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ムカデ人間3

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(原題:The Human Centipede III (Final Sequence) 2015年/アメリカ・オランダ合作 108分)
監督・脚本/トム・シックス 製作/イローナ・シックス、トム・シックス 撮影/デビッド・メドウズ 美術/ロドリゴ・カブラル 編集/ナイジェル・デ・ホンド 音楽/ミシャ・シーガル 視覚効果/ヨースト・ヘーゲドーム
出演/ディーター・ラーザー、ローレンス・R・ハーベイ、トム・シックス、エリック・ロバーツ、北村昭博、ブリー・オルソン、ロバート・ラサード、トミー・“タイニー”・リスター

概要とあらすじ
人間の口と肛門をつなげるというショッキングな内容で話題を集めた問題作「ムカデ人間」シリーズの第3弾。暴動数、医療費、離職率が全米ワースト1になってしまった刑務所の所長ビル・ボスは、州知事から解雇通告を受けてしまう。囚人たちをうまく手なずけることができず困り果てていたビルに、忠実な部下ドワイトがあるアイデアを提案。それは映画「ムカデ人間」をヒントにしたもので、囚人たちに究極の罰と抑止力を与えるばかりか食費さえも節約できる夢のようなアイデアだった。ビルとドワイトは、500人もの囚人たちをつなげて「ムカデ囚人」を作り出そうとする。第1作でハイター博士役を演じたディーター・ラーザーが刑務所長ビル役を、第2作でマーティンを演じたローレンス・R・ハーベイが部下ドワイト役を演じた。第1作でムカデ人間の先頭をつとめた日本人俳優・北村昭博も登場。監督・脚本は前2作も手がけたトム・シックス。(映画.comより



ムカデ小学校の同窓会

まあ、『1』『2』と観てるしね、
これで最後だっていうから観ましたよ、
『ムカデ人間3』
結果からいうと、今年観た映画の中では
『Mr.タスク』と肩を並べるゴミ映画でした。

『2』のラストから始まる本作。
あいかわらず過去作を観て、「いいねえ」なんていってるわけです。
『1』で死んだはずのディーター・ラーザー
ビル・ボスという刑務所の所長で登場し、
その右腕として『2』のローレンス・R・ハーベイ
登場します。
またしてもメタ構造になっている本作は
当然前作と物語が続いているわけではありません。

ビル・ボス所長はサイコなサディストで
囚人達をやりたい放題に虐待して問題となり、
治療費などのコストがかさむ一方という設定ですが、
ただひたすらわめくだけのビル・ボス所長は
これっぽっちも恐ろしさがなく、

お世辞にも演技が上手いとはいえないディーター・ラーザーの
一挙手一投足はまったく威圧感や恐怖を与えることなく、
どうみても、うるさいおじいちゃんなのです。
まるで、養護施設のレクリエーションではしゃぐ
おじいちゃんの姿を見ているようで居たたまれないのですが、
このおじいちゃんの悪ふざけが
終盤まで延々と続きます。


トム・シックス監督
あきらかにコメディを作ろうとしているのはわかりますが
1秒たりとも笑えません。
残酷描写が不快なわけでもありません。
ただただ、延々と退屈でつまらないのです。
それぞれのエピソードがことごとくダラダラと締まりがなく、
非常にテンポが悪いので
いつまでたっても物語が前に進みません。
州知事(エリック・ロバーツ)が刑務所を訪れて
自分の人気に影響するから囚人の扱いを改善しろと釘を刺したことで、
物語が変化するかと期待しましたが
ビル・ボス所長はとくに意に介することなく、
あいかわらず好き勝手にわめいているだけなのです。

こんなヨボヨボのおじいちゃんに
周囲の人間があまりにも従順なのが腑に落ちませんが
それはさておき、
ポルノ女優のブリー・オルソンにフェラーリさせているシーンも
中途半端に長いのが不快なのですが
果てたビル・ボス所長に
ザメーンをごっくんしろと命じられたブリー・オルソンが
仕方なくごっくんするくだりを
気持ち悪いこととしてみせようとする演出
には
白けるばかり。
おまえはさ、肛門と口を繋げる映画ばっかり撮ってきたくせに
いまさら、ザメーンごっくんって気持ち悪いよね〜なんて画を
撮ってんじゃないよ。
ちょいエロのラブコメに後退してどうすんだよ。

ついには自分役で登場するトム・シックス監督。
どんだけ自分が好きなんでしょうか。
実際にはムカデ手術をやったことがないとしながらも
『1』と『2』の映画監督として
尊敬されているトム・シックス監督ですが
肛門と口を接合する手術をみては眉をしかめ、
手足を切り落とすのをみて、ガラスに向けて派手に嘔吐します。

いやいやいやいや、
なにをいまさら、おまえが常識的な感覚を持つ人間の側にたってるの?
この期に及んで、これは気持ち悪いことですよなんていう
表現なんかいらないし、
トム・シックス監督は「本当にやってるよ! すげぇ!」って
一番狂喜乱舞する存在じゃなきゃだめでしょう。
キチガイのくせに、なんでいまさら常識人ぶりたがったのか
さっぱりわかりません。
あのシーンで、
トム・シックス監督は興奮してカメラを回すべきです。
むしろそうじゃないとおかしいでしょう?

とにかくこちらは、
大量の人間がムカデ状に繫がっているのを観たかったのに
終盤まで全然ムカデになってくれません。
やっとムカデになったと思ったら、
囚人達は全員オレンジ色の囚人服を着ている始末。
なんで、服を着てるんだよ!!
『2』でもいいかげんだったけど、
接合部分をちゃんと見せろよ!!

ビル・ボス所長が得意げに
新しいのを作ったよなんていうから、なにかと思ったら
手足を切り落として繋げた「イモムシ人間」……
グレード、上がってねぇ…
見た目は余計地味になってるよ……

本作がアメリカ合衆国を揶揄しているのは
あからさまにわかるけれど、
なんで3部作の3作目に
突然そんな社会風刺を入れ込んだのか、皆目見当がつきません。
風刺としてもありきたりで、上手くもありません。
トム・シックス監督は、うんことちんこで爆笑するような
中二にも及ばない小学生の脳みその持ち主なんだから
大人ぶったことをしても、うまくいくはずがないのです。

これは「ムカデ小学校」の同窓会であって
ムカデ同級生たちにとっては楽しいひとときなのかもしれませんが
他人の同窓会に紛れ込んでしまったこちらとしては
ただただ居たたまれないだけなのでした。





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