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SCUM スカム

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(原題:Scum 1979年/イギリス 97分)
監督/アラン・クラーク 製作/ダビナ・ベリング、クライブ・パーソンズ 原案/ロイ・ミントン 脚本/ロイ・ミントン 撮影/フィル・メヒュー 編集/マイケル・ブラッドセル
出演/レイ・ウィンストン、ミック・フォード、ジュリアン・ファース、ジョン・ブランデル、フィル・ダニエルズ

概要とあらすじ
1970年代末のイギリスを舞台に、当時の少年院の暴力的な支配システムの実態を暴いたドラマ。とある少年院に収容された青年カーリンは、看守や囚人たちからの理由なき暴力にさらされながらも、その閉ざされた世界で生きのびる方法を見出していく。もとは77年にテレビ映画として製作されたが、容赦ない暴力描写と体制批判が原因で放送禁止となり、2年後の79年にほぼ同じスタッフ&キャストで劇場用映画としてセルフリメイクされた。主人公カーリンを演じるのは「ディパーテッド」などハリウッドでも活躍する俳優レイ・ウィンストンで、彼の映画デビュー作としても知られる。共演に「さらば青春の光」のフィル・ダニエルズ。日本では長らく未公開のままだったが、2014年に劇場初公開。(映画.comより



威張るしか能のないバカと、ツルむしか能のないバカ

いやあ、胸くそ悪い映画ですよ。
『SCUM スカム』
イギリスは1970年代末の少年院の実態を暴いたってことですから
本当にこんな感じだったんでしょうか……胸くそ悪いですねえ。

いきなり、主人公のカーリン(レイ・ウィンストン)
他の収容所から転送されてくるシーンから始まり、
教官だか指導員たちの高圧的で横暴な態度が描かれるので
管理する側に対する反発心はハンパなく、(あ! 韻ふんだ!)
あたかも虐げられている少年たちが
理不尽に拉致監禁でもされているような錯覚に陥るのですが
少年院に収容されているということは、
少年たちはみな何かしらの罪を犯した罪人なのです。

主人公カーリンは、鉄くず泥棒の兄の身代わりで逮捕されたことが
のちに明かされますが、
ほとんどの少年たちがどんな罪を犯して囚われの身となったのかは
まったく語られません。
ですから、先にも書いたように
少年たちが一方的に被害者のようにみえかねない意図した説明不足
若干アンフェアな気もします。
まあ、このような非人道的な少年院の実態を描くことを
第一義としているのでしょうから、
仕方がないともいえるのですが。

努めて、少年たちが罪人であるという前提を
忘れないようにする必要はあるのですが
そんなエクスキューズを差し引いたとしても
教官だか指導員たちの理不尽かつ高慢ちきな態度に
はらわたが煮えくりかえります。
ぼかぁ、もう、こういう理不尽な状況が
我慢できなくて仕方がないので
すぐに教官に楯突いて懲罰房に入れられ、刑期は延々と伸び、
一生ここから出られなくなるのでしょうが
カーリンはもうちょっと狡猾なので
いつしか少年院内で「ダディ」と呼ばれるボスになり、
教官たちともうまくたちまわるようになるのです。

この少年院自体が
恐怖政治によって運営される小さな社会と化しているのですが
なかでもおぞましくも醜い存在は
カーリンが来るまで「ダディ」として君臨していたやつと
その子分たち
です。
こういうバカまるだしの小悪党って
どこにでもいますよねぇ。
僕の中学生時代にも、こうやってツルんでは
いちゃもんをつけてくるバカがいました。
(そういうやつは大人になってもバカのまんまです)
そして、僕の中学校の教師たちは本作の教官たちのように
威張るしか能のないバカばっかりでした。
僕は少年院に入ったことはありませんが
図らずも自分の中学生時代を本作に重ねていたのです。

いつしか「ダディ」となって
少年院を牛耳るようになったカーリンは
たとえ理不尽でもこの少年院内の社会システムで
うまく生き延びることに成功しました。
少年たちのうちもっとも年長者で
知識豊富な偏屈者アーチャー(ミック・フォード)だけは
この社会システムそのものに疑問を投げかける存在でした。

やがて、少年院内で悲惨な出来事が重なり、
堪忍袋の緒が切れた少年たちによって暴動が起こります
教官だか指導員だかは暴動を鎮圧することだけに注力し、
システムそのものは滞りなく維持されるのです。
いやはや、本当にヘドが出ますねえ。

それにしても、僕たちが生きる現代社会も
屏に覆われてはいないとはいえ、
本作の少年院と大差ないと思いますよ。
少年院なら、理不尽な扱いにも自分を騙して耐え抜けば
いつか出所することができますが
現実の社会では、そうもいきませんからねぇ。





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