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ジェイコブス・ラダー

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(原題:Jacob's Ladder 1990年/アメリカ)
監督/エイドリアン・ライン 脚本/ブルース・ジョエル・ルービン 製作/アラン・マーシャル 撮影/ジェフリー・キンボール 音楽/モーリス・ジャール 編集/トム・ロルフ
出演/ティム・ロビンス、エリザベス・ペーニャ、ダニー・アイエロ、マット・クレイブン、プルイット・テイラー・ビンス

概要とあらすじ
夢と現実との区別がつかなくなって悪夢の中を彷徨う男の恐怖の体験を描くサイコ・スリラー。エグゼクティヴ・プロデューサーはマリオ・カサールとアンドリュー・ヴァイナ、製作はアラン・マーシャル、監督は「危険な情事」のエイドリアン・ライン、脚本は「ゴースト ニューヨークの幻」のブルース・ジョエル・ルービン、撮影はジェフリー・キンボール、音楽はモーリス・ジャールが担当。出演はティム・ロビンス、エリザベス・ペーニャほか。ある日のこと、突然地下鉄の車内でかつてのベトナムでの体験が蘇り、何者かに刺される夢を見た時から、ジェイコブ・シンガー(ティム・ロビンス)の日常には奇妙な幻覚が交錯するようになった…(映画.comより抜粋



走馬燈のように……苦痛は続く

ベトナム帰還兵ものは数あれど
かなり変化球の『ジェイコブス・ラダー』
「ジェイコブス・ラダー」とは、
旧約聖書の「ヤコブの梯子」のことで
ヤコブが夢で見た、天使が上り下りする天まで届く梯子の話を知っていれば
本作のタイトルをみただけで、あーそういう話ねと察しがつくのです。
もちろん僕はそんなこと知りませんでした。おほほ。

オープニングはベトナム戦争ものらしく、
戦場でハッパ吸いながらへらへらしてるアメリカ兵たちの姿から始まりますが
「このハッパ、やけに効くな〜」なんていっているうちに
突然の攻撃。
兵士たちは慌てて戦闘態勢に入りますが、
銃撃を受けたわけでもないのに嘔吐して倒れるものが。
ジェイコブ(ティム・ロビンス)は何者かに腹を刺されたものの、
意識が薄れる中、かろうじて救出されたのです。
あとから思えば、担架に乗せられたジェイコブが
ヘリに吊り上げられて上昇していくことが
結末を暗喩している
ような気がします。

時が経ってニューヨークの地下鉄で
うとうとしているジェイコブ。
ここが地下だってのも意味がありそうで勘ぐってしまいますが
座席に横たわって眠っている男には尻尾みたいなものがあったり、
降りた駅は封鎖されていて外に出られず、
走ってきた電車には亡霊のような乗客が乗っていたり、
帰還兵のPTSDを題材にしていると思っていると戸惑います。

郵便局かなんかで働いているジェイコブは
職場の同僚のジェジー(エリザベス・ペーニャ)という
エロい恋人もいるのですが
どうやら離婚歴があり、3人の息子もいて
末っ子の息子は幼くして交通事故で死んでしまっています。
この末っ子、どっかでみたことのある憎たらしい顔だなと思っていたら
マコーレー・カルキンでした。

情緒不安定なジェイコブでしたが
それなりにジェシーと仲良くやってると思いきや、
シーンが変わると、妻と3人の息子たちと楽しく暮らしています。
マコーレー・カルキンはベトナムに派遣される前に死んだはずなので
戦地に行く前なのでしょう。
そこでジェイコブは妻に
「いやあ、変な夢を見たよ。おれはジェシーと同棲してるんだよ」
と打ち明けます。
家族と暮らしているのが夢なのか、
ジェシーとの同棲生活が夢なのか判然としなくなるあたり、
映画的な興奮におおっとなります。

ジェイコブが幻覚に悩まされるうち、
主治医が謎の死を遂げ、
同じ部隊にいた男がジェイコブと同様の悩みを打ち明けた後、
ジェイコブの目の前で車に仕掛けられた爆弾によって死んでしまいます。
ここで陰謀論が登場。
冒頭のシーンが伏線となって
軍が兵士の闘争心をかき立てるために「幻覚剤BZ」
使用したのではないかという疑惑がわき起こるのです。
この幻覚剤の真偽は定かではありませんが
それなりの信憑性を持った疑惑のようです。

真偽はともかく、本作では
その幻覚剤の実験台にされたジェイコブたちの部隊は発情し、
味方同士で殺し合った
というのでした。

死んだはずの息子に「上へ行こう」と言われたあと、
シーンは再び戦場へ。
ジェイコブはすでに戦場で息を引き取っていた、という描写で終わります。
じつはこれが真実ですと真に受けてしまっていいものか
躊躇されますが
もしそうだとすると、本作のすべては
死の淵のたつジェイコブがみた、「走馬燈」のようなものなのでしょう。





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