンライツフェスティバル2013」で日本初上映。15年、ヒューマントラストシネマ渋谷の「未体験ゾーンの映画たち 2015」で劇場初公開。(映画.comより



かな〜りリンチ的。

ニコラス・ウィンディング・レフン監督の第3作目、
『FEAR X フィアー・エックス』。

世界的にブレイクするきっかけとなった『ドライブ(2011)』より
遡ること8年前の作品ですが、
むしろ最新作『ネオン・デーモン(2016)』に近い感覚を持っています。
赤を基調にした色彩設計と、観念的な映像は
かな〜りデビッド・リンチ的。

ショッピング・モールで警備員をしているハリー(ジョン・タトゥーロ)
彼には職場の駐車場で起きたなんらかの事件に巻き込まれ、
妻が射殺されたという過去があり、
いまだ行方不明の犯人を突き止めるべく、
警備員仲間の力を借りて監視カメラの録画ビデオをチェックする日々。
ハリーの目的は犯人への復讐ではなく、
妻がなぜ殺されたのかという真実を知りたいのでした。
死亡時、彼の妻は妊娠中でもありました。

生前の妻との想い出とも妄想ともつかない幻を目で追っていたハリーは
向かいの一軒家に入っていく妻の姿を目撃。
どこかの団体によって借りられているというその一軒家に侵入したハリーは
床に落ちていたフィルムを発見。
その写真に映っていた女性とダイナーの場所を手がかりに
ハリーは行動を起こすのでした。
きしくもその場所は、ハリーと妻が妊娠祝いで小旅行した場所だったのです。

そこへ到着すると、ハリーはさっそく現地警官に目をつけられ、
なにやらひとまわり大きな組織と関わりのある
ピーター(ジェームズ・レマー)が登場します。
ここで、ピーターたち悪徳警官は
地元から離れた場所で売買春を楽しむ組織で、
じつはハリーの妻は売春婦でもあった……という、
それこそ『ツイン・ピークス』みたいな展開かと思いきや、
ピーターは汚職警官を追っているうち、
偶然その場に居合わせたハリーの妻を殺してしまった
のでした。
ピーターはそのことに罪悪感を覚え、苦しんでもいます。

となると、ハリーの向かいの一軒家と、
そこに残されていたピーターと繋がるフィルムはなんなのか。
あくまで憶測ですが、ハリーの妻の魂が
妄想の中で彼を向かいの一軒家へと導いたのではなかろうか。

フィルムは妻による念写のようなものではないか……。

ついに対面したハリーとピーター。
ハリーはなぜ妻が殺されなければならなかったのかと
ピーターに尋ねますが、
ピーターはすまないという言葉とともにハリーの腹部を撃つのです。
なぜ自分までも……と思ったかどうかわかりませんが、
復讐心がなかったはずの彼に怒りがこみ上げ、
画面を赤く染めるのでした。

ベッドに横たわったハリーと警官たちとのやりとりのうち、
「死体が見つからなかった」というセリフからすると
おそらくハリーは、ピーターを殺したと証言したのでしょう。
もちろんハリーが罪に問われることもなく、
自作の容疑者リストを砂漠に捨てた後、
ハリーは帰路につくのです。

まあ、なんとも観念的なお話ですが、
ハリーの友人たちが繰り返し「受け入れろ」というように、
不運としかいいようがない偶然の意味を問い詰めても、
癒やされることも、ましてや
報われることもないといったところでしょうか。
ま、だからといって
ピーターが無罪放免になるのは違うだろと思いますが
そういうことは本作の主旨ではないのでしょう。

ニコラス・ウィンディング・レフン監督らしさが
満喫できる作品ではありますが、
あんまり「雰囲気」に偏りすぎると
退屈だといわれても仕方ないよ、と。





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