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蜜のあわれ

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(2016年/日本 105分)
監督/石井岳龍 原作/室生犀星 脚本/港岳彦 撮影/笠松則通 照明/岩下和裕 録音/古谷正志 美術デザイン/佐々木尚 美術/齋藤佐都子 編集/武田峻彦、石井岳龍 音楽/森俊之、勝本道哲
出演/二階堂ふみ、大杉漣、真木よう子、高良健吾、永瀬正敏、韓英恵、上田耕一、渋川清彦、岩井堂聖子

概要とあらすじ
詩や俳句、随筆などさまざまなジャンルの作品を残した作家・室生犀星が、晩年の1959年に発表した会話のみで構成されたシュルレアリスム小説の古典を、「生きてるものはいないのか」「シャニダールの花」の石井岳龍監督のメガホンにより映画化。自分のことを「あたい」と呼ぶ愛くるしい赤子と、赤子から「おじさま」と呼ばれる老作家。親子以上に年の離れた二人だが、とめどない会話を交わし、夜になると体を寄せ合って寝るなど、仲睦まじく暮らしていた。赤子はある時は女(ひと)、ある時は真っ赤な金魚と姿を変えるが、普通の人間には彼女の正体はまったくわからない。そんな中、老作家の過去の女が幽霊となって現れた。赤子役を二階堂ふみ、老作家役に大杉漣。幽霊として登場する過去の女役を真木よう子が演じる。(映画.comより



エロ〜い「ポニョ

すごーく久しぶりに観た石井岳龍監督作品、
『蜜のあわれ』
もしかしたら、監督の名前が変わってから
初めて観るかもしれない……。
もちろん原作は読んだことがありません。(キリッ)

老作家と金魚の化身(妖精?)の危うい関係を巡る物語。
『ほとりの朔子(2013)』『私の男(2014)』でも
瑞々しいエロさをむんむん放っていた二階堂ふみ
ひらひらした赤いドレスを纏ってソファに横たわるそのポーズは
監督が認めているとおり、バルテュスの絵画そのもの。
老作家を「おじさま」と呼びながら
ひらひらと舞うように(泳ぐように?)動く金魚の化身=赤子の
純真無垢ゆえに無防備なエロティシズム……。
これはもう、エロ〜い「ポニョ」です。

老作家(大杉漣)赤子(二階堂ふみ)
古めかしい言葉遣いで台詞を交わし、
赤子が動くたびにピロリロリ〜ンと音がする
序盤のシュールな演出をみていると、
先行きが不安になりかけるけれど、
徐々に現実離れした世界観に馴染み始めると
どんどん引きつけられて、これがまあ、面白いのです。

真木よう子の幽霊が登場し、
映画はさらにこの世ならざる展開に。
赤子と幽霊は老作家を巡って嫉妬の火花を散らすのですが、
老作家はさらに別の愛人(韓英恵)のもとへ
足繁く通っているのです。
大杉漣、超モテモテなのです。

互いに牽制し合っていた幽霊と赤子でしたが
やがて同調するようになり、
真木よう子と二階堂ふみによる
夢のようなレズシーンへと至るのです。
女衒のような金魚売り(永瀬正敏)の
いかがわしさもナイス。

老作家が原稿用紙に
「あたい」という赤子の自称を書き込んでいたことを考えれば
赤子は老作家による想像の産物でしょう。
幽霊も老作家の過去作に登場した女性ではないかと
ふんでいるのですが、どうでしょう。
「交尾して参る!」と宣言した赤子が
ムキムキの男に抱かれるのを見ている老作家は
自身の衰えを自覚したのでしょうか。

死期が近づいていることを悟った老作家は
芥川龍之介(高良健吾)や萩原朔太郎などの
すでに他界したかつての盟友たちに嫉妬しつつ、
ギリギリまで自分は生きてやると開き直ってもみせます。
揃いもそろって美女たちに慕われる老作家の妄想は
少なからず図々しいような気が
しないではありませんが
少女のお尻を思い描きながら意識が薄れていくなんていう死に方は
……やっぱり最高かもな。





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