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ギフト

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(原題:The Gift 2000年/アメリカ 111分)
監督/サム・ライミ 製作/ジェームズ・ジャックス、トム・ローゼンバーグ、ゲイリー・ルチェッシ 脚本/ビリー・ボブ・ソーントン、トム・エッパーソン 撮影/ジェイミー・アンダーソン 美術/ニール・スピサック 編集/アーサー・コバーン、ボブ・ムラウスキー 音楽/クリストファー・ヤング
出演/ケイト・ブランシェット、ケイティ・ホームズ、マイケル・ジェッター、ローズマリー・ハリス、J・K・シモンズ、ジョバンニ・リビシ、キアヌ・リーブス、グレッグ・キニア、ヒラリー・スワンク、キム・ディケンズ、ゲイリー・コール

概要とあらすじ
人の運命を読み取る能力を持っていたアニーは、夫の死後、子供を抱えながら占いの仕事で生計を立てていた。彼女は夫ドニーの暴力に悩むバレリーに離婚を勧めるが、それが原因で彼から逆恨みされることに。そんな折、町の名士の娘ジェシカが行方不明になり、アニーは捜査の協力を依頼される。彼女の透視能力によってジェシカの遺体が発見され、その後、ドニーが容疑者として逮捕されるが……。殺人事件の真相、そしてそれに巻き込まれた薄幸のヒロインを描くサイキック・スリラー。(映画.comより



目に見えないけど存在するもの

『スパイダーマン(2002)』を撮る前の
サム・ライミ監督『ギフト』です。
サム・ライミにしては、というと語弊があるかもしれませんが
グロでもなく、大きな笑いもない
マットーすぎるほど真っ当なスリラーに仕上がっています。

カードを使って未来や心理を読む超能力者
アニー(ケイト・ブランシェット)
その能力「ギフト」を使って殺人事件の真犯人捜しに挑む、
……というか、巻き込まれる物語。
とにかく配役が豪華です。

一年前の工場の爆発事故で夫を亡くしたアニーは
まさに女手一つで3人の息子を養っていて
ドアも閉まらないようなボロボロの車に乗っています。
生活保護とカードによる占いでなんとか生計をたてている
アニーのところに通っていた典型的な被DV女性のDV夫が
ドニー(キアヌ・リーブス)
ドニーは完全な逆恨みでアニーを魔女扱いし、
彼女のみならず、
彼女の子供をも脅すような「レッドネック」ですが、
あまりの粗暴ぶりにこれはブラフだなと察しがつきます。
「あいつはそんなやつじゃないよ」というセリフが繰り返され、
その後の物語的裏切りを予感させもします。

登場した瞬間から、うわぁこりゃクソ・ビッチだわいという雰囲気を
全身から漂わせているジェシカ(ケイティ・ホームズ)が行方不明になり、
騒動勃発。
手がかりがつかめない警察は、アニーの千里眼を頼ることになるのでした。
カードではたいしたことがわからなかったものの、
鎖に縛られて水の中で漂うジェシカを予知夢でみたアニー
警察に連絡。アニーの証言から
ドニーが所有する土地の池に目星を付けた警察が捜索すると
池の中からジェシカの死体が見つかったのでした。

で、ドニーを容疑者にした裁判になるのですが、
この裁判がいくらなんでもデタラメ。
証人として出廷したアニーは
ドニーの弁護士から彼女の超能力の信憑性について問いただされます。
しかし、いくらアニーの超能力に疑問があったとしても
ドニーの土地から遺体が発見されたのは事実であり、
当然、その事実に対してドニーは裁かれるべきで、
アニーが自称する超能力なんてものは嘘っぱちだからしてだな、
日頃から険悪な関係だったドニーをハメるために
アニーがジェシカを殺してドニーの土地の池に沈めたのでは? という
嫌疑をかけられるならともかく、
死体を遺棄した場所がわかるなんておかしいといわれても筋違いも甚だしく、
そもそもアニーはジェシカの居場所を当てただけで
ドニーが犯人だなどとは証言していない
ので、
こいつらはなにをやってるんだろうと思ってしまいます。
それでも、アニーを魔女扱いするドニーのレッドネック仲間もいたりして、
そういう意味では「田舎ホラー」の一面も。

ドニーが真犯人ではないとすると誰なんだといえば、
疑わしいのは、完全に精神を病んでいるバディー(ジョバンニ・リビシ)か、
ジェシカと肉体関係があった検事デヴィッド(ゲイリー・コール)
婚約者のウェイン(グレッグ・キニア)
あえて加えればジェシカの父親か。
もしくは、アニーの子供たちを世話してる近所のおばちゃん。(それはない)

ま、真犯人は婚約者のウェインでした。
(さらっと言う)
アニーが淡い想いを寄せ、もっとも油断している相手ですね。
でも、本作の面白みは真犯人捜しではなく、
ウェインに殺されそうになったアニーを助けに来たバディーに象徴されるように
こういうことってあるよね、ってことではないでしょうか。
まるっきりアホみたいな物言いですが、
こういうこととは、心霊現象とか超常現象ではなく、
人間の心理がもたらす物理的ななにか。
幼児虐待を受けていたバディーは、とうとうぶち切れて
父親を火あぶりにした挙げ句、精神病院に入っていましたが
病院を抜け出してアニーを助けに来たといっていたバディーは
そのころすでに病院で自殺していました。
ですから、バディーがアニーを助けに現れるということはあり得ません。
もしかしたら、バディーを救えなかったアニーの後悔が
ウェインを打ち負かすだけの力をアニーに与えたのかもしれません。


それまで、事故で夫を亡くした辛い思い出を振り払い、
困窮した生活に忙殺されていたアニーが
子供たちを伴って夫の墓参りに行くというラスト
死者を悼むとともに、アニー自身が未来に向けて踏み出した
一歩だったのではないでしょうか。

「この世に謎や神秘は存在しない。目に見えるものがすべてだ」
と言っていたウェイン。
でも、ウェインがジェシカ殺害に至った動機は
嫉妬という目に見えないもの。
ウェイン、愛や恋は目に見えないけど存在してるんだぜ。
なんつって♡





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