" />

ブリッジ

ill644.jpg



(原題:The Bridge 2006年/アメリカ 93分)
監督・制作/エリック・スティール 撮影/ピーター・マキャンドレス 音楽/アレックス・ヘッフェス

概要とあらすじ
世界最大の自殺スポットして知られるサンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジにカメラを設置し、自殺者が後を絶たない橋の様子を1年間に渡って記録し続けた衝撃のドキュメンタリー。飛び降り自殺の瞬間を捉えた映像や、自殺者の家族や友人、奇跡的に助かった人物への証言などを通し、生きる勇気と命の尊さを訴える。監督は「救命士」「アンジェラの灰」のプロデュースを手掛けてきたエリック・スティール。(映画.comより



なぜゴールデンゲート・ブリッジなのか、をだな……

中学生の頃に、
ショーペン・ハウエルの『自殺について』を読んだのは
なんとなく過激なことが書かれてそうな書名に
子どもらしい迂闊さで飲まれたからであって、
「精神的苦痛が肉体的苦痛を上回ったとき、人は死を選ぶ」
なんて表現に、なるほど! と膝を打った2秒後に
それってあたりまえじゃん、なんて思ったりしたものです。
それ以来、哲学ってーのは、
当たり前のことを遠回しにいう学問なんだと理解しています。
(そんなこたない)

で、『ブリッジ』
観たいな〜と思いながらずっと後回しにしてきた作品です。
自殺スポットとして有名なゴールデンゲート・ブリッジで
1年間にわたって橋から身を投げる人を定点観察している
のは
見事という感じもするし、
やっぱ野次馬根性じゃないのかと勘ぐりたくもなります。
どうでもいいことですが、
日本の自殺の名所とされる東尋坊に観光で行ったところ、
観光客でわいわい賑わっていて
とても自殺できるような雰囲気ではありませんでした。

それはともかく、
ゴールデンゲート・ブリッジから身を投げる人たちを
捕らえた映像は確かにショッキングではあります。
しかし、なぜ自殺を考える人たちが
自分の死に場所としてゴールデンゲート・ブリッジに魅せられるのか
という考察は不十分と言わざるをえず、
あくまで関係者の眼を通して自殺者の心境を憶測するに留まっているのは
残念なところ。
ドキュメンタリーは切り口が勝負だと思っているのですが
本作がどこに焦点を当てているのかが
いまひとつぼんやりと感じられました。

自殺全般を題材にするなら、
もっといろんなケースを取り扱うべきだし、
ゴールデンゲート・ブリッジに密着するのなら、
ゴールデンゲート・ブリッジで行なわれる自殺についての
特異性を表現してほしかったところです。

唯一、興味深かったのは
ゴールデンゲート・ブリッジから飛び降りた瞬間に後悔し、
体はボロボロになったけど生き残った青年
の話で
彼の言葉には関係者にはない臨場感がありました。

エンディングになってようやく。
「ゴールデンゲート・ブリッジでの1年間の自殺者は24人」
というデータが示されましたが、
これ、先に言ったほうがいいと思うのね。
データを把握してからの詳細に驚くってこともあるはずですから
このへん、構成的にどうなの?

期待が大きかった分、がっかりも大きい作品でした。





にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ