" />

ライフ・アフター・ベス

ill545.jpg



(原題:Life After Beth 2014年/アメリカ 89分)
監督・脚本/ジェフ・バエナ 製作/マイク・ザキン、リズ・デストロ 撮影/ジェイ・ハンター 美術/マイケル・グラスリー 衣装/ナガール・アリ・クライン 編集/コリン・パットン
出演/デイン・デハーン、オーブリー・プラザ、アナ・ケンドリック、ジョン・C・ライリー、マシュー・グレイ・ガブラー、モリー・シャノン、シェリル・ハインズ、ポール・ライザー

概要とあらすじ
「アメイジング・スパイダーマン2」「クロニクル」などで知られ、繊細な演技とルックスで注目を集める若手俳優デイン・デハーンが主演した青春ゾンビコメディ。ザックは恋人ベスと別れようと考えていたが、その矢先にベスが不慮の事故で他界してしまう。しかし、その数日後に奇跡が起こり、ベスが墓からよみがえってザックのもとに戻ってくる。彼女とやり直そうと考えたザックだが、次第にゾンビ化していくベスに戸惑い、心は離れていくばかり。さらに、幼なじみのエリカと再会し、生身の人間の魅力にひかれていくが、そんなザックをベスは許さず……。ゾンビの彼女ベス役はアメリカの人気コメディエンヌ、オーブリー・プラザ。エリカ役は「イントゥ・ザ・ウッズ」のアナ・ケンドリック。新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2015/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2015」(15年5月16日~6月26日)上映作品。(映画.comより



元カノへの未練がゾンビ化する!

「カリコレ2015」があっというまに過ぎ去って
かなり期待していたにもかかわらず見逃してしまった
『ライフ・アフター・ベス』
DVDで観ることができました。

「愛する彼女がゾンビになってもまだ愛せますか?」
みたいなのが売り文句の本作は
はなっからゾンビ・コメディだということはわかっています。
それでも、数あるゾンビ・パロディものとは
一線を画す確かなクオリティが感じられます。

それは間違いなくキャスティングされた俳優たちの力量。
前髪の後退だけが気になる若手有望株の
デイン・デハーンを主演に据え、
脇を固めるのはジョン・C・ライリーを始めとする実力派ばかり。
ゾンビ化するベスを演じているオーブリー・プラザ
アメリカのテレビで活躍するコメディエンヌだとか。

ジェフ・バエナ監督の手腕のおかげか、
説明に終始するだけで終わってしまいがちな序盤も
ベスが若くして亡くなってしまった哀しみがしっかりと感じられ、
とても魅力的な演出で惹きつけられます。

どうやら、1人でハイキングに出かけたベスは
蛇に噛まれて亡くなったらしく、
このこと自体がベスの浮気をほのめかしている
ような気がしますが
それはともかく、
死んだはずのベスは自宅に戻っていて
なんだ! 生きてるじゃないか! ベス、愛してるよ!
と、恋人のザック(デイン・デハーン)は興奮するのです。

ま、ベスはゾンビとなって蘇ったわけですが
演出も俳優たちの演技もいたって真剣で
まったくふざける気がないところが素晴らしいのです。
もちろん、そもそもベスがゾンビ化した根拠はなく、
その後、続々と死者たちがゾンビ化して蘇る理由は示されないし、
ゾンビ要素として、
屋根裏が好きだとか、スムース・ジャズが好きだとか、
さっぱり意味がわからないものは山ほどあるけれど
そこで右往左往する登場人物たちの行動は
いたって真面目、というか理にかなっていると思えるもので
だからこそ、おふざけではない面白さがあるのです。

笑いどころとなる場面も
セリフによるダジャレや楽屋オチではなく、
ベスの家にいたハイチ生まれの家政婦が突然いなくなったのは
ベスのゾンビ化が原因ではなく、
ベスの父親モーリー(ジョン・C・ライリー)のセクハラが原因だったとか、
完全にゾンビ化したベスに
自分の指を切断して食べさせている母親とか、
シチュエーションによる笑いであることが
非常に好感が持てます。
オーブンレンジを抱えたままでハイキングに出かけたベスが
ザックにトドメを刺されて崖を転げ落ちていくシー
ンなんて
もう、最高です。
ベスの後釜として登場するアナ・ケンドリック
新しい恋人役としての最適さたるや!
もじもじ演技も素晴らしい。

とまあ、ゾンビをパロディしたコメディなんですが、
わははと笑うだけの映画でもなさそうな気がします。
ちょいと深読みしてみますと
ゾンビ化したベスというのは
別れた恋人に対する未練のメタファ
ではないでしょうか。
失恋に悲しみ嘆き、(愛情の喪失=ベスの死)
すでに別れているのにまだ関係が修復可能なのではないかと
相手の姿を思い浮かべる。(=記憶のゾンビ化)
心の中で何度でも生き返る元恋人への未練を断ち切るには
自分自身の手で、未練=ゾンビ化したベスの頭を
撃ち抜くしかない
のです。

「永遠などない!」というセリフがあったように
過去にこだわっている暇があったら、未来を築け! と
いっているような気がしないでもありません。

傑作ですよ。





にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ