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独裁者と小さな孫

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(原題:The President 2014年/ジョージア・フランス・イギリス・ドイツ合作 119分)
監督/モフセン・マフマルバフ 製作/メイサム・マフマルバフ、マイク・ダウニー、サム・テイラー、ウラジミール・カチャラワ 脚本/モフセン・マフマルバフ、マルズィエ・メシュキニ 撮影/コンスタンチン=ミンディア・エサゼ 美術/マムカ・エサゼ 衣装/カテワン・カランダーゼ 編集/ハナ・マフマルバフ、
マルズィエ・メシュキニ 音楽/グジャ・ブルドゥリ、タジダール・ジュネイド
出演/ミシャ・ゴミアシュビリ、ダチ・オルウェラシュビリ、ラ・スキタシュビリ、グジャ・ブルデュリ、ズラ・ベガリシュビリ、ラシャ・ラミシュビリ

概要とあらすじ
クーデターで地位を追われた独裁者と幼い孫の逃亡の旅を描いたヒューマンドラマ。「カンダハール」などの巨匠モフセン・マフマルバフ監督が平和への想いや未来への希望を込めて撮りあげた。独裁政権が支配する国でクーデターが起きた。これまで国民から搾取した金で贅沢な暮らしを送り、政権維持のため多くの罪なき人々を処刑してきた老齢の独裁者は、幼い孫と共に逃亡生活を送ることに。羊飼いや旅芸人に変装して正体を隠しつつ海を目指す彼らは、その道中で驚くべき光景を目撃する。2014年・第15回東京フィルメックスにて「プレジデント」のタイトルで上映され、観客賞を受賞。(映画.comより



ちょいとお節介なストーリーテリング

架空の国の独裁政権がクーデターによって転覆し、
圧政によって国民を苦しめてきた大統領が
追われる身となって初めて庶民の苦しみを知ることになる……
『独裁者と小さな孫』です。
イラン出身のモフセン・マフマルバフ監督の実体験は
本作に大きく反映されているでしょう。

でも、というか、だからこそ
本作は監督の主張がいっぱいの
箱庭的世界観で覆い尽くされたフィクションだといわざるをえません。
おそらく、本作が語ろうとする
善悪の両義性や復讐の連鎖に対する危惧
至極まっとうな主張ではあるものの、
観客に考えさせる余地を与えない、
ちょいとお節介なストーリーテリングには
あまり好感を持てませんでした。

のちのち少しずつわかってくることだとしても、
大統領(ミシャ・ゴミアシュビリ)が行なった圧政の
多くは描写されず、
孫(ダチ・オルウェラシュビリ)
幼馴染みのマリアに固執しているからといって、
緊急事態にもかかわらず、ほかの家族と避難させずに
大統領と行動を共にすることになる展開も
ご都合主義的な感じがしてしまいました。

民衆を脅して衣服を略奪し、
貧しい身なりで逃亡を続ける大統領と孫は
あいかわらずの傲慢さをちらほらと見せはするものの、
略奪やレイプを繰り返す反乱軍の暴力性が強調されはじめると、
この大統領と孫があたかも哀れな被害者のように見えてきます。
それは監督の意図通りなんでしょうけど、
意図が見え過ぎちゃってなかなかノレないのです。
せめて大統領が、いままでの圧政を説明(弁解)するような
シーンがあってもよかったんじゃないでしょうか。
とにかく大統領は、こそこそと逃げ回っているだけで
彼がどのような考えで国を統治していたのか
示してくれなかったのは残念です。
独裁者には独裁者なりの
治世の考え方があったと思わせてくれれば納得できたのですが。
(ただ私利私欲のためだったといわれればそれまでですが)

ついに砂浜で反乱軍に捕らえられた大統領と孫。
そこに現れたのは、
息子を拷問で殺されたから出来るだけ苦しませて殺せという女性
こんな処刑は復讐の連鎖を生むだけだから、
まずはおれの首を切ってからにしろと迫る正義漢
突然登場したこのふたりに、誰?と思いましたが、
これは監督なりの両論併記ということなんだろか。
しかし、個人の内面における葛藤ではなく、
意見の違う人物にそれぞれの主張をさせるこのやり方では
こちらの心が揺さぶられるまでには至りませんでした、と
個人的には思います。
ま、個人的に思うことしか書いたことないけど。





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