" />

人喰族

ill604.jpg



(原題:CANNIBAL FEROX 1984年/アメリカ・イタリア 95分)
監督・原案・脚本/ウンベルト・レンツィ 製作/アントニオ・クレッセンツィ 撮影/ジョヴァンニ・ベルガミーニ 特殊効果/ジノ・デ・ロッシ 音楽/バディ・マグリオーネ
出演/ロレーヌ・ド・セル、ジョン・モーゲン、ブライアン・レッドフォード、ゾーラ・ケロヴァ、ヴェナンチーノ・ヴェナンチーニ 、ロバート・カーマン

概要とあらすじ
「食人帝国」(80)に続いてイタリアB級監督U・レンツィが放った残酷映画。食人族の存在を否定する確証を得るためアマゾン奥地に入った女人類学者たちを主人公に、同傾向の作品の中でも際立つ悪趣味な残酷シーンが続く。本編が始まる前に警告の入るのが笑わせる。(allcinemaより



清々しいほど露悪的で下品

『食人族』は観ているとはいえ、
いや、別に、モンド映画のマニアというわけでもないので
観たことがなかった『人喰族』を見てみましたとさ。
というのも、『グリーン・インフェルノ』
多大な影響を与えている作品だと知ったからです。

食人族が存在するというのは
白人の排外主義による妄想で、
そんなものは存在しないことを証明して卒論に書くために
アマゾンへと向かうヒロインのグロリア(ロレーヌ・ド・セル)
中途半端な正義感というか、人道主義に囚われているし、
彼女に同行するメンツのチャラさも
存分に『グリーン・インフェルノ』に反映されています。
檻に囚われるのも同じだけど、
本作の檻は半分川の水に浸かっているので
こっちのほうが嫌かも。
ヒール役のヤクの売人が徹底的に極悪非道なのも
よく似ています。
とはいえ、あたりまえっちゃぁあたりまえかもしれませんが、
『グリーン・インフェルノ』の作品としての完成度はすこぶる高く、
それと比べるとトホホな面が際立っています。

白塗りの「人喰族」たちは
しゃがんで虫を食ってるやつが登場する唐突さに
違う意味で驚くけれど、
食人族、ついに出た—という高揚感はありません。
白人たちが勝手に家に泊まり込んだりして
好き放題に揉めたりしている間も、
ただぬら〜っと立っているだけで、ちっとも積極的に行動しないのです。
子どもと年寄りしかいないから反撃できないのかなと思っていると
後半になって急に凶暴になった人喰族は
ヤクの売人を柱に縛り付けてチンコをばっさり。
そしてパクリ。
弱って寝ているやつの腹を割いて、内臓をむしゃり。

ま、そういう映画だとわかって観てるからいいようなものの、
脈絡のなさと突然の加速に唖然とします。
人喰族のなかには、グロリアを逃がそうとするものもいるのですが
なんでそいつらだけがそういう心情になったのかは
さっぱりわかりません。
でもまあ、やっと面白くなってきたと思っていると
ニューヨークで行方不明者を捜査するシーンが挿入されたりするので
せっかく前のめりになった気分が削がれてしまいます。

この手の映画にはつきものの、
「正しい人たち」が観たらひっくりかえりそうな
動物虐待シーンがストーリーと関係なく挿入され、
マングースがアナコンダに絞め殺されたり、
猿がヒョウに喰われたり、
生きたままの亀を解体したりしますが、
これらのシーンは別の映画から持ってきたフッテージで、
ウンベルト・レンツィ監督
他の作品でも同じ映像を使いまわしているらしいのですが、
もともとはどこから引用された映像なのかは
わかっていないようす。

クライマックスでは、
ビジュアル的にヒキが強いゴアシーンが連続します。
ぎゃーぎゃー喚いてばかりのクソビッチは
おっぱいフックの刑に。
ヤクの売人は右手を切り落とされた後、
頭が半分だけ出るテーブルに固定され、
マチェーテで頭をすぱーん。

脳みそをつまみ食いされます。

唯一人生き残ってニューヨークに戻ったグロリアが
論文を評価されて表彰され、
「メンバーは事故で死んだ。人喰族はいなかった。」と証言するのも、
たしかに『グリーン・インフェルノ』と同じ構造でした。
とはいえ、批評性がまったく感じられない本作は
むしろそれゆえに、清々しいほど露悪的で下品な作品です。





にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ