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アルマジロ

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(原題:Armadillo 2010年/デンマーク 105分)
監督/ヤヌス・メッツ 製作/ロニー・フリチョフ、サラ・ストックマン 撮影/ラース・スクリー 編集/ペア・キルケゴール

概要とあらすじ
アフガニスタンの最前線アルマジロ基地に派遣された若きデンマーク兵たちの7カ月に密着し、若者たちが体験する恐ろしい戦争の現実を映し出していくドキュメンタリー。2009年、アフガニスタン南部ヘルマンド州のアルマジロ基地に、デンマーク人の青年メス、ダニエル、ラスムス、キムらが派兵される。アフガニスタン駐留の国際治安支援部隊支援国として、デンマークはイギリスとともに最も危険なエリアを担当。タリバンの拠点までわずか1キロという死と隣り合わせの戦場で、若者たちは数回の戦闘で極度の興奮状態を経験し、敵味方の区別もつきにくい戦争中毒に陥っていく。2010年・第62回カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリ受賞。(映画.comより



「国際平和活動」は平和をもたらすのか?

見逃したこともすっかり忘れていた『アルマジロ』
終戦記念日を挟んだ数日間だけ無料でYoutubeで公開されると知って
観てみました。
いやいや、タダだから観たワケじゃありませんよ。違うってば。
タダは嬉しかったけど。

本作は、「国際平和活動」という名目で
アフガニスタンに派遣されることになった
デンマークの兵士たち
を追ったドキュメンタリー。
「国際平和活動」……よく耳にしますね。
「解釈」をこねくり回すのが大好きな我が国の政治家たちは
さまざまなことを明確に定義せず、
のらりくらりやっていこうというとしているわけですが
ところで「国際平和活動」って実際どうなのよ?
という現実を見せてくれる作品です。

アフガニスタンへと赴く若者達は
みな志願して参加しているのですが
若者らしい(というべきか)無邪気さがあり、
志願した動機も「仲間が欲しいから」というようなものだし
訓練を受けたのも10日間あまり。

最初は呑気にスリルを求める兵士たちには
ちょっと悪ぶっている感じも見受けられますが
たとえ「国際平和活動」といっても
いざ戦闘になると、それはただの戦争なのです。
当然、脚を切断するような負傷者も出るのですが
若者達は、こんなはずじゃなかったと
志願したことを後悔するでもなく、
むしろ戦闘に高揚感を憶えるようになってきます。

また、「国際平和活動」でありながら
現地の住民たちからまったくありがたがられておらず、
うちの畑を荒らすなと迷惑がられたり、
子どもたちに茶化されたりするようすが描かれ、
「国際平和活動」の意義どころか、戦闘の目的も曖昧で、
どうみても「国際平和」を達成するための「活動」には
みえません。
むしろ状況を悪化させているようにみえます。

本作においては、この戦闘の大義のようなものは
一切提示されず、兵士たちの日常生活も含めた最前線のようすが
たんたんと描写されているので
なおさら、これは一体なんのための闘いなのかという疑問が
浮き彫りになってきます。

家族たちが心配するなか、
7ヶ月間の任期を終えて戻ってきた若者達は
その後また戦場へと戻っていきました。
すでにかれらは戦場のスリルの虜になっているのでしょう。

結局、戦争というものに関わってしまえば
いや、うちは後ろのほうで荷物運んでるだけっすから……
とうわけにはいかず、
どんな形であれ、戦争もしくは紛争に加担していることには違いなく、
ましてや、相対する敵にしてみれば
スナイパーだろうが荷物持ちだろうが関係なく、
自分たちを脅かす存在に違いないわけですから
彼らにとって攻撃対象とされるのは当然なのです。

編集の妙による作為を感じるところも多い気もしますが
ドキュメンタリーならではのリアルな映像から
感じとるものが多い作品です。





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