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妹の体温

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(原題:De nermeste 2015年/ノルウェー 102分)
監督/アンネ・セウィツキー 製作/シノーヴ・ホースダル、オーシルド・ランボリ 脚本/ランヒルド・トロンヴォル、 アンネ・セウィツキー 撮影/ダニエル・ボルドハイム 音楽/ギンゲ・アンビク
出演/アイネ・マリー・ウィルマン、シーモン・J・ベリエル、アネッケ・ボン・デル・リッペ

概要とあらすじ
切なくも激しい禁断の兄妹愛を描いた文芸エロス。ノルウェーのオスロに住むシャーロットは何不自由ない暮らしを送っていたが、両親の冷め切った夫婦関係に心を痛めていた。そんな中、会ったことのない義理の兄がオスロに引っ越してきたことを知る。(KINENOTEより



ひとりでは生きていけない

『ガール・ライク・ハー』に引き続き、
三宅隆太さんがおすすめされていた
『妹の体温』を観てみましたとさ。

冒頭で、心理カウンセリングを受けている
シャルロッテ(インネ・ウィルマン)
このシーンが、映画の時間軸通りなのか、
それとも物語がすべて終わった後のものなのかは
判然としませんが、
とにかく、彼女は母親への嫌悪をあからさまにします。

ダンススクールで講師として勤めるシャルロッテには
マルテ(シリエ・ストルスタイン)という同僚がいて、
ふたりはとても仲が良く、
とりわけシャルロッテはマルテの人柄に心酔しているようす。
そんなマルテの結婚式で
シャルロッテは心からの祝辞を述べるのですが、
その反面、新郎からマルテへの大切な贈り物である首飾りを
こっそりくすねる
ので、どきっとします。
シャルロッテは、幸せなマルテに嫉妬して
意地悪をしたのでしょうか。

おそらくシャルロッテは、
マルテに対して同性愛的な愛情を抱いていたのではないでしょうか。
シャルロッテは同性愛者ではなく、
それどころかマルテの兄が恋人ですが、
どう考えても彼女は身近な人物に依存しやすく
なかでもマルテに対しては、
並々ならぬ信頼を寄せていたのは明らかです。

自由奔放な母親に育てられたシャルロッテは
不安定なアイデンティティを抱えたまま成長し、
帰属本能を満たされないまま、
依存体質になってしまった
のではないでしょうか。

そこでシャルロッテが頼りにしたのは
腹違いの兄ヘンリック(シーモン・J・ベリエル)
死に瀕する父親や母親よりも
より確かな血縁関係にあるヘンリックに
アイデンティティの救いを求めたのです。
ところが、その想いは兄弟愛を超えるほど強く、
兄妹でありながら肉体関係を持ってしまうのです。
ぶっちゃけ、AVによくある展開ではありますが、
インモラルな恋愛が本作の最も重要な点ではありません。

この共依存の関係は
もちろんシャルロッテ個人の問題ではなく、
妹に欲情してしまうヘンリックや
自分の都合のいいときばかりシャルロッテをアテにする
母親も同様です。
この家族は、家族のつながりが希薄にもかかわらず、
強烈に家族のつながりを求めている
のです。

どんなに仲のいい友だちがいたとしても
最後の最後で頼れるのは、やっぱり家族。
ついつい近しい人におもねってしまうのは
人間の弱さの顕れだとしても、
まずは自立を目指したい、というか
自立せざるをえないよねという作品でした。
とはいえ、ひとりでは生きていけないのも
これまた人生……。





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