" />

血まみれスケバンチェーンソー

sukebanchainsaw.jpg



(2016年/日本 73分)
監督・編集/山口ヒロキ 原作/三家本礼 脚本/福原充則 製作/岡本東郎 撮影/曽根剛 照明/加藤大輝 録音/茂木祐介 美術監督/宮下忠也 特殊メイク/下畑和秀 音楽/倉堀正彦
出演/内田理央、山地まり、佐藤聖羅、玉城裕規、奥田佳弥子、西村禮、阿部恍沙穂、中村誠治郎

概要とあらすじ
スケバン女子高生がチェーンソーを武器にゾンビと戦う姿を描いたスプラッターアクション。原作は、「月刊コミックビーム」連載の三家本礼による同名コミック。「仮面ライダードライブ」のヒロイン役で一躍注目を集めた内田理央が、セーラー服にふんどしと下駄をはき、巨大なチェーンソーを振り回す主人公・鋸村ギーコに挑んだ。解体屋の娘として育った孤高のスケバン少女ギーコは、うぐいす学園に通う女学生。ある日、追試を受けるために学校へ行こうとした彼女を、同級生のマッドサイエンティスト・藍井ネロによって改造人間にされた爆谷さゆりが襲撃する。家業で培ったチェーンソーの技を駆使して爆谷を撃退したギーコだったが、そんな彼女に次々と新たな刺客が襲いかかる。ギーコを憎む宿敵ネロ役にグラビアで活躍する山地まり、爆谷さゆり役は元「SKE48」の佐藤聖羅。2016年2月「未体験ゾーンの映画たち 2016」で上映後、3月5日よりシネマート新宿、ユナイテッド・シネマ豊洲ほかにて順次公開。(映画.comより



くだらないのはいいけど、つまらないのはダメ

「くだらないのはいいけど、つまらないのはダメ」
と言ったのは、ビートたけしだったか。
とにかく、「くだらない」と「つまらない」は
まったく別物なのです。
「くだらない」映画が大好きな僕は
ああ、これはきっと「くだらない」だろうと
かすかな期待を持って
『血まみれスケバンチェーンソー』を観てみたら、
心底「つまらない」作品でした。

原作漫画では
それなりに成立している世界観なのかもしれないけれど、
読んでいないので本作のことしかわかりませんが、
「スケバン」という旧時代的な設定のヒロイン、
ギーコ(内田理央)はまったくスケバンに見えず、
下駄を履いているのは、
さらに前時代的な蛮カラ男子のそれだし、
なにやらふんどしを履いているらしいけれど、
映画内ではただ白いパンツが食い込んでいるようにしか見えず、
なんにせよ、ことごとくキャラクターの前提となる設定を
まったく説明せずに物語を始め、
それぞれのディティールを
ああ、この人はこういう人なんだと
無理矢理噛まずに飲み込むことを強要する
ので
観客は意味不明な違和感を抱えることになります。

登校途中に改造人間(?)に襲われたギーコが
なんだかスケバンっぽい台詞を吐きながら
なんのためらいもなく同級生の改造人間たちを切り刻むのも
さっぱりわけがわかりませんが、
映画が始まってまだ間もないのに、
同じ場所から一歩も動かず、
グダグダしたやりとりを見せられる苦痛ときたら。

ギーコがチェーンソーを持っているのは
実家が解体屋だからだそうですが、
そのチェーンソーのデザインがいかにも「漫画的」で興ざめだし、
校門にいた教師がチェーンソーを
「せめてケースにいれろよ」と言うのですが、
ギーコが登場したときには
ギターケースっぽいものに入れていたことにも
とくに触れられることはありません。

ギーコと敵対する相手として
ネロ(山地まり)という同級生が登場します。
彼女はどうやらいじめられっ子のようですが
彼女が日々のいじめに耐え忍び、
鬱屈をためているような描写はまったくなく、
むしろ毅然としたキチガイとして描かれているのも
理解不能です。
そういえば、チアリーダーの女の子が登場しましたが、
パンチラを盗撮された女=ヤリマンだと思われる…
という流れも意味がわかりません。

まあ、これをコメディだと思っているんでしょうから、
支離滅裂なあれやこれやが面白ければ問題ないのですが、
残念ながら、全編通してくすりとも笑えません。
徹底的に「つまらない」のです。
たった73分しかない上映時間が永遠のように感じます。
中盤で、あらゆるオタクに対して言及し、
なにかに熱中しているやつを馬鹿にするな的な台詞があり、
とくに「スプラッタ映画好き」について
本作制作者の心情を吐露するように語られますが、
少なくとも僕が本作に感じる失望は
「スプラッタ」に起因する問題ではなく、
「つまらない」ことが問題なのです。
それとも、「スプラッタ映画好き」は
血しぶきさえ飛び散れば
映画がつまらなくても平気なんでしょうか。

もしそうだとすれば、
本作はスプラッタ映画に対する侮辱的な作品だと
言わざるを得ません。

どうやら性的にはうぶなギーコが
「チューの仕方を教えてくれ」と相談したのを
ネロは逆恨みしてどうのこうのなるわけですが、
本当にどうでもいいすったもんだがあった挙げ句、
突然、ギーコがネロにチューして
「これでアタシたちは普通の関係じゃねえぜ」
みたいなことを言います。
……いやいやいや、
ギーコはチューの仕方がわからなかったんじゃないの?
本当にでたらめです。

全編を通してアマチュアが趣味で作ったような映画ですが
こういう言いかたはアマチュアに失礼かもしれないと思うほどに
いかなる発想も工夫も努力も感じられない作品でした。

でも、これお金を取って劇場公開したんですよね?
やるなら、もっと真剣に「ふざけて」ください。





にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ