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スモール・クライム

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(原題:SMALL CRIMES 2017年/アメリカ 95分)
監督/E・L・カッツ 脚本/E・L・カッツ、メイコン・ブレア 原作/デヴィッド・ゼルツァーマン 撮影/アンドリュー・ホイーラー 美術/シルバン・ルメートル 衣装/パトリシア・マクニール 編集/ジョシュ・イーザー 音楽/ウィル・ブレア、ブルック・ブレア
出演/ニコライ・コスター=ワルドー、モリー・パーカー、ゲイリー・コール、メイコン・ブレア、パット・ヒーリー、ラリー・フェセンデン、ロバート・フォスター、ジャッキー・ウィーヴァー

概要とあらすじ
6年の刑期を終え釈放された元警察官。第二の人生を歩もうと故郷に戻るが、暗い過去が容赦なく彼につきまとう。本当にこの町で人生をやり直すことはできるのか。(NETFLIXより



そりゃ、あんたらのせいだよ。

NETFLIXオリジナル作品の『スモール・クライム』
『ブルー・リベンジ』メイコン・ブレア
出演と脚本を手がけていることを考えれば
やるせないクライム・サスペンスになるのは
当然のことかもしれません。

殺傷事件を起こして有罪判決を受けた
元刑事ジョー(ニコライ・コスター=ワルドー)
6年の刑期を終えて出所します。
元妻と可愛いふたりの娘との再会を心待ちにしていましたが、
すでに家族は引越し、裁判所命令で親権を奪われ、
娘にも会うことが出来ません。
ジョーの出所は、
「切り裂き魔の警官ついに出所!」と新聞の一面に掲載され、
実家に戻ったばかりのジョーに対して母親(ジャッキー・ウィーヴァー)
「改心しなさい! 信用できない!」
ジョーを罵ります。

たとえ刑期を終えようとも
被害者の私怨が晴れることがないのは理解できるものの、
出所後のジョーを取り巻く環境はあまりにも無慈悲
これでは再出発などしようもなく、改心のしようもありません。
たしかに、ジョーはだらしない男で
禁酒しているのにあっさりと誘惑に負けて酒を飲んでしまうし、
誘われるとドラッグもやってしまいます。
ジョーは非常に弱い人間なのですが、
彼を悪の道に誘うのも、追い詰めるのも
周囲の人間なのです。


唯一の理解者として出会うのが、
肛門がんを患って床に伏せる地元マフィアの大物マニーを介護する
介護士シャーロット(モリー・パーカー)
モントリールから越してきたというシャーロットは
なにかしら過去に闇を抱えているようですが、
ともかく彼女だけはジョーの過去に囚われず、
「第2のチャンス」を信じてサポートしてくれるのでした。
ジョーとシャーロットの淡い恋にしんみり。

とにかく主体性のないジョーは
常に最悪な事態に巻き込まれていきます。
かつて、ジョーはマニーの命令に従ってフィル検事殺害を試み、
ジョーが殺し損ねたフィル検事に
かつての悪事の真相をチクろうとしているから
マニーを殺せと元同僚ダン(ゲイリー・コール)から言われたジョー。
マニーを放置すれば、再び刑務所に戻ることになり、
マニー殺しに成功すれば
娘たちに会えるようにしてやるという条件を出されたジョーに
ほぼ選択肢はありません。
仕方なくマニー殺害を試みるジョーでしたが、
ことごとく邪魔が入ります。
握手しようとして股間を蹴り上げられたり、
振り向きざまにスタンガンを当てられたり
するタイミングが
可笑しくも素晴らしい。

本作で、もっとも嫌なのは
本来、ジョーの理解者であるはずの両親が
無自覚にジョーの再出発の妨げになっていることです。
「禁酒の誓いを立てたんだ」というジョーに対して
(その誓いはすぐに破られるとはいえ)
「そんな当たり前のことをして褒められるとでも?」
「あなたのせいで、わたしがどんな眼で見られていると?」

と返す母親にあるのは自己愛だけで、
ジョーに対する愛情はありません。
そのうえ、ジョーの娘たちと会っていないと嘘をつき、
徹底的にジョーを排除することしか頭にないのですから、
ジョーがブチ切れるのも当然。
だらしないけれど悪党にはみえないジョーが
やさぐれた人間になったのだとしたら、
そりゃ、あんたら両親のせいだよ。

事故なのか、ジョーが殺したのかはっきりしない同僚ビルの
兄役で登場するメイコン・ブレアが
いい味出してます。





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