エターナル・サンシャイン

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(原題:Eternal Sunshine of the Spotless Mind 2004年/アメリカ)
監督/ミシェル・ゴンドリー 製作/スティーブ・ゴリン、アンソニー・ブレグマン 原案/ミシェル・ゴンドリー、チャーリー・カウフマン、ピエール・ビスマス
脚本/チャーリー・カウフマン 撮影/エレン・クラス 美術/ダン・リー 編集/バルディス・オスカードゥティル 衣装/メリッサ・トス 音楽/ジョン・ブライオン
出演/ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルステン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソン

概要とあらすじ
「ヒューマンネイチュア」のミシェル・ゴンドリー監督が、同作と同じチャーリー・カウフマンによるユニークな脚本を映画化。ジョエルは元恋人クレメンタインが、ラクーナ医院で特定の記憶だけを消去する施術を受けてジョエルの記憶を消したことを知り、自分も彼女の記憶を消そうと同じ施術を受ける。だが、クレメンタインを忘れたくないジョエルの深層意識は施術に反抗、自分の脳内のクレメンタインの記憶を守ろうとする。(映画.comより



記憶をさまよう愛の煉獄

ミシェル・ゴンドリー監督とチャーリー・カウフマン脚本
コンビと聞けば、少なからずややこしい話になりそうな予感が漂う
『エターナル・サンシャイン』です。

ギャグを封印したジム・キャリーが演じるジョエル
バレンタインデーになぜか突然思い立って会社を欠勤し、
小旅行へ出かけた先で、
クレメンタイン(ケイト・ウィンスレット)と出会います。
カウフマンが自己投影したといわれるジョエルは
自他共に求める引っ込み思案でつまらない男。
うって変わってクレメンタインは、奔放かつ積極的な女性で、
女性を口説くことなど到底できそうもないジョエルのような男性にとって
クレメンタインは非常にもってこいの女性です。

互いに惹かれあるふたりでしたが、
水と油のような性格がわざわいしてか、いつしか険悪な関係になり、
クレメンタインはジョエルに関する記憶を消す施術を受けるのです。
図らずもそのことを知ったジョエルは
そっちがそうならこっちもだとばかりに、
自分もクレメンタインの記憶を消す施術を受けることにするのでした。

ところが、施術中のジョエルは
やっぱりクレメンタインを忘れたくないと思い直し、
消される記憶から逃れるように脳内を彷徨うようになるのです。
混乱を促すようなトリッキーな演出が連続しますが、
ジョエルが6歳児に戻るシーンも含めて
すべてCGなどは使っていないんだとか。

また、どこまでが現実で
どこからが脳内世界なのか判然としないようになっています。
ジョエルの車にある傷は、
クレメンタインと出会う前のもののようにみえて、
クレメンタインが運転中につけた傷のようにも描かれ、
時間軸のねじれたループ構造が仕掛けられています。
クレメンタインの髪の毛の色が
赤、青、緑と変化する
のは
彼女のつかみ所のなさを表現しているのでしょうか。
もしかしたら、それぞれのシーンでのふたりの関係性を
象徴しているのかもしれませんが
僕にはそこまではわかりませんでした。

まあとにかく、本作が描かんとしているのは
蜜月を経て倦怠期が訪れたカップルが繰り返す懊悩。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いではありませんが、
あれほどまでに愛していた相手に対して
ひととき不信感が宿るとなにからなにまで駄目に見えてくる、
というか、駄目なところばかりが目につくようになるのは
恋愛あるあるでしょう。
そして、ひとたび亀裂が入った恋愛関係を修復するのは
至難の業なのです。
ジョエルが巡る脳内の煉獄は、
恋愛関係の修復を目指す苦役であり、
いわずもがなそれはジョエル自身をとらえ直す旅でもあるのです。

ジョエルとクレメンタインが
カウンセリングを録音したカセットテープでは
お互いが自分の意に沿わない相手の欠点をあげつらっています。
おそらくこれは、それぞれの本音のはずですが、
そのような欠点も含めてどうしようもなく惹かれ合ってしまう……
ていう不可解さが、恋ってやつなんでしょうね。
なんつって。
それを反証するかのように、イライジャ・ウッド
クレメンタインのいい思い出ばかりをトレースして
彼女の心に取り入ろうとしますが成功しませんでした。


また、恋愛の記憶を消しても
再び同じ相手に恋をしてしまう心理を
Dr.ハワード(トム・ウィルキンソン)
助手のキルステン・ダンストとの不倫関係で表現してもいました。

最終的に、ジョエルとクレメンタインのカップルは
ハッピーエンドを迎えたようにみえます。
でも現実には、些細なすれ違いから
かけがえのない相手を失ってしまうことのほうが
多いのかもしれませんねぇ。……ねぇ。





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2017.01.24 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画

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