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ストックホルムでワルツを

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(原題:Monica Z 2014年/スウェーデン 111分)
監督/ペール・フライ 製作/レーナ・レーンバリ 脚本/ペーター・ビッロ 撮影/エリック・クレス 美術/ヨセフィン・オースバリ 衣装/キッキ・イランダー 編集/アサ・モスベルグ 音楽/ペーター・ノーダール
出演/エッダ・マグナソン、スベリル・グドナソン、シェル・ベリィクビスト

概要とあらすじ
スウェーデンの世界的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの半生を映画化したドラマ。スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞で監督賞、主演女優賞など4部門を受賞し、人口950万人の同国で50万人以上を動員した。スウェーデンの小さな田舎町で、両親や5歳の娘と暮らすシングルマザーのモニカ。電話交換手の仕事をしながらジャズクラブで歌手活動も行なう彼女は、厳格な父親から「母親失格」の烙印を押されながらも、歌手としての成功を夢見て励んでいた。とある評論家に誘われ、ジャズの聖地ニューヨークでステージに立つという大きなチャンスに恵まれたモニカだったが、ニューヨークでのライブは大失敗に終わってしまう。「自分にしか歌えない歌」を追い求めるモニカは、英語ではなくスウェーデン語でジャズを歌うことを思いつく。物語を彩るジャズの名曲の数々はもちろん、北欧デザインの全盛期である1950~60年代を再現したインテリアやファッションにも注目。(映画.comより



モニカの人生に、ファック・オフ!

ジャズに明るくないので
モニカ・ゼタールンドという歌手のことはまったく知らず、
『ストックホルムでワルツを』という邦題と紹介記事から
アメリカ人じゃなくたって、英語じゃなくたって
ジャズが好きなんだからいいじゃない、と
閉塞的な価値観を軽やかに超越する爽快な物語だと思っていたのですが
いや、実際そうなのかもしれないけれど
ヒロインのモニカ(エッダ・マグナソン)は徹頭徹尾クソ女で、
1ミリも同情したり感情移入することのない
残念な作品でした。

まあ、これが事実なんだろうし、
実在のモニカ・ゼタールンドを知っていれば
あの人の素晴らしい歌声の裏にはこんな事実があったのかと
下世話な週刊誌的興味にそそられるのかもしれません。
でも、僕のように彼女のことを知らない人間、
そもそも他人の噂話にヨダレをたらさない人間にとってみれば
本作のモニカ・ゼタールンドの、
クソゴミビッチのヘドが出るような醜態を
たっぷり2時間近くかけてみせられたあとには苦痛しか残りません。

「鼻っ柱が強い」とはよく言ったもので、
猛禽類が獲物をついばむような鼻をした(それを鷲鼻という)
エッダ・マグナソンの高慢ちきで憎たらしい顔つき
モニカを演じるにあたって最適だったのかも知れません。
彼女の歌声が圧倒的に素晴らしいというのが
映画で伝わりづらいのは致し方ないのかも知れませんが
(要するにスゴイんだぜという、テイになってしまう…
 と同じことを『ラブ&ピース』でも書いたわ)
幼い娘を自分の都合の悪いときだけ親に預け、
そのくせ私は自由なの、と。
わたしは「樹のてっぺんまで登るの」という身勝手な態度は
見るに堪えず、
そのくせ、娘を愛しているような態度もみせるさまは
子供をペット扱いしているとしか思えません。
自分の夢を叶えるのも、育児をするのも
両方やってこその自由だと思いますが、
モニカの自己承認欲求はことごとく他者への身勝手な依存によって
なんとか成立している
のです。

モニカの男選びも首尾一貫してビッチの発想で貫かれ、
男は自分をアクセサリーのように彩るもの、
もしくは自分をいつも慰めてくれるぬいぐるみのようなものとしてしか
考えていないようです。
また、それに見事に引っかかるんだわ、男が!

ベーシストのストゥーレ(スベリル・グドナソン)なんて
まるっきりセクキャバのホステスに熱を上げたバカ男です。
モニカのようなクサレマンコは、
いつもそろばんを弾きながら男を誘惑しているのに
元々うじうじしているストゥーレはすっかり騙されて
アッシー(←死語?)として都合良く呼び出され、
ちょっとキスされると「あのキスはどういう意味だったの?」なんて
呑気にいつまでも気にしているのです。
あんなクサレマンコのキスに意味なんかあるわけねえだろ!!
せっかくできた若くて可愛い彼女を袖にして
とうとうモニカと結婚までしちゃうんですから
ストゥーレは100%人生を棒に振ったとしか思えません。

ストゥーレとの残念な結婚式でも
周りが盛り上がっていないと入場をやり直すモニカ。
彼女にとって人生はショーであり、
自分に拍手喝采を浴びせる観客以外は認めないのです。

誰の目にも明らかなのは、
一番の被害者はモニカの娘だということでしょう。
親の都合であっちこっちに振り回されて
たとえあんなクソ女でも、娘にとってはただひとりの親なのですから
嘘でも愛しているというほかありません。
どんだけ子供に気を遣わせればいいのか。

まあ、夢を掴むということは
常人には容易に為し得ず、それなりのリスクを伴うということを
伝えたかったのかも知れませんが
クソはクソだし、クズはクズ。
モニカが手にしたようなぺらぺらな名誉なんか欲しくないし、
普通の日常をバカにし、そのうえで普通の日常に依存しまくった
モニカの人生に、ファック・オフ!

自分が世界の中心だと思ってるくせに
な〜にが『ストックホルムでワルツを』だよ。
おまえが好きなのは、ストックホルムじゃなくて
ニューヨークだろ?





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