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ハイ・ライズ

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(原題:High-Rise 2015年/イギリス 119分)
監督/ベン・ウィートリー 製作/ジェレミー・トーマス 原作/J・G・バラード 脚本/エイミー・ジャンプ 撮影/ローリー・ローズ 美術/マーク・ティルデスリー 衣装/オディール・ディックス=ミロー 編集/エイミー・ジャンプ、ベン・ウィートリー 音楽/クリント・マンセル
出演/トム・ヒドルストン、ジェレミー・アイアンズ、シエナ・ミラー、ルーク・エバンス、エリザベス・モス、ジェームズ・ピュアフォイ、キーリー・ホーズ、ピーター・フェルディナンド、シエンナ・ギロリー、リース・シェアスミス、エンゾ・シレンティ、オーガスタス・プリュー、ダン・スキナー、ステイシー・マーティン、トニー・ウェイ、レイラ・ミマック

概要とあらすじ
トム・ヒドルストン主演で、「太陽の帝国」「クラッシュ」で知られるSF作家J・G・バラードによる長編小説を映画化。フロアごとに階級が分けられ、上層階へ行くにしたがい、富裕層となるという新築タワーマンション。このコンセプトを考案した建築家アンソニーの誘いで、マンションに住み始めた医師のロバートは、住民のワイルダーと知り合い、マンションの中で起こっている異常事態を知ることとなる。「マイティ・ソー」シリーズのロキ役で知られるヒドルストンがロバート役を演じるほか、「ドラキュラZERO」のルーク・エバンス、「運命の逆転」のジェレミー・アイアンズ、「アメリカン・スナイパー」のシエナ・ミラーらが出演。監督は「ABC・オブ・デス」「サイトシアーズ 殺人者のための英国観光ガイド」のベン・ウィートリー。(映画.comより



そっくりだもんね。

トム・ヒドルストンの全裸開陳で話題になった、
かどうかは知らないが
『ハイ・ライズ』です。
原作のことはなにもしらないのじゃが、
とにかくセレブな金持ちがハイソな高層マンションに
暮らしているお話だということはわかっておりました。

冒頭のシーンは、後半を先にチラ見せする
よくあるフラッシュフォワードなのでとりあえず置いておいて、
姉(?)を亡くしたばかりの医者ラング(トム・ヒドルストン)
タワー・マンションに入居します。
そのマンションは高所得者のみが入居できるマンションなのかな〜
と思っていましたが、
下の階に住む住人たちは貧しく子だくさんで
最上階にはマンションの設計者である
ロイヤル(ジェレミー・アイアンズ)が住んでいます。

まあ、端的にこのマンション自体が
資本主義におけるヒエラルキーを象徴するものとして存在することは
容易にわかるのですが、
まずその構造的比喩そのものが陳腐だといわざるを得ません。
まるで童話のようにわかりやすい設定から
予想外の逸脱をみせてくれるならまだしも、
ビクトリア朝のヅラと衣裳を着込んではしゃぐ高層階の住人たちに
不満を募らせる下層階の貧しい住人たちがクーデターを起こすという、
ビタイチ驚きのない凡庸さで
むしろびっくりします。

ていうかですね。
本作の世界がどういう世界で、
このマンションがどういう力学で支配されているのかを
提示してくれるはずの前振りが非常に中途半端
なので
モヤモヤしてしまうのです。
トムヒが引っ越してきた部屋はコンクリ打ちっ放しみたいな内装で、
なんだかデカくて邪魔くさい柱があって狭苦しく、
トムヒが全裸で横たわるベランダも猫の額ほどのスペースしかなく、
最初からまるで寂れた公団住宅のようで
ちっとも高級に見えません。
マンション内に設置されているスーパーマーケットも
プールもスカッシュ場もエントランスも、ことごとく狭いのです。
じゃあ、上の階に行けば洗練されてくるかと思えばそうでもなく、
屋上にある庭も汚らしく、雑然とした印象で
高層階にする高所得者たちが
優雅で贅沢な生活をしているという選民感が一切なく

よって下層階の貧困層とのギャップが曖昧になってしまっています。

しかもこのマンションは、
電気は止まるわ、水道は止まるわ、ダストシュートは詰まるわ、
欠陥だらけでお話になりません。
まずは先に、
ものすごく管理された高性能かつ居心地がいいマンションだということを
表現しておいてくれれば、
その後の崩壊とのギャップに思うところもあるかもしれませんが、
なんせ、最初っからボロボロなんすから
このマンションでいくら暴動が起きようとも驚かないのです。

というわけで、
あとはコトがエスカレートするだけで
中盤から本作に対する興味をまったく失ってしまいました。
トムヒはなんらかの内面的葛藤を抱えているようですが、
このマンションを現代の格差社会になぞらえているわりには
彼の葛藤にはなんら普遍的な共感を得られません。

なんとか苦痛に耐えて観終わった後、
監督が『サイトシアーズ 殺人者のための英国観光ガイド』
ベン・ウィートリーだと知りました。(脚本は別人だけど)
あぁね。あれもクソつまんなかったもんね。
バックボーンをちゃんと表現できないあたり、そっくりだもんね。





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