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グラバーズ

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(原題:GRABBERS 2011年/イギリス・アイルランド 94分)
監督/ジョン・ライト 脚本/ケヴィン・ルヘイン 撮影/トレヴァー・フォレスト
出演/リチャード・コイル、ルース・ブラッドリー、ラッセル・トヴェイ

概要とあらすじ
アイルランドを舞台に謎の宇宙生物と戦う酔っぱらいたちの活躍を描く、日本劇場未公開のSFコメディ作品。出演は「5デイズ」のリチャード・コイルと「IN HER SKIN/イン・ハー・スキン」のルース・ブラッドリー。アイルランドにあるのどかな漁村の島に、ダブリンから女性警官リサが赴任してくる。波打ち際にクジラの死体が打ち上げられ、漁師のパティが海で怪物を捕まえたことから島の状況は一変。怪物は数本の足を持ち、血と水を栄養として吸収する生物であることが判明する。今その生物は洞窟にいるが、やがて町に出てきて人を襲うかもしれない。さらなる調査の結果、その生物はアルコールに弱いことが分かり…。(allcinemaより)



惜しい…いかにも惜しい。

DVDをレンタルしてきて、さあ観よう、いざ観ようと
プレーヤーにディスクをセットして待ち構えるも
本編の前に流れる予告編の長さにうんざりした経験が
誰しもおありでしょう。
ま、スキップしてしまえばそれでいいのですが
稀に全く観たことも聞いたこともないけど
面白そうじゃないかと思わせる作品に出くわすこともあり、
ついつい我慢しながら観てしまうのですが
そんなDVDの予告編で「これは面白いに違いない!」と
思わせたのが『グラバーズ』でした。
小さな島に襲いかかるエイリアン、
でも酔っぱらってれば大丈夫という設定に胸躍らせたのです。

結論から申し上げますと、期待はずれでございました。
正確に言うと、期待はずれというよりも
思い違いといったほうがいいかもしれません。

エイリアンに襲われるやつがいる中、襲われない人間もいる。
それは酔っぱらいだ! ということで
みんなで酔っぱらってへべれけになっていれば
エイリアンは襲うことが出来ないのだ!
という展開を期待していたのですが……
こじんまりとまとまりすぎたSFパニック映画でした。
前半はかなり冗長ですが
今までのSFパニック映画の常套句をこぎれいに踏襲して
よくできているといえばよくできているものの
だからこそ物足りなさが浮き彫りになってしまっています。

僕がもっとも期待していた
アルコールによってエイリアンを寄せ付けない設定も
当初は血中のアルコール濃度が問題で
アルコールをエイリアンに吹きかけても効果がないとしていたのに
最終的にはエイリアンの口の中に酒を流し込んで
エイリアンを退治してしまいます。
おまえが勝手に思い違えただけだろうと言われればそれまでですが
最も面白いと思われた「酔っぱらいはセーフ」という設定が
いまひとつ曖昧で、たとえ酔っぱらっていても
エイリアンは襲ってくるのです。
じゃあ、一体何のために酔っぱらっているのか
わからなくなってくるのです。
SFパニック映画と言いましたが、コメディとして作られていて
それはそれで楽しみだったのですが
いかんせん、SFパニック映画として
ちゃんと作ろうとしすぎている感が否めず
その余計な誠実さが作品のプロットの魅力を
損ねているように思います。

登場人物たちのキャラクターはそれぞれが魅力的で
真面目なリサ(ルース・ブラッドリー)が酔っぱらったときの
表情や仕草はチャーミングで、泥酔演技も見事でした。
そういった愛すべきキャラクターが何人も登場していることが
もったいなくて仕方がありません。
なにしろ、冒頭から酒浸りの警官オシエ(リチャード・コイル)
島中の人間が酔っているときにひとりだけシラフでいるって
どういうことだよ!
一番酒浸りでだらしがないと思われていたオシエが
酒のおかげで活躍しないと意味ないじゃん!

あいつは朝から酒を飲んで酔っぱらって、
だらしがないとか、体によくないとか
普段は馬鹿にされている人間がエイリアンから生き残り
それまで酒を毛嫌いしてきた人が酒を飲んでべろべろになったり、
頑なに酒を飲まなかったやつがエイリアンに喰われたり、
そういう、普段なら忌み嫌われる酔っぱらいが活躍するところ
期待していたのです。
そして、ルース・ブラッドリーが演じたように
酔っぱらった人間のどうしようもない醜態の数々を
見たかったのです。
通常の飲み会でも、足腰が立たなくなるまで飲むやつは
眉をしかめられる存在ですが
そこまで酔っぱらわないとエイリアンに喰われちゃうよ、と。
酔っぱらったことで、本音を言い始めるカタブツがいたりとかさ。
とにかく、酔っぱらいに焦点を当てて欲しかったのです。
酔っぱらいにはエイリアンが近づけないことで
酔っぱらいの相手をまともにしても無駄だということも
表現できるではないか!
オシエとリサの恋のゆくえ
「吊り橋効果」の吊り橋にエイリアンを使えばそれで十分で
エイリアンが登場する必要すらないように思います。

ラストで、エイリアンの卵が浜辺に残っていて
まだ終わりじゃないよ的な余韻をみせていますが
そもそもエイリアンの恐怖を描いているとは言えないのに
最後に急にそんな真顔になられても
何の効果もありません。

先述したように、作品自体はこじんまりまとまっているものの
いかなる驚きもありませんでした。
まあ、こういうこともあるさ。
でも、「酔っぱらいは無敵」っていうアイデアは
面白いと思うんだけどな。
誰か酔っぱらい中心で一本作ってくれないかな。





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