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トールマン

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(原題:The Tall Man 2012年/アメリカ・カナダ・フランス合作 106分)
監督・脚本/パスカル・ロジェ
出演/ジェシカ・ビール、ジョデル・フェルランド、ウィリアム・B・デイビス、サマンサ・フェリス

あらすじ
「マーターズ」で注目されたパスカル・ロジェ監督が、ジェシカ・ビールを主演に迎えて描くサスペンスホラー。6年前に鉱山が閉鎖され、急速に寂れていく炭鉱の町コールド・ロックで、次々と幼い子どもたちが行方不明になる事件が発生。人々は正体不明の誘拐犯をトールマンと名づけ恐れていた。町で診療所を開く看護師のジェニーは、ある夜、自宅から何者かに連れさられた子どもを追って傷だらけになりながらも、町外れのダイナーにたどり着く。しかし、ダイナーに集う町民たちは奇妙な行動をとり、やがて想像を絶する真実が明らかになる。(映画.comより)



さらば、シアターN渋谷

閉館寸前のシアターN渋谷で観てきました。
個性溢れるプログラムで人気のあったシアターN渋谷ですが、
この『トールマン』を最後に7年間の歴史に幕を閉じることになりました。
経営難というよりも、映画がフィルムからデジタルへと移り変わる中で
仕方がないのかなと思います。
ただ、大型シネコンばかりになるとロクなことはないので
ミニシアターや名画座を経営されている方々には
ぜひ頑張っていただきたいものです。
ネットやDVDは便利だけど
映画館で映画を観るという体験はやっぱり特別だもんね!

さて、『トールマン』。
ホラーというよりミステリー色が強い作品でした。
醜くて恐ろしい怪物は出てこないし、血みどろスプラッターでもありません。

廃れてやがて無くなっていくのを待っているだけのような街に暮らす人々。
どうしようもない閉塞感。そんな街で次々と子供が行方不明になる。

希望を失ったかのような街でただ一人良心を保っている(かのように見える)
看護婦ジュリア(ジェシカ・ビール)は誰が見ても知的で美しい。
まったく化粧っ気がなく、むしろ白くなっている唇が
かえって美しさを引き立てているかのようです。

そんなジュリアの元にもついに「トールマン」が現れ、
最愛の息子を連れ去ってしまいます。
なんとか息子を取り戻そうと執拗に追いかけるジュリア。
トラックに飛び移り、犬にかみつかれてもなんのその、
トラックを運転する「トールマン」の首に飛びかかり
トラックは横転! 母は強し!(この時点では…)

と、あらすじを追いかけてもしょうがないのでこの辺にして。
この映画から、感じたことをふたつ。

ひとつは、結局われわれは見た目の印象に
ずんぶんと影響を受けているということです。
「らしさ」というのは多くの人が同じように感じるであろうことの総体なので
生きていく上でとても重要な判断基準です。
「らしさ」を頼りに、だいたいの見当を付けて他人と接することができるし
通常はそれで十分でしょう。というか、
初めて合った人と接するときにはとりあえず「らしさ」に頼るしかないでしょう。
しかし、それでも常に例外はあるのです。
ホラーやミステリー(あるいは詐欺)はそこを衝いてくるのです。
事件があると、テレビのワイドショーなどで犯人のことを
「あんなに大人しくて真面目な人がねぇ…」って
いってるインタビューをよく聞きますが
だいたいいっつもそうなんだから、
もうそろそろ「大人しくて真面目な人」を疑ったほうがよくね?
「大人しくて真面目な人」ほど危ないやつだと思ったほうがよくね?
…でも、そうはならないんですねぇ。

ふたつめは、「正しさ」ってなに?ってことやねん。(by Mr.Bater)
間違っているよりは正しいほうがいいに決まっているわけですが
やっかいなのは「正しさ」は必ずしもひとつではないということなのです。
一時期流行ったサンデル教授の意地悪で悪趣味な問いかけも
人の「正しさ」を問いただすものでしたが
場合によっては「正しさ」は人を傷つけるのです。
「正しさ」のためには少しくらい傷つく人間がいても仕方がない…
だって、こちらが「正しい」のだから。
「正しさ」にはそう思わせる危うさが常に潜んでいます。

気をつけたいもんでございますな!
…で、どんな映画だっけ?





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