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グリーンルーム

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(原題:Green Room 2015年/アメリカ 95分)
監督・脚本/ジェレミー・ソルニエ 製作/ニール・コップ、アニシュ・サビアーニ、ビクター・モイヤーズ 撮影/ショーン・ポーター 美術/ライアン・ウォーレン・スミス 編集/ジュリア・ブロッシュ 音楽/ブルック・ブレア、ウィル・ブレア
出演/アントン・イェルチン、イモージェン・プーツ、パトリック・スチュワート、カラム・ターナー、メイコン・ブレア、ジョー・コール、アリア・ショウカット

概要とあらすじ
2016年6月に自動車事故で亡くなったアントン・イェルチンの主演作で、「ブルー・リベンジ」で注目された新鋭ジェレミー・ソルニエ監督によるバイオレンススリラー。パットがボーカルを務めるバンドは、車のガソリン代にも事欠く、売れないパンクバンド。彼らが極貧ツアーの中、ようやく出演することができたライブハウスは、なんとネオナチの根城だった。パットとバンドメンバーは、そこで殺人の現場を目撃してしまい、ネオナチ軍団から命を狙われる事態となってしまう。圧倒的に不利な状況で、グリーンルーム(英語で「楽屋」の意味)に閉じこもったパットたちは、アイデアと反骨精神を武器に極悪非道なネオナチ軍団に立ち向かう。主人公パット役をイェルチンが演じるほか、「マイ・ファニー・レディ」のイモージェン・プーツ、「新スター・トレック」のピカード艦長や「X-MEN」のプロフェッサーX役でおなじみのパトリック・スチュワートが脇を固める。(映画.comより



次回作は『イエロー○○』……

ジェレミー・ソルニエ監督
『ブルーリベンジ(2013)』の次に
『グリーンルーム』を撮ったということは、
彼にはタイトルでレインボーを完成させる思惑があると思われ、
次回作は『イエロー○○』になるはず……。

そんなことはどうでもいいのです。
『ブルーリベンジ』を最後に映画監督を辞めるつもりだった
ジェレミー・ソルニエ監督の新作を観られることは
一観客として喜びだし、
監督には心からよかったね♡と言ってあげたいのです。
ただ、昨年亡くなったアントン・イェルチンがスクリーンに映るたび、
こんなに若いのにこのひとはもうこの世にいないのか……
という考えが頭をかすめ、
せめて彼の演技を目に焼き付けようと思いました。

売れないパンクバンド「エイント・ライツ」の面々の乗るワゴンが
居眠り運転で畑に突っ込んだまま朝を迎えるシーン
始まります。
どうということはない導入場面かもしれませんが、
すでに彼らが思いがけず道を外すことを示唆しています。

喫茶店みたいな場所でライブを終えた一行は
ギャラの安さに憤慨。
申し訳なく思った仲介役のモヒカンは
従兄弟が知っているライブハウスを紹介するのですが
森の中にあるそのライブハウスは、ネオナチの巣窟だったというわけ。
それでも、というか、だからこそ
1曲目にネオナチをこき下ろす曲を演奏するエイント・ライツは
弱々しく見えて、パンク精神を心得ておいでです。
当然、ネオナチだらけの客席からはブーイングの嵐。
でも、2曲目になるとノリノリだったりするのが
微笑ましい。

演奏を終えて帰ろうとしたエイント・ライツの
ギタリスト、サム(アリア・ショウカット)
楽屋(=グリーンルーム)に携帯を忘れたといいだし、
ベースのパット(アントン・イェルチン)
代わりに携帯を取りに楽屋へ戻ると、
そこには頭にナイフが刺さった少女の死体が。
そして、彼らはライブハウスから出られなくなるのでした。

狭い楽屋の中で行なわれる、銃を渡す渡さないの攻防戦
緊張感満点です。
メンバーのリース(ジョー・コール)
意外にも格闘技の心得があって、
いかついヤツに腕ひしぎ逆十字をかけたりするのもナイス。
でも、秀逸なのは
パットとネオナチのボス、ダーシー(パトリック・スチュワート)
ドアを挟んで交渉するときに
カットバックでそれぞれの表情をとらえたりせず、
必ず一方の言動しか見せないところ。
ダーシーの言い分に乗ったパットが
ドアの隙間から銃を差し出し、絶叫するときも
ドアの向こうで何が起きているのかは見せず、
なんとか引っ込めたパットの腕をみると、
どえらい具合に刃物でズタズタに刻まれている
という、
痛さ倍増演出が素晴らしいです。

たまたま楽屋に居合わせた
アンバー(イモージェン・プーツ)とともに
あれやこれやと脱出を試みるエイント・ライツ。
楽屋の地下が覚醒剤の精製場だとわかり、
ますますもって逃げられそうもありません。
マイクのハウリングを利用して闘犬を撃退するなんてのは
ライブハウスらしくてナイスですが、
やっぱりうまいなあと感じるのは、
ひとりまたひとりとメンバーが殺されるときの唐突さ。
とくに、自分の彼女を殺された真相を知ったモヒカンの従兄弟が
ネオナチのメンバーでありながら寝返って
パットたちと行動を共にすることを決めた矢先に
あっという間に殺されてしまうシーン。
あまりにも無情かつ残酷で、
監督の死生観が反映されているような気さえします。
(正直に言うと、「肉挽き機」という曲をきっかけに
 彼女を殺したワームという男の正体や関係性は
 いまいちよくわかりませんでした)

『ブルーリベンジ』の主人公ドワイトことメイコン・ブレアが演じた
気の弱いネオナチもいいアクセントになっていました。
ラストでは、激しい銃撃戦にはならず、
窮地に陥ったダーシーが嫌気がさしたように立ち去ろうとし、
ぐずぐずな撃ち合いによって幕を閉じるのも
ジェレミー・ソルニエ監督らしさなのかもしれません。

期待値がものすごく高かったせいか、
『ブルーリベンジ』で得た感動を上回ることはありませんでしたが、
面白い作品には違いありません。





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