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レクイエム 最後の銃弾

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(原題:掃毒 The White Storm 2013年/中国・香港合作 134分)
監督/ベニー・チャン 製作/ベニー・チャン、ダニエル・ラム、ウェンディ・ウォン、スティーブン・ラム 脚本/ベニー・チャン、マンフレッド・ウォン 撮影/アンソニー・プン 美術/チョン・クォクウィン 衣装/ジョイス・チャン 編集/ヤウ・チーワイ 音楽/ニコラ・エレラ アクション監督/ニッキー・リー
出演/ラウ・チンワン、ルイス・クー、ニック・チョン、ロー・ホイパン、ヨランダ・ユアン、ベン・ラム、ケン・ロー、ノン・ポーイ、ロー・ラン、ン・ティンイップ

概要とあらすじ
麻薬捜査に命をかける3人の警官の裏切りや友情、壮絶な戦いを描き、2013年の香港で大ヒットを記録したサスペンスアクション。「コネクテッド」のベニー・チャンがメガホンをとり、主演には「奪命金」のラウ・チンワン、「ドラック・ウォー 毒戦」のルイス・クー、「ビースト・ストーカー 証人」「激戦」のニック・チョンが顔をそろえた。子ども時代からの親友で、麻薬捜査官として活躍するマー、ソー、チャンの3人は、タイの大物麻薬王ブッダの逮捕目前まで迫る。しかし、事前に捜査情報が漏れていたことから思わぬ反撃を受け、ブッダの逮捕に失敗したばかりか、チャンを失ってしまう。それから5年後、香港の新興組織とブッダの組織との間で新たな抗争が起こり、5年前の捜査失敗の責任をとって左遷されていたマーと、逆に出世を果たして麻薬捜査班のトップになっていたソーの前に、死んだはずのチャンがブッダの組織の一員として姿を現す。(映画.comより



大盛りなら満足、とは限らない

劇場公開を見逃して、悔しい〜なんつってたら
昨今はすぐにDVDが出るんですから嬉しい限りですよね。
微妙ですけど。
以前はビデオ化されるまでに
1年くらい待たされたような気がするけど。

そんな昨今のDVD発売事情の恩恵にあずかって
『レクイエム 最後の銃弾』を観たわけです。
ラウ・チンワン、ルイス・クー、ニック・チョン、と
香港スター勢揃いです。
最近の日本でいうなら、
綾野剛と山田孝之と染谷将太が共演しているようなもんです。
(ちがうか……ちがうな)

少なくとも本作を観てみたいと思う人は
ジョン・ウーとかジョニー・トーとかに代表される
香港ノアールを好きな方だと思うのですが
ベニー・チャン監督による本作は
香港ノアールの大盛りマックス。
大盛りすぎて、本来の味がよくわからなくなっています。

麻薬課の刑事ティン(ラウ・チンワン)
ワイ(ニック・チョン)
そして潜入捜査官のチャウ(ルイス・クー)は幼なじみの親友。
一騒ぎあったあと、3人で飯を食うシーンで
よくわからない思い出の歌を歌い、ほっこりします。
このシーンがかなりあざとく、
観ているほうがこっ恥ずかしくなります。
もう、この3人が男の友情で分かちがたく結ばれていることは
一目瞭然、というか高らかに宣言しているようなもので
結果的に、最後までこの揺るぎない男の友情というものを軸に
物語が進んでいきます。
コレがコレなもんで状態のチャウは
かみさんの側にいて出産に立ち会いたくて、
もうこんな仕事やだーとダダをこねていると
ティンとワイに慰められて、友情を再確認するものの、
その姿を見ているカミサンは完全に白けているのでした。

まあ、男の友情っていうやつは
香港ノアールの常套句ではありますが
本作のそれはあまりにもあからさま、かつ押しつけがましく、
相当に湿っぽいのです。

舞台はタイに渡って、
『オンリー・ゴッド』のカラオケ刑事が登場したりしますがそれはともかく、
ここぞというタイミングでチャウが裏切り、
麻薬組織のボス・ブッダに取引中止の電話をかけ、
それがそれ以降すべての行き違いの原因となるのですが、
いくら潜入捜査官の仕事に嫌気が差していたとはいえ、
味方の警察、しかも幼なじみたちを裏切るような行為をしてしまうのには
どうにも合点がいきません。

ヘリからのガトリング砲という派手な銃撃戦のあと、
ブッダの娘を人質にして追い詰められたティンは
ワイとチャウのどちらかひとりを選べと、
サンデル教授並にいじわるなブッダの要求に
ワイを見殺しにするという苦渋の選択を下します。

生き延びたものの、すべての罪を背負い、
降格させられたティンと比べて、昇格するチャウ。
ティンが危機を察知しチャウに訴えても
足蹴にするチャウは本当のクズです。
チャウのかみさんもさ、気持ちはわからんでははないけれど
自分の亭主がどんな仕事をしてるか知ってるのに
出産に立ち会わなかったから離婚て。
まったく、お似合いの身勝手夫婦です。

ところが5年後、死んだはずのワイが生きていて
しかもブッダの娘と結婚してブッダの一味になっているのでした。
甘ったるい展開がいきなりドロドロに。
ああ〜、そうきたか、と思いましたが
いまいちジレンマに浸れない。
いろんなことがあったとはいえ、
なにしろ5年も経っているのだし、
3人でワイの母親を見舞ったシーンのように
お互いがどういう気持ちだったかわかっているはずなので
ものすごっく、予定調和な親友BLラブストーリーとしか
感じられません。

ラストは、お決まりの無鉄砲な突入です。
しかも、最終的にブッダを仕留めるのがチャウってのは
なんか癪に障ります。
ていうか、本作は基本的に音楽がダサく、
ベタベタな乗り上げ方をするので
たとえ、本当はいいシーンだったとしても
嘘くさく見えてしまうのです。
繰り返しますが、香港ノアールの魅力を
わかりやすく大盛りにしたのが本作だと思うのですが
やっぱねえ、大盛りって貧乏くさいんだよね、発想が。
そして、不味いんだよね。味が。

ま、一定のクオリティはあると思いますが
決してそれ以上ではないでしょう。





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2015/06/18 (木) 22:54:54 | URL | 辻 #- [ 編集 ]

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