" />

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア

ill399.jpg



(原題: What We Do in the Shadows 2014年/ニュージーランド 85分)
監督・脚本/タイカ・ワイティティ、ジェマイン・クレメント 製作/タイカ・ワイティティ、チェルシー・ウィンスタンリー、エマニュエル・マイケル 撮影/リチャード・ブラック、D・J・スティップセン 美術/ラ・ビンセント 衣装/アマンダ・ニール 編集/ジョナサン・ウッドフォード=ロビンソン、ヤナ・ゴルスカヤ、トム・イーグルス 音楽/プラン9
出演/タイカ・ワイティティ、ジェマイン・クレメント、ジョナサン・ブロー、コリ・ゴンザレス=マクエル、スチュー・ラザフォード、ジャッキー・バン・ビーク

概要とあらすじ
現代社会で共同生活を送るバンパイアたちの楽しい日常を、俳優たちの即興演技とモキュメンタリー形式を取り入れて描き、トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門やシッチェス映画祭などで観客賞を受賞したニュージーランド製ホラーコメディ。ニュージーランドの首都ウェリントンで一緒に暮らすバンパイアのビアゴ、ディーコン、ブラド、ピーターは、毎晩のように歌い踊ったり行きつけのパブで遊んだりと楽しい毎日を過ごしていた。ある日、ピーターが人間の大学生ニックにうっかり噛みついてバンパイアに変えてしまう。しかもニックが人間の親友スチューをシェアハウスに連れてきたことから、大騒動が巻き起こる。映画「ホビット」とのコラボで話題を集めたニュージーランド航空の「壮大すぎる機内安全ビデオ」で監督・出演を務めたタイカ・ワイティティと「メン・イン・ブラック3」などに出演したジェマイン・クレメントが共同監督。主人公のバンパイア役で出演もしている。(映画.comより



観れば儲けもんの傑作コメディ!

さほど大きな期待を持たず、
気軽に観に行った映画が大当たりだったら
ものすごく得した気分になりますよね。
まさに『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』がそうでした。

またしてもというかなんというか、
公式サイトにある
町山智浩氏のコラムを参照すると
タイトル自体が『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』
パロディーで(原題は違うけど)
モキュメンタリーのスタイルも『リアル・ワールド』という
テレビ番組が元ネタになっているそう。
その他さまざまな「吸血鬼映画」をパロって
出来上がったのが本作というわけです。
また、「シェアハウス」は
ニュージーランドではごく一般的な生活スタイル
だそうで、
たしかにヴァンパイアでなくとも
年をとった独り者同士が集まって共同生活を営むというのは
介護施設に入るよりいいアイデアかもしれません。
(面倒なことも多そうだけど)

でも、そんな映画通のような予備知識がなくとも
十二分に楽しめるはずです。
冒頭から登場するヴァンパイア、
379歳のヴィアゴ(タイカ・ワイティティ)
屈託のない笑顔を見ただけで
この作品がご機嫌な映画だとわかります。

基本的には、ヴァンパイアあるあるを
笑いに変えることに終始しています。
ヴィアゴと862歳のヴラド(ジェマイン・クレメント)
183歳のディーコン(ジョナサン・ブロー)の3人に加えて
8000歳のピーター
現代で暮らす苦労をネタにしています。
ギャグの面白さを言葉で伝えても仕方がないのですが
最初の爆笑ポイントは
食器を5年間洗っていないことで口論になった
ヴィアゴとディーコンが向き合って
シャーッ!と言いながら軽く浮き上がるシーン
です。
興奮するとヴァンパイアらしさが出てしまうのが
最高に笑えます。
このシーンを見て確信した通り、
全編にわたって笑いのセンスが抜群なのです。
重要なのは、登場人物たちは
いたって真面目に行動しているだけというところ。
それを画で見せて笑わせてくれるところが
素晴らしいのです。
人間の女性を家に呼び寄せて餌食にしたのはいいけれど
大動脈に噛み付いてしまったヴィアゴが
女性の頸から吹き出す血しぶきを
慌てて口を開けて受け止めようとするシーン
なんて
ほんとに最高です。

そんなふうに気ままに暮らしていた4人の中に
新米ヴァンパイアのニック(コリ・ゴンザレス=マクエル)が加わり、
騒動が巻き起こります。
ヴァンパイアあるあるを中心に据えながら
調子に乗った新米が登場したりするところは
誰しも共感を感じるところで
ストーリーテリングもしっかりしていると思います。
(監督・脚本は主演のふたり)

さらには、ニックの友人で
IT企業勤務のほっぺが赤い童貞の
スチュー(スチュー・ラザフォード)

人間のまま仲間に加わって
ヴァンパイアたちのマスコット的存在になり、
スチューにだけは絶対に手を出さないと約束し合うさまは
まるっきり、ホモ・ソーシャル。
食べる(=血を吸う)と肉体関係を持つことが
ごっちゃになっています。
ヴァンパイアの常識の中に、
生身の人間のスチューが加わったことで
面白さが加速しました。

ヴァンパイアになったニックが
ポテトを食べて勢いよく大量の赤いゲロを吐くシーン
『チーム★アメリカ ワールドポリス』のゲロシーンにも
匹敵する最高のシーンでしたが
狼男グループとの確執も見どころです。
これは『アンダーワールド(2003)』
『トワイライト』シリーズが元ネタのようですが
これはこれで、狼男あるあるが楽しめるし、
ヴァンパイアも狼男も
基本的にムダな殺生はしたくないという、
優しいというか、現代社会で生きるうえで
無茶なことはしないように心がけているのがほほ笑ましく、
ブラックなコメディでありながら
だれも傷つけずに笑いを産み出しているのが
素晴らしいのです。
(何人も殺されてるけど)

これは、かなりハイセンスな
傑作だと思うのですが
随所に散りばめられた笑いを言葉で説明するのは野暮なので
実際に観て確かめていただくほかありません。
ぜひ。
(だめだ、思い出しただけで笑えてくる…)







にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ