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殺しのドレス

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(原題:Dressed to Kill 1980年/アメリカ 105分)
監督・脚本/ブライアン・デ・パルマ 製作/ジョージ・リットー 撮影/ラルフ・ボード 編集/ジェラルド・B・グリーンバーグ 音楽/ピノ・ドナッジオ
出演/マイケル・ケイン、ナンシー・アレン、キース・ゴードン、デニス・フランツ、アンジー・ディキンソン

概要とあらすじ
夫婦生活に不満を抱えるケイトは精神分析医エリオットのもとへ通っていた。そんな彼女が美術館で出会った男性との情事のあと、剃刀を手にした女性に惨殺される。現場に偶然居合わせたコールガールのリズは、警察から疑いの目を向けられ、街中で危険な目に遭いながらも、ケイトの息子ピーターと組んで真犯人を追うことに……。ニューヨークを舞台に繰り広げられる官能的なサイコ・サスペンス。(映画.comより



おれ、『サイコ』やりたいっす!

ブライアン・デ・パルマがヒッチコック好きなのは
よく知られていますが
おれ、『サイコ』やりたいっす! という情熱がほとばしる
『殺しのドレス』
その想いが強すぎるせいか、
いきなりシャワーシーンから始まります。
前半と後半で中心人物が替わるのも
『サイコ』風なのかもしれません。

シャワーを浴びながら欲情する
ケイト(アンジー・ディキンソン)
彼女の視線の先で夫がカミソリでヒゲを剃っているのは
細かな伏線とかいうことはどうでもよくて、
ダブルだと思われる女体がエロいっす。
乳首がとってもピンクです。
陰毛が金髪だったのは、その後登場する殺人鬼が
金髪だという伏線……なわけない。

シャワーを浴びながら欲情していたケイトが
夫とは違う何者かによって襲われたかにみえる冒頭のシーン
セックスが下手な夫に気を使って、
演技であえいでいるケイトが思い描いている妄想のはずで、
ケイトには被レイプ願望があったのかもしれません。

とにかく、性欲を持て余しているケイトは
カウンセリングを受けている精神分析医の
エリオット(マイケル・ケイン)を誘惑するものの、
軽くたしなめられ、逆ナン目的で美術館へ。
セクシーな男を発見したケイトは、もう気もそぞろ。
男を追いかけるケイトが美術館の中を彷徨うあいだ、
カメラワークと音楽だけで彼女の揺れる心境を表現しているのが
映画的快楽をもたらします。

ケイトが落とした手袋を持っていたその男に強引にキスされた彼女は
タクシーに乗った途端におっぱじめます。
結局、男が住む部屋でベッドをともにしたケイトは
そりゃあもう、大満足なごようす。
とはいえ、家庭持ちのケイトは
男が眠っているうちに帰ろうとするのですが
美術館で落とした手袋にはじまって、
あれっ、パンツは? あれっ、指輪は? と、
うっかりの連続。
挙げ句の果てには、その男が性病にかかっているという診断書が。
彼女が犯した不貞の代償は、なんと大きいことよ。
そして、金髪サングラスに
エレベーターの中で殺されるケイト……うかばれません。
しかも、彼女が殺される理由には
パンツも指輪も性病もまったく関係なく、
恥をかかされるだけかいて殺されたケイト
……うかばれません。

後半の主人公は、
ケイト殺害の目撃者で売春婦のリズ(ナンシー・アレン)
リズは売春婦であることから理不尽な状況に追い込まれます。
デ・パルマお得意のスプリット・スクリーンが多用され、
地下鉄でのすれ違いなど、
サスペンスフルな演出が楽しめます。
ま、ボビーと名乗る金髪サングラスの殺人鬼は
エリオットが担当する患者だというものの、
ボビー=エリオットだということは
おそらく初見でもすぐに察しがつくはず。
エリオットは精神分析医でありながら二重人格で
エリオットが欲情すると、ボビーの人格が登場して
エリオットに言い寄ってくる女性を殺すのでした。

ケイトが性欲に溺れた者だとすれば、
売春婦のリズは性欲を司るもの……なんてことをいうと
かっこつけすぎな気がしますが
性にまつわる喜びや背徳感、嫉妬心などなどを
殺人行為に置換しているように思います。
なにを作っているのかよくわからないケイトの息子、
機械オタクのピーター(キース・ゴードン)
間違いなく童貞のはずで、
せっかくリズねえさんと知り合ったんだから
いろいろと気持ちのいいことを教えてもらえばいいものを
このふたりがそういう関係にならないのは
プラトニックな愛情だといえなくもないかもしれないけれど
じれったくて、むずむずします。

リズは、エリオットの顧客リストを調べる目的で
患者になりすまし、
色仕掛けでエリオットの隙を突こうとしますが、
エリオットがオッキするとボビーが現れるので
顧客リストは必要なく、
ピーターが苦心して作った隠しカメラで
エリオットのオフィスに出入りする人間を4秒おきに撮影し、
エリオットの患者を突き止めようとするギミックは
犯人逮捕にまったく役に立っておりません。

ピーターが盗撮した写真に
金髪サングラスの犯人の姿が映ったときには
たいしたリアクションをみせなかったリズでしたが
そのわりにはどうやら恐怖のトラウマを抱えていたようで
それがラストの夢オチへと繫がります。
逮捕され、精神病院に入れられたボビー=エリオットが
夜回り中の看護婦を絞殺し、服を脱がせるシーン
看護婦であることに加え、
抵抗できない女性の衣服を脱がすことの背徳感が欲情をそそり、
へたしたら、冒頭のヌードよりも
不健全なエロさに溢れていました。





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