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ホーンズ 容疑者と告白の角

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(原題:Horns 2013年/アメリカ 120分)
監督/アレクサンドル・アジャ 製作/キャシー・シュルマン、リザ・アジズ、ジョーイ・マクファーランド、アレクサンドル・アジャ 原作/ジョー・ヒル 脚本/キース・ブーニン 撮影/フレデリック・エルムズ 美術/アラン・キャメロン 衣装/キャロル・ビードル 編集/バクスター 音楽/ロブ
出演/ダニエル・ラドクリフ、ジュノー・テンプル、マックス・ミンゲラ、ジョー・アンダーソン、ケリ・ガーナー、ジェームズ・レマー、キャスリーン・クインラン、ヘザー・グラハム、デビッド・モース

概要とあらすじ
「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが、不思議な力を宿す角を生やした男に扮した主演作。原作はスティーブン・キングの息子ジョー・ヒルによる小説「ホーンズ 角」、監督は「ハイテンション」「ヒルズ・ハブ・アイズ」で知られるフランスの気鋭アレクサンドル・アジャ。最愛の恋人メリンを殺されたばかりか、その殺しの容疑をかけられてしまった青年イグは、絶望的な日々を過ごしていた。そんなある朝、目を覚ますとイグの頭には、人に真実を打ち明けさせる「告白の力」をもった不思議な角が生えていた。イグは角の力を使い、恋人殺しの真犯人を見つけようとするが、やがてメリンの死に隠された悲劇が明らかになる。(映画.comより



角、あんまり関係ない!

映画のジャンルなんてものは
ビデオ屋の商品陳列くらいにしか役に立たないと思っていますが
まあ、ビデオ屋はどの棚に置くか困るかも知れないな、という
『ホーンズ 容疑者と告白の角』

主人公に角が生えてくるっつうんだから
B級ホラーだと思ってわくわくしながら観に行ったのですが
ホラー、ミステリー、ラブロマンスにコメディと
たしかにいろんな要素が詰まっておりました。
結局のところ、僕に言わせれば
本作はライトなファンタジー・ラブストーリーでしょう。
ほら、恋人がバンパイヤでした的な、あのたぐいの。

どうでもいいけど、公式サイトに掲載されたコメントが
野球評論家の角 盈男とお笑い芸人東京03の角田 晃広
ふたりというのは笑ってほしいんでしょうか。
にしても、こういうくだらないアイデアは
名前に「角」がつく人間を大量に集めないと話にならんと思いますが
とにかく、広報担当者の頭の悪さとやる気のなさは
十分に伝わってきました。

さて。
冒頭からいきなり、
イグ(ダニエル・ラドクリフ)
恋人メリン(ジュノー・テンプル)を殺した犯人だと疑われ、
街中の人間やメディアから迫害されて、
村八分になっている状況で始まります。
理不尽な冤罪ものでもあるわけですが
周囲の人間がイグを一方的に殺人犯だと決めつける根拠が
さほど説得力を持って描かれないので、
とにかくイグは無実、とにかく周囲は悪者という
はっきりくっきりした前提
で物語が進行するので
冤罪ものの魅力のひとつである
「やっぱり本当はイグが犯人なんじゃないのか?」
観客が疑心暗鬼になるような心理描写の深みはありません。
とにかく無実のイグは、とにかく理不尽な周囲の人間によって迫害され、
ひとりで真犯人捜しを始めるのです。

自暴自棄になったイグが
メリンが殺された現場に置かれたマリア像を蹴って壊した翌朝から
イグのおでこに角が生え始め、
他人に本心を語らせる「告白の力」という能力が身につくと、
イグと接した人間たちは隠された本心を、というより
とんちんかんなことを話し始めます。

『映画秘宝(2015年6月号)』に掲載された
アレクサンドル・アジャ監督のインタビューによれば
『ツイン・ピークス』をイメージしていたそうで
たしかに人々がとんちんかんな本心を語るシュールなシーンは
なんとなく『ツイン・ピークス』的。
それよりも、林業が盛んな街で殺されたメリンは
まさにローラ・パーマーだし、ドーナツも登場します。
ウェイトレス役でヘザー・グラハムが登場するなんてのはモロ。

でも、それはあくまで雰囲気。
『ツイン・ピークス』の登場人物たちが語る謎めいたセリフは
意味がありそでなさそな、教訓を示唆を臭わせるものでしたが
本作で人々が語る本音は
「子供捨てたい」とか「あの女とやりたい」とか「じつはゲイだ」とか
個人の欲望にまつわるものばかりで
コメディー・パートとしてしか機能していません。
また、イグが深刻な状況に陥ったと思ったら、
コメディー・パートが挿入されるので
どうにも気分を削がれるのです。

しかも、イグの角は日に日に延びてくるのですが
角にまつわるエピソードがほとんどない!
あくまでイグの変化の徴でしかないのです。
ま、もっとも肝心なはずの角に対して
周囲の人間がさほど気に留めない
っていうのは
ちょっと面白いけど。

天使=悪魔とか、蛇の扱いとかは
キリスト教的というよりグノーシス主義的な世界観のようですが
そっち方面には深入りしないことにして
難病ものまで取り入れたあげくに行き着いたのは
超純愛ラブ・ストーリーでした。

意外と憎めない印象が残る不思議。
あらゆる要素を詰め込むと、珍作になるんですね。





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