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スペシャルID 特殊身分

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(原題:特殊身分 Special ID 2013年/中国・香港合作 99分)
監督/クラレンス・フォク 製作/ドニー・イェン、ピーター・パウ 撮影/ピーター・パウアクション 監督/ドニー・イェン スタントコーディネーター/谷垣健治、ブルース・ロウ
出演/ドニー・イェン、アンディ・オン、ロナルド・チェン、コリン・チョウ、ジン・ティエン、ケネス・ロー、パウ・ヘイチン

概要とあらすじ
香港アクションスターのドニー・イェンが主演やアクション監督を務め、MMA(総合格闘技)の要素を取り入れた本格アクションを交えながら、香港のヤクザ組織に生きる潜入捜査官が中国本土の女性刑事と手を組んで戦う姿を描いた。香港黒社会のボス、ホンの組織に潜入捜査しているロンは、組織を裏切り、麻薬を持ち去った兄弟分のサニーを探すよう命じられる。香港警察のチャン警部からもサニー捜索を指示されたロンは、中国・広東省に飛び、中国警察のジン刑事と手を組むことになる。「るろうに剣心」シリーズのアクション監督を務めた谷垣健治が、スタントコーディネーターとして参加している。(映画.comより



あのコに殴られたい! 蹴られたい!

もともとジャッキーチェンも出演する企画だったという
『スペシャルID 特殊身分』
とにかく完成に至るまでの道のりが凄まじいのです。

『映画秘宝 2015年2月号』に掲載された
本作でアクション監督を務める谷垣健治氏のインタビュー記事
壮絶な映画製作の実態を伝えています。
かいつまんで参照すると、

 監督の脚本がパクリばかりでヒドい
→秘密裡に監督交代
→監督激怒。訴訟騒ぎ
→身の危険を感じて、準備を重ねていたロケ地を変更
→撮影が開始したものの、わがまま放題の俳優が降板
→逆恨みしたその俳優がネットでドニー・イェンをDisる
中国vs香港のネット論争に発展
→脚本を書き換えて撮影再開
→スタッフのふたりが、口論になった別のスタッフを刺殺(!)
→被害者の遺族を名乗る「プロ遺族」がロケを妨害
→ドニー・イェンの名前をスケジュール表に載せないようにして
 やっと撮影がスムーズに

もう、このエピソードを
映画にしたほうがいいんじゃないかと思えるくらい
災難続きなのです。
こんな話を聞かされたら、労をねぎらうつもりで
映画館で観てあげたいじゃないですか。
一応、クラレンス・フォクって人が
監督としてクレジットされているけれど
この人もなかなかいいかげんなようで
シーンごとにドニーや谷垣氏が監督しているんだとか。

ホン(コリン・チョウ)が仕切る香港マフィアに
潜入している刑事ロン(ドニー・イェン)
兄弟分サニー(アンディ・オン)
組織を裏切ってヤクを強奪したことで
ホンからサニーを探し出せと命じられます。
かたや、香港警察もロンに
サニーを追って中国本土へ行けと任務を与えるという物語ですが
本当の身分がばれるの? ばれないの? という、
潜入捜査官ものの緊迫感はありません。
中国人と香港人とのあいだに生じる
微妙な軋轢を理解できれば
もっと面白味が増すのかもしれません。
サニーに扮するアンディ・オンは
『激戦 ハート・オブ・ファイト』のチャラい敵役が
記憶に新しいところ。

ま、とにかく、
見せ場はやっぱり格闘シーンなのです。
最初のバトルは、雀荘でのロン vs ムエタイ。
キックを得意とするムエタイに対して、
総合格闘技系のロンは、アリと戦ったアントニオ猪木のように
寝そべったままで対抗します。
なにしろ自己紹介のようなバトルなので
思いのほかコミカルですが、迫力は十分です。

中国本土へと渡ったロンを出迎えるのは
中国警察のキティちゃん好き刑事、
ファン・ジン(ジン・ティエン)
生意気そうな顔つきが僕にとってはどストライクで
可愛くて可愛くて仕方ありません。
ボブヘアに丈の短い革ジャンがたまらないのです。
彼女がチンピラの背中に馬乗りになって
ボコボコに殴るシーン
では
ああ、なんであのチンピラはオレじゃないんだろうと
自分の不遇を呪いました。
じつは本作の製作会社スターライト・フィルムのオーナーは
ジン・ティエンの恋人で、
その会社自体が彼女を激オシする会社…,だとかいう情報は
『マイ・ライフ・アザ・ドッグ』の少年のように
耳を塞いでナナナナナナナナと叫んでいれば
まったく聞こえません。
マンションの屋上での、ロンとファン・ジンふたりによる
うふふおほほのイチャイチャしたシーン

観ているこっちがこそばゆくなるものの、
ジン・ティエンに見とれている僕には
まったく気にならないどころか、
うらやましくて仕方がないのです。

いかにも細腕のジン・ティエンは
どうみても激しいアクションをこなせるようには見えず、
彼女のシーンだけはスタントを使っているのが
明らかにわかりました。
後半のカーチェイスしながらの車内アクションは
わけのわからない体勢からの180°開脚を俯瞰で捉えたり、
アイデア満載のシーンで、見どころ十分でしたが、
ジン・ティエンが車の外に身を投げ出したときの路面は
手に取るようにわかる合成です。
彼女のスタントの多くを演じているのは
日野由佳さんという方だそうで
なにはともあれ、日野さんには拍手喝采なのです。

ロン vs 大量のチンピラというシーン
やっぱりいろんな小物を使ったアイデア溢れるアクションが
楽しめます。
どこか『ザ・レイド』を思い出しましたのは、
狭い場所だったからかもしれませんが
往年のカンフー・アクションのような殺陣とは違う、
リアルで実戦的なケンカ・アクションでした。

クライマックスの
ロン vs サニーの一騎打ち
まるっきり総合格闘技(MMA)です。
もちろん、意図した演出ですが
追い詰めての殴打、離れるとキック、近づいたら関節技と、
まるで総合格闘技の試合を観戦していようです。

ストーリーはともかくとして、
アクションは文句なしの一級品です。





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