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八仙飯店之人肉饅頭

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(原題:八仙飯店之人肉叉焼飽 The Untold Story 1993年/香港 93分)
監督/ハーマン・ヤウ 製作/ダニー・リー 脚本/ラオ・カムファイ、撮影/ツォ・ワイケイ、音楽/ウォン・ボン
出演/アンソニー・ウォン、ダニー・リー、エミリー・クワン、シン・フイウォン

概要とあらすじ
マカオで実際に起きた猟奇事件を、凄惨なスプラッター描写満載で描いたカニバリズムホラー。1986年、マカオの海岸でバラバラ死体が発見された。腐敗が進んでいたために警察の捜査は難航したが、やがて死体の身元が判明し、八仙飯店の店主ウォンが容疑者として逮捕される。壮絶な取り調べの末に自白に追い込まれたウォンは、元の店主チェン一家を皆殺しにして店を乗っ取ったことや、彼らの死体をミンチにしてつくった饅頭を客に食わせていたことを告白しはじめる。主演のアンソニー・ウォンが狂気の殺人犯を怪演し、第13回香港電影金像奨(香港アカデミー賞)で主演男優賞を受賞。日本ではその過激すぎる描写から長らく劇場での公開を見送られてきたが、2015年8月、90年代の香港バイオレンス映画を集めた特集上映「スーパークレイジー極悪列伝」(ヒューマントラストシネマ渋谷)で劇場初公開が実現。(映画.comより



混在するおちゃらけと狂気

噂ばかりを耳にして
なかなか観ることができなかった
『八仙飯店之人肉饅頭』をとうとう観ることができました。
ありがとう。ヒュートラ渋谷。

『野火』とか『進撃の巨人』とか、
なんだか最近食人映画ばっかりみているような気がしますが
タイトルからして最高な本作は
「三級片」と呼ばれるエロ・グロ満載な作品です。
(「三級片」=ポルノみたいな使われ方をしているみたいですが
 正確には香港における3段階のレイティングのひとつだとか。)
本作が実際に起きた事件を元にしているのは知っていたものの、
この手の映画にはこういうハッタリはつきもの。
たとえ実際の事件をモチーフにしていたとしても
盛大に盛りつけてるんだろうなと思っておりました。
で、鑑賞後に実際の事件をググってみると、
なんと、映画のエピソードがかなり事実に即していて、唖然。

アンソニー・ウォンに関しては
数々の香港ノワール作品に出演している渋い俳優という
印象しかなかったのですが
本作でアンソニー・ウォンが演じる饅頭屋の店主ウォン
常に眼がイってる最凶サイコパス。
ウォンが金にあくどいのは明らかですが
気に入らない人間を皆殺しにしてしまう彼の心理的背景は
理解の範疇を超えています。

8年前にすでに放火殺人を犯していたとはいえ、
(とはいえの意味がよくわからないけど)
ウォンは麻雀のイカサマを見抜いた従業員を殺して切り刻み、
ミンチにして肉まんの具にしてしまう
のです。
従業員は、イカサマを咎めたわけでもないので、
マズイと思ったとしても、懐柔するとか別の方法もあると思うのですが
ウォンにとっては、
気にいらねえ→殺す、という発想しかなさそうです。
レシートを刺しておくアレで従業員の眼を突き刺し、
おタマで撲殺したあと、解体していきます。
あとに残った骨を雑にゴミ箱に捨てたあと、
自分の手についた血を小便で洗い流したあと、
その手で肉まんを包むカット
に変わるという細かい演出も。
女性店員を殺す理由も、警察に余計なことを言ったからという
わりとライトな理由にもかかわらず、
頭を打ち付け、レイプした挙げ句に
束ねた箸をマ○コに突き刺して殺してしまいます。


さて、浜辺に切り取られた人間の手足が打ち上げられて
捜査に乗り出した警察が
やがてウォンの存在に嫌疑をかけるようになるのですが、
この警察が……なんとも
かつてのジャッキー・チェンの映画に登場していたような
おどけっぷりなのです。
部長は、現場にも警察署にも毎度ホステスの愛人を連れてくるし、
ほかの警察官たちもホステスのケツをみて
ひゅ〜と口笛を吹くようなていたらくで
失笑しすぎて意味不明なコメディ・タッチなのです。
かつての日本のピンク映画みたいに
何分おきにエロ要素を入れなきゃいけないみたいな
しばりでもあったんでしょうか。
物語的には完全に無用なシーンが続くのですが
警官たちによるコントのくだらなさが
ウォンの狂気を際だたせるという、
映画作りとしてはどうかと思うけれど
よくわからない効果を引き出しているのです。たぶん。

逮捕されて刑務所に入れられたウォンは
同部屋の受刑者たちから激しいリンチを浴び、
自ら手首をかみ切って自殺を図るものの、発見されて
今度は警察の拷問を受けるのです。
拷問による取り調べがどこまで事実に即しているのか
わかりませんが
あれほどまでに自白を強要するということは
決定的な物的証拠が見つからなかったということでしょうか。
背中に水を注射するという、大丈夫なのか心配になる拷問もありつつ、
疲れ果てたウォンはこれまでのいきさつを
語り始めるのでした。

タイトルにあるように
本作のションキングな描写のひとつが
人肉饅頭なのは間違いありません。
ですが、さらにショッキングなのは
饅頭屋の従業員だったウォンが
店主の家族を皆殺しにする回想シーンでしょう。
これとて、たかが麻雀の掛け金が動機です。
店主を殺し、その妻を殺すまではいいものの、
(よかないけど)
人質に取ったはずの男の子をあっさり殺し、
残った4人の女の子たちを一人ずつ殺していくさまは
まさに鬼畜。

残酷描写そのものは思いのほかきつくはありませんでしたが
(中華包丁で首チョンパするけど)
この状況自体が完全アウトになるのは
致し方なしと思ってしまいます。

警官たちのおちゃらけっぷりと
ゴアシーンのギャップはいまいち飲み込めないけれど
凄まじい作品であることには違いありません。





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