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進撃の巨人 ATTACK ON TITAN

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(2015年/日本 98分)
監督/樋口真嗣 特撮監督/尾上克郎 原作/諫山創 脚本/渡辺雄介、町山智浩 製作/市川南、鈴木伸育 撮影/江原祥二 照明/杉本崇 美術/清水剛 編集/石田雄介 特殊造型プロデューサー/西村喜廣 音楽/鷺巣詩郎
出演/三浦春馬、長谷川博己、水原希子、本郷奏多、三浦貴大、桜庭ななみ、松尾諭、渡部秀、水崎綾女、武田梨奈、石原さとみ、ピエール瀧、國村隼

概要とあらすじ
既刊16巻が全世界累計5000万部という諫山創の大ヒットコミック「進撃の巨人」を実写映画化した2部作「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の前編。「のぼうの城」「巨神兵東京に現わる」「日本沈没」の樋口真嗣監督がメガホンをとり、脚本には原作者の諫山とも交流のある映画評論家の町山智浩が参加。三浦春馬を主演に、長谷川博己、水原希子、石原さとみら豪華キャストが出演。100年以上前、突如現れた巨人たちに人類の大半が捕食され、文明は崩壊。かろうじて生き延びた人々は巨大な壁を三重に築き、その中で暮らしていたが……。(映画.comより



「巨人には乳首がない!」

公開前から賛否両論飛び交って話題の
『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

ドイツが舞台の原作では登場人物がドイツ名のところを
一部日本人らしい名前に変えたり、
主人公のキャラクターを大きく変更したりしているそうで、
とくに原作漫画のファンからの反撥が大きかったご様子。
(どうにも、実写映画化は原作を映像で再現することのように
 勘違いしているファンが多いような気がしますが)
なにしろ、原作者の諫山創さんが映画化にあたって
設定を変更して欲しいと要請した
そうですから
変更されることそのものに
ファンが憤怒する気持ちが、僕にはさ〜っぱりわかりません。
そもそも表現するメディアによって、
設定が変化するのはむしろ当然でしょう。
かくいうワタクシは、原作漫画もアニメも観たことがなく、
本作について知っていることは
「人食い巨人を恐れた人間たちが
 高い壁を作ってその中で生活している」
という、基本設定のみ。

そんな僕がこれは観なきゃと思ったのは、
映画評論家の町山智浩さんが脚本に参加しているからでした。
映画評論家が脚本を書いたり、監督をしたりっていうのは
めずらしいことではないんだけれど、
やっぱりそれなりの覚悟が必要でしょう。
もしも失敗したら、映画評論の信頼を損ないかねません。
それでも「巨人や壁に挑むやつを笑うな!」
あいかわらずファイティング・ポーズむき出しの町山さんの心意気を
映画ファンなら無視するわけにもいかないでしょう。
ケンカしようぜっていわれてるんだから、受けて立たないでどうする?
それが仁義で敬意ってもんだよ。
映画を観た後は、自由勝手に感想を言えばいいのです。

冒頭からたたみ掛けてくるんだろうなーと思っていたら
意外にもしゅ〜っとした穏やかな始まり方で状況説明。
どうやらやんちゃそうなエレン(三浦春馬)
エレンといい感じのミカサ(水原希子)
舎弟格のメカ好きアルミン(本郷奏多)の仲良し3人組が
思春期の子供らしく退屈な現状からのエクソダスを
ぼんやり夢見ています。
人類は、人食い巨人を恐れて高い壁の中で暮らしていたのですが
すでに100年もの間、巨人が現れたことがないというのです。
ま、いわば安全神話がまかり通る「平和ボケ」した状態なわけで、
巨人と戦う戦闘員を「兵士」ではなく、「作業員」と称するあたり、
具体的には東日本大震災における原発事故を揶揄しており、
現代を生きる人々の閉塞感を高い壁で表現しているのでしょう。

壁の中で生まれ育った3人が壁の外の世界を見たことがなく、
不発弾に書かれたビキニのおねーちゃんと海のイラストをみて
「ウミ? これは池より広いのか?」みたいなことをいうのが
『マッドマックス 怒りのデスロード』
ニュークスが樹のことを「あのでっぱり!」というのと同じだと思うのは
最近の僕が「なんでも『デスロード』に喩える病」を患っているせいですが
それはともかく、
弛緩した状況に、突然
「理科室にあったあの標本」みたいな巨人が現れるのです。
「想定外」の大きさのその巨人は迫力満点だったものの、
壁を壊しただけで立ち去り(?)、以降、一切登場しません。
おそらく、後編でなんらかの種明かしがあるのでしょうが、
あいつ一人で壁の中に暮らす人間を
全滅することができたような気がするんですけど……
とにかく、「理科室にあったあの標本」みたいな巨人はいなくなり、
壁に開いた穴から「通常の巨人」がなだれ込んでくるのです。

「通常の巨人」たちが、
怪獣や地球外生物ではなく、人間と同じ外観なのは
「巨人」なんだからあたりまえっちゃ当たり前ですが
人間を襲う敵は人間ならざるものではなく、
凶悪化した人間もしくは人間の凶悪な部分
だとする
意図があるような気がします。
気味の悪さと滑稽さギリギリの造形のブラック・ユーモアを
楽しむべきではないでしょうか。
巨人が人間を食べるシーンもしっかりグロい。
群衆が逃げ惑うモブシーンも見応えがありました。

学園ドラマのような中盤は、正直言って退屈。
いろんなことの説明に終始しているように感じたし、
まるでアニメのようなセリフ回し
意図的なのかもしれないけれど
だとしてもなにを意図しているのか、さっぱり理解できません。
とくに、長谷川博己が演じるシキシマ
あたかもアニメキャラのコスプレを楽しんでいるオタのよう。
ま、長谷川博己の自然な演技をあんまり観たことがないけど。

人員不足で
調査団に少年少女を駆り出す必要があるのはわかるけど
子持ちの少女もいるわりにはみんなが子供っぽい。
ていうか、これ日本映画の問題じゃなくて
日本の問題だと思うんだけど
とくに若者がみんな同じように見えてしまうのは
僕だけでしょうか。
僕には、食いしん坊の女の子と子持ちの女の子が区別できません!
これが外国映画だったら、
白人、黒人、金髪、赤毛などなど
区別しやすいのにな〜なんて思いました。

子持ちの少女が
「私の子の父親になってくれない?」といいながら
エレンにおっぱいを触らせるというのは
それは口説き文句として逆効果だぞ! などと思いつつ、
中盤のダレた展開を引きずって
後半で巨人が再び大挙して登場しても
いまいちノリきれないでいました。
手足がちぎれて、巨人に食べられたエレンを
巨人の胃の中まで追っかけるのをみて
な〜んだ、それでも主人公は助かるのかよと思ったら
なんと、巨人の中から巨人化したエレンがーーっ!!

これは原作通りなんでしょうな。
でも、そんなこと全然知らないから
なにそれ! バカバカしい! サイコ—!!
と、一気にアゲアゲになったのでした。
どうだ、原作ファンよ。うらやましいだろ?
巨人エレンがパンチを繰り出すときの腕の振り上げかたとか、
ワイルドかつケレン味たっぷりで、超かっこいい。
CGでは絶対に出来ない特撮ならではの迫力でした。

少しくらい長くなっても
できれば1本の映画で完結して欲しいところではありますが
2部作の前編にあたる本作は状況説明に追われた感が強く、
かつ、不明な点が多く残されています。

●後編で明かされるであろう謎
・「理科室にあったあの標本」みたいな巨人の正体
・壁に引っかかっていたヘリコプターの意味
・シキシマとミカサの出会いと関係
・巨人が生まれるメカニズム
・火薬を盗もうとした不満分子の正体……

巨人が生まれるメカニズムについては、
巨人には生殖器がないので繁殖の仕組みは不明とされていて
その証拠として「巨人には乳首がない!」っていわれてましたが
……乳首は生殖器じゃないだろ! 奈美悦子に失礼だぞ!
これ、ほんとはチ○コとかマ○コって言わせたいところだろーなー。
乳首はなくても、乳房がある巨人はいたし、
赤ん坊の巨人もいたし……なんでしょうねぇ。

●後編でも明かされないであろう謎
・あんなに高い壁が出来上がるまで巨人が攻めてこなかったワケ
・武田梨奈の起用におけるもったいなさ
・ゴーグルを着けっぱなしでも隠せない石原さとみの可愛さ♡







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