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夜の大捜査線

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(原題:In the Heat Of The Night 1967年/アメリカ 109分)
監督/ノーマン・ジュイソン 脚本/スターリング・シリファント 原作/ジョン・ボール 製作/ウォルター・ミリッシュ 撮影/ハスケル・ウェクスラー 音楽/クインシー・ジョーンズ 音楽監督/クインシー・ジョーンズ 歌/レイ・チャールズ
出演/シドニー・ポワチエ、ロッド・スタイガー、ウォーレン・オーツ、リー・グラント、ジェームズ・パターソンP、クエンティン・ディーン、ラリー・ゲイツ、ウィリアム・シャラート、ビア・リチャーズ、スコット・ウィルソン

概要とあらすじ
アメリカ探偵作家クラブ賞の新人賞を受けたジョン・ボールの原作を、社会派のスターリング・シリファントが脚色し、今ハリウッドで最も期待されている「アメリカ上陸作戦」のノーマン・ジュイソンが監督したサスペンス・ドラマ。撮影はハスケル・ウェクスラー、音楽はクインシー・ジョーンズが担当し、主題歌をソール・シンガーのトップをいくレイ・チャールズが歌っている。ミシシッピーの田舎町スパルタの夜はうだるような熱さだった。警官サム(ウォーレン・オーツ)は深夜のパトロール中、町の実業家が殺害されているのを発見した。サムからの連絡をうけた署長のビル・ギレスピー(ロッド・スタイガー)は早速行動を開始した。(映画.comより抜粋



サラッとかっこいい公民権ムービー

あまりに名作と名高いので
観たような気になっているだけなのか、
観たことすら忘れてしまっているのか、
どっちにしろなんにも憶えていないので
ほぼほぼ初見の『夜の大捜査線』

アメリカ南部の田舎町で
町に新たな産業をもたらそうとしていた実業家が
殺される事件が起こり、
たまたま列車の乗り継ぎでその町を訪れていた
いかにも知的なオーラを放つ黒人、
シドニー・ポワチエが演じる刑事ヴァージル・ティッブス
しぶしぶ事件の解明を手伝うことになるという
サスペンスですが
公民権運動真っ只中に製作された本作は
驚くほどあからさまに、
アメリカ南部の黒人差別を訴える内容になっています。
もう、本作に登場する白人は
どいつもこいつもバカでクズでマヌケなのです。
観ているだけで、腹が立って仕方がないのですが
このような黒人に対するキチガイじみた差別が
たかだか50年前にはあたりまえだったのですから
改めて恐ろしい話です。
(もちろん今でもある差別)
ウォーレン・オーツが演じる下っ端の警官だけは
バカはバカでも、素直すぎるバカで
だんだんと可愛くみえてきたりします。

バカ白人とはなにからなにまで正反対のヴァージルは
頭脳明晰で経験豊富なのはもちろんのこと、
田舎の警官たちよりも高給取りで
身なりもきちっとしています。
差別のない北部からやってきたヴァージル
バカ白人たちに対して辟易しているような態度を見せ
黒人差別に激しく抗議するようなことはせず、
綿花畑で働く黒人奴隷たちの横を通り過ぎるとき、
「君には縁がないな」と嫌味を言われても
無言で一瞥するだけなのです。
登場人物の心情を余計なセリフで語らせない演出が
目に映る光景の訴求力を高めています。

DVDには、
特典映像としてスタッフや出演者による
コメンタリーが収録されていて、
興味深い話が聞けます。
赤く光るライトが印象的な冒頭のシーン
カメラに網を装着することによって
モザイクのような効果をもたらしていたり、
映画史上初めてズームレンズが使われていたり、
犬目線で森の中を駆け抜けるシーンがあったりと
映像的にも多彩で実験精神に溢れています。
とくに、夜の撮影が多い本作での
照明に対するこだわりは相当なもので
ただ観ているときにはなんとも思わないシーンでも
さまざまな工夫がされているという話は
興味深いものでした。

また、殺された実業家の妻に扮したリー・グラント
赤狩りによって映画界を干されていたそうで
スタッフのみならず、出演者たちにも
理不尽で許し難い差別に対抗しようとする
強い意志が感じられます。

すべてをまるっと解決したヴァージルが
町を去るときになって
署長のビル・ギレスピー(ロッド・スタイガー)
かすかな友情らしきものを感じさせるようになりましたが
正当な理由で黒人をかばったら
「クロ寄り」だと差別されるような土地で
いままでの考えをあっさり改めるとも思えませんな。
ま、最近の日本もアメリカ南部と大差ないけど。





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