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ウェルカム・ドールハウス

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(原題:Welcome to the Dollhouse 1995年/アメリカ 88分)
監督・脚本・製作/トッド・ソロンズ 撮影/ランディ・ドラモンド 美術/スーザン・ブロック 音楽/ジル・ウィソフ 録音/アレックス・ウルフ 編集/アラン・オクスマン 衣装/デザインメリッサ・トス
出演/ヘザー・マタラッツォ、ブレンダン・セクストン・ジュニア、エリック・メビウス、ヴィクトリア・デイヴィス、グリスティーナ・ブルカト、クリスティナ・ビダル、シリ・ハワード、テリー・ポンティディス、ハービー・デュワート、スコット・クーガン、ダリア・カリニナ、マシュー・フェイバー、ジョシア・トレイガー、ケン・ラング、ディミトリ・イエルボリーノ

概要とあらすじ
毎日を悪戦苦闘して生きる、ちょっと変わった中学生の女の子の日常を描いた一編。監督・製作・脚本は本作がサンダンス映画祭審査員大賞(グランプリ)を受賞したトッド・ソロンズ。出演は新人のヘザー・マタラーゾ、「エンパイア レコード」のブレンダン・セクストン・ジュニアほか。(映画.comより



まじ、死ねばいいのに

もしかしたら
『ファニー・ゲーム』に匹敵するかもしれないほど、
とことん救いのない『ウェルカム・ドールハウス』
これが初監督作品のトッド・ソロンズ
たとえ映画というファンタジーの中でさえ、
人生に希望を抱くことなど無駄だと考えているのでしょうか。

しかしまあ、よくもこれほどまで
幾重にも重なり合った理不尽な状況を思いつくものだと
感心してしまいます。
歯並びが悪く、眼鏡をかけていて、
いつもズボンをへその上まで上げている
徹底的に「ブス」としてデフォルメされた
ドーン(ヘザー・マタラッツォ)
当然のように学校でいじめられています。
いじめっ子たちはいつも3〜4人でつるんでいる
典型的なクズどもなのはよくある設定だし、
こういうクズはどこにでもいるものですが、
本作が胸くそ悪いのは、いじめっ子たちではなく、
いじめにまったく気がつかない
(もしくは気づいていても関与しない)教師たちや
ドーンの家族たち
のほうです。

いじめっ子グループのリーダー、
ブランドン(ブレンダン・セクストン・ジュニア)
テスト中にドーンの解答をみてカンニングしようとし、
ドーンがそれを教師に訴えると、
ドーンとブランドンの二人が追試を受けることになるのです。
この教師の脳みそは腐っているんでしょうか。
まったく理不尽きわまりないのですが、
挙げ句の果てに、この教師は
ドーンに「誇りについての作文を書け」と命じます。
まじ、死ねばいいのにと思います。

弁論大会のシーンでは、
ドーンの後ろに座ったいじめっ子たちが
ドーンに対して紙くずを投げつけて喜んでいます。
反撃したドーンが放った紙の吹き矢は
いじめっ子たちのとなりに座っていた女性教師の目を直撃。

ドーンはまたしても叱られることになるのですが、
すぐそばであからさまに起きているいじめに
気づきもしないこんなババアは
どうせ死ぬまで何も見ないんだから
目なんか必要ないので、両目をくり抜いてやるべきでしょう。
まじ、死ねばいいのにと思います。

このように、ドーンには
次から次へと理不尽な状況が押し寄せてきますが
それは家に帰っても変わりません。
幼くして人たらしの妹ばかりを溺愛する母親
なにかにつけドーンに対してキツく当たります。
父親がだらしなさ過ぎるせいもありますが、
自宅の庭で結婚20周年のパーティーを開くと言い始め、
ドーンの大切な隠れ家「パーフェクト・ピープル・クラブ」
壊すといい、ドーンがそれに反対すると
ケーキを食べさせないという、あまりにも子供じみた卑劣な対応。
まじ、死ねばいいのにと思います。

とはいえ、本作にも救いのようなものが
まったくないわけではありません。
ドーンが憧れるヤリチンのスティーブ(エリック・メビウス)
いじめっ子のリーダー、ブランドンの
屈折した感情などが描かれ、
もしかしたら人生は捨てたもんじゃないかもしれないと
ドーンに思わせる要素があるにはありますが、
そんな微かな望みもすべて消し去るのが本作。

ドーンが母親から託されたメモを渡さなかったために
妹が行方不明になり、警察沙汰に。心労で倒れ込む父親。
大嫌いな妹だったけど、
良心の呵責に耐えかねたドーンは
妹を探しにひとりニューヨークへと家出したのですが、
その間に妹は無事に生還。
母親は妹の無事を喜ぶばかりで
ドーンのことなど一切気にかけていない
のでした。

にもかかわらず、学校で
誘拐された妹が発見されたことを壇上で報告させられるドーン。
すると、会場の生徒たちからブス・コールがわき起こり……。
ここでも教師たちは騒ぐ生徒たちをたしなめるだけで
なんの役にも立ちません。
全員、頭から灯油をかけて燃やせばいいのに。
まじ、死ねばいいのにと思います。

ラストシーンのバスの中で、
校歌を歌うドーンはなにを思っていたでしょう。
彼女には希望を捨てずに生きるための無垢な鈍感さがあり、
それが彼女が生きのびる強さになればいいなと思いました。





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