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でんきくらげ

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(1970年/日本 92分)
監督/増村保造 脚本/石松愛弘、増村保造 原作/遠山雅之 撮影/小林節雄 美術/渡辺竹三郎 音楽/林光 録音/須田武雄 照明/渡辺長治 編集/中静達治
出演/渥美マリ、川津祐介、永井智雄、玉川良一、西村晃、真山知子、中原早苗、笠原玲子、八代順子、根岸明美

概要とあらすじ
「豹は走った」の石松愛弘と「女体(1969)」の増村保造が脚本を共同執筆、増村保造が監督した風俗もの。撮影は「あなた好みの」の小林節雄が担当。由美は十九才の洋裁学校へ通う平凡な娘だった。女手一つで育てあげた母親のトミにとって、由美は何ものにもかえがたい宝であった。だが、長年水商売を渡り歩いて来たトミは男っ気がとぎれたときがほとんどなかった。吉村もそんなトミの何人目かの男だったが、吉村は由美の見事な身体に食指を動かし、ある晩由美を犯した…(映画.comより抜粋



ストイックな男性不信

増村保造目当てで観た『でんきくらげ』

本作は、渥美マリを主演にした
大映の『軟体動物シリーズ』というシリーズの第3作にあたるのですが、
そのシリーズ名もさることながら、
全6作のこのシリーズが
1969〜1970年のほぼ1年のあいだに製作されていることも驚きです。
ヒットしていたのかわかりませんが、
そのたたみかけ方が半端ないのです。

このシリーズのほかの作品を観ていないので
比較ができませんが、
随所に増村監督らしい構図の美しさがみられます。
物語的にも、増村監督の一貫した女性賛歌を感じられますが、
これまたやはり、他作品との比較はできません。

どうにもだらしないホステスの母親(根岸明美)
どうにもだらしない男に振り回されているのをみてきた
娘の由美(渥美マリ)は男嫌い。
しかし、母親の情夫(玉川良一)に犯され、
事実を知って逆上した母親が情夫を刺殺してしまったことで
由美の人生が転がり始めます。

母親が刑務所に入っているあいだ、
ホステスとして働き始めた由美は
その美貌とあけすけな性格によって人気ホステスに。
由美が母親のいる栃木の刑務所を面会に訪れるシーン
ブリッジとして挿入され、徐々に変貌するさまがわかりやすく描かれます。
面会中に記録を取っている女性看守
ふたりの会話に興味津々になっていくのがコミカルで楽しい。

やがて、元弁護士で今はクラブのマネージャーをやっている
野沢(川津祐介)と出会い、銀座のクラブで働くようになる由美。
由美と野沢は互いに惹かれ合っているのですが、
野沢のしみったれたストイックさのせいでなかなか結ばれません。

由美に言い寄ってくる客は
なんとかして由美をお持ち帰りしようとします。
そこで由美はポーカーで勝ったら3万円、
負けたらお泊まり
という条件を付けるのです。
(現在に換算すると3万円はざっと15万円くらい?)
それがまた客に受けるのですが、
由美を気に入らないクラブのママが警察にチクって、
由美は違法賭博の現行犯で逮捕されそうになります。
これは博打じゃなくて売春だ! と言い張って無罪放免にされるところに、
隔世の感があります。

ポーカー博打で稼ぐことを辞めざるを得なくなった由美は
クラブのオーナー社長(西村晃)に誘われ、
月100万円で妾になることに。
かつて社長に助けられた過去がある野沢は
由美への想いを断ち切って妾になることを勧めるのでした。

しかし、社長は入浴中に心臓発作であっけなく死んでしまい、
遺産目当ての親戚がうはうは言いながら集まってきますが、
妾の由美には相続の権利がありません。
ところが、もし社長の子供を由美が妊娠していたら
すべての遺産を受け取るのはその子供になるという、
首をかしげたくなる法的根拠
を野沢が思いつき、
それじゃあってんで、ホテルに駆け込んだ野沢と由美は
念願叶って結ばれるのです。
回転ベッドが回るスピードの速いこと、速いこと。

一晩できっちり由美を妊娠させた野沢。
本当に社長の子供かどうかを審査するとえらい時間がかかるぞとか、
なんとか親戚一同を丸め込むわけですが、
ぶち切れたばばあが妊婦である由美を蹴り回すシーンには
鬼気迫るものがありました。

もしも子供を流産しても
遺産を受け取れるのは由美本人にしたよ♡という、
やっぱりよくわからない根回しをする野沢。
さあて、大金持ちになった由美との幸せな結婚生活が
これからはじまるぞいと思っていたら、
なんとなんと、由美は自ら中絶してしまうのです。

由美は、社長の妾になることを止めなかった野沢に
とっくに失望していたのでした。
どこまでも男を信用しない由美のストイックさたるや。
つーか、女性って本当にちょっとしたことでも忘れないよねえ……。
こっちがマジで覚えてないことで責められるんだよねえ……。
別れを告げられ、せめてそばに置いてくれという野沢の
情けなさったら。

回転ベッドのシーンでちらっと乳首がみえますが、
それ以外では頑なに腕で胸を隠しているのは致し方ないとして、
渥美マリの美貌とエロさは十分に伝わってきます。





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