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毛の生えた拳銃

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(1968年/日本 70分)
監督/大和屋竺 製作/若松孝二 企画/若松孝二 脚本/大山村人 撮影/伊東英男 音楽/相倉久人
出演/吉沢健、麿赤兒、大久保鷹、松田政男、佐藤重臣、足立正生

概要とあらすじ
『毛の生えた拳銃』(けのはえたけんじゅう)は、1968年の日本の映画。別題『犯す』(おかす)。監督は大和屋竺。麿赤兒と大久保鷹が殺し屋コンビの役で出演した。司郎(吉沢健)は、自らの恋人を襲った組織に復讐するために、ボスを刺し、その手下を撃った。組織は、高(麿赤兒)と商(大久保鷹)という殺し屋2人組を雇い、司郎を始末するよう命じる。しかし、高と商は、追跡を続けるうち、司郎に親しみをおぼえはじめる。(wikipediaより



自由で猥雑なノワール・コメディ

『殺しの烙印』や『ルパン三世』などなど
数多くの脚本を手がけた伝説の映画人、
大和屋竺の監督作『毛の生えた拳銃』
脚本の大山村人は大和屋竺の別名義です。
アクロバティックでぶっ飛んだ脚本で知られる
大和屋の監督作は多くありませんが、
初めて観た本作は映像的にもやっぱりぶっ飛んでいたので、
ああ本当にぶっ飛んだ人だったんだなあと思います。
全編フリージャズが流れる本作は、
あまりにも自由で猥雑。
抑えきれないイマジネーションが最大の魅力です。

いつもサングラスをかけている司郎(吉沢健)という男が
恋人をレイプされた(殺された?)復讐のために
犯人とおぼしきヤクザを仕留めていきます。
ヤクザの親分の情婦に目をつけた司郎は
情婦をカウチに縛り上げて全裸になるので、
レイプで仕返しするのかと思いきや、
彼が全裸になったのは返り血で服を汚さないためという、
なんとも粋な設定が面白い。
ことが済んだ後、サングラスをかけたままシャワーを浴びる司郎。

一命を取り留めた親分は、司郎を始末するために
高(麿赤兒)商(大久保鷹)という殺し屋2人組を雇います。
このふたり、殺し屋のくせに
なぜか月給制を申し出るのです。
とにかく、任務に従って司郎を追い詰めたふたりは
仮面ライダーが出てきそうな採掘場跡地みたいな場所で
司郎と対決。
見事に司郎を捕らえたにもかかわらず、
司郎を活かしてやるかわりに金をよこせと交渉を始めます。
メジャーで司郎の身長を測る馬鹿馬鹿しさがナイス。

結局、いとも簡単に司郎に逃げられてしまうのですが、
どうやら高と商のふたりは司郎を追うことを楽しんでいるようで、
いつしか司郎に共感を覚えるようになっていくのです。
このふたりと司郎の関係は、
あえて言えばノワール・コメディとでもいうようなもので
(こんな表現があるこかどうか知らんが)
まさに『ルパン三世』の世界観を彷彿とさせます。
ヤクザの下働きばかりやらされているふたりは
司郞の無軌道さに魅力を感じていたのではないでしょうか。

自分を刺した司郞が誰だったかも忘れている親分が
女を呼んで乱痴気騒ぎをするシーンで突然カラーになったりします。
ぐずぐずになっている宴席に
夢か誠か、カウボーイスタイルの司郞が颯爽と現れ、
ヤクザを全滅させた
かのようにみえますが、
おそらくこれは商が思い描いた夢想。

ラストシーンでは、完全に親分を裏切ったふたりが
銃撃戦の末に勝利し、自動車を飛ばしながら
「また司郞に会えるかなあ」とつぶやいて、
司郞のサングラスのクローズアップでジ・エンド。
(サングラスになにやら映り込んでいたがあれはなんじゃろうか)
ほとんど登場しないにもかかわらず、
ふたりの主人公を惹き付ける司郞という謎めいた存在が
なんとも不思議な味わいをもたらす作品です。





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