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シン・シティ 復讐の女神

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(原題:Sin City: A Dame to Kill For 2014年/アメリカ 103分)
監督/ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー 製作/ロバート・ロドリゲス、アーロン・カウフマン、サルゲイ・ベスパロフ、マーク・マニュエル 原作/フランク・ミラー 脚本/フランク・ミラー 撮影/ロバート・ロドリゲス 美術/スティーブ・ジョイナー、ケイラ・エドルブラット 衣装/ニナ・プロクター 編集/ロバート・ロドリゲス 音楽/ロバート・ロドリゲス、カール・シール
出演/ミッキー・ローク、ジェシカ・アルバ、ジョシュ・ブローリン、ジョセフ・ゴードン=レビット、ロザリオ・ドーソン、ブルース・ウィリス、エバ・グリーン、パワーズ・ブース、デニス・ヘイスバート、レイ・リオッタ、ジェイミー・チャン、レディー・ガガ

概要とあらすじ
悪徳がはびこる街シン・シティを舞台に、アウトサイダーたちの生きざまをハードボイルドに描いた「シン・シティ」の9年ぶりとなる続編。フランク・ミラーによるグラフィックノベルを、前作同様にロバート・ロドリゲスと原作者ミラーが共同監督を務めて映画化。モノクロームの中に鮮烈な色彩が映える独特の映像スタイルもそのままに、原作からとられた2つのエピソードと、新たに書き下ろされた2つのエピソードを組み合わせ、愛する者を奪われたダンサーのナンシーや、ギャンブラーのジョニーらが、腐敗した権力者に立ち向かう姿を描いた。キャストはジェシカ・アルバ、ミッキー・ローク、ロザリオ・ドーソン、ブルース・ウィリスら多数が前作から続投。新たにジョシュ・ブローリン、ジョセフ・ゴードン=レビット、エバ・グリーンらが加わった。(映画.comより



続編ていうのは、こんなもんかね?

前作『シン・シティ(2005)』
何度観ても引き込まれる傑作だと思っています。
前作が公開された翌年くらいには
続編製作の噂を耳にしていたのですが
ついに続編『シン・シティ 復讐の女神』が公開されるということで
胸を躍らせながら映画館に向かいました。

それにしても、9年は長い!
リチャード・リンクレイター監督じゃないんだから、
主要な登場人物を演じる役者はほぼ同じといっても
こちらの場合は加齢による劣化だけが
目に付くのではないか。
とくにヨダレが出そうなセクシーさが見どころの女優陣は
なおさら心配です。
まったく心配する必要がなかったのは
マーヴに扮するミッキー・ローク
もともと誰だかわからないようなメイクですから。

映画館では、本編上映前に
ご丁寧に前作の簡単なあらすじがあります。
前作のおさらいを怠っていたものには
意外にもありがたいサービス。

本編はマーヴのエピソードから始まり、
前作の興奮が蘇ります。
とはいえ、今作のマーヴは「便利な乱暴者」に終始していて
狂言回しのような役どころです。
もっとも心配だったナンシーに扮するジェシカ・アルバ
さすがに前作のような、キュートで危ういセクシーさはないものの
コントラストの強いモノトーンのおかげもあって
あいかわらずの美しさで、胸をなで下ろしました。
前作で死んだはずのブルース・ウィリスが登場したときは
一体どゆこと?と思いましたが、
なんと『シックス・センス』!!

やがて、新キャラの
ジョニー(ジョセフ・ゴードン=レビット)登場。
どうやらギャンブルの達人のようで
シン・シティを牛耳るロアーク上院議員(パワーズ・ブース)
ポーカーの勝負を挑んで勝利するものの、
腹いせにボコボコにされます。

かと思えば、今度は
ドワイト(ジョシュ・ブローリン)のエピソードへ。
かつての恋人で、自分を裏切って金持ちと結婚した
エヴァ(エバ・グリーン)からの突然の連絡に
いそいそと出かけていき、惚れたものの弱みか
まんまとエヴァの策略に利用されてしまいます。
エヴァは自らの色香でどんな男でも虜にしてしまう悪女なのです。
ここで、ゲイル(ロザリオ・ドーソン)も登場。
前作でのロザリオ・ドーソンの強烈なファッションと色気は
すっかり影を潜めています。
強烈に魅力的キャラだったミホ
デヴォン・青木が産休だったようで
今作ではジェイミー・チャンが務めているものの
異彩を放っているとは言いがたい。

……どうです? やけにあっさりした感想でしょう?
前作の興奮、再び! を期待していたのですが
どうにも盛り上がらないのです。
とくに、前作の(というか、ロドリゲスが本来得意とする)
ケレン味が一切感じられないのです。
男は過剰に強く、女は過剰に色っぽいというもともとの世界観が
バカバカしいマチズモにまみれているのは承知の上で
それでも一瞬のカットや決めポーズに
いよっ! と声をかけたくなるかっこよさこそが
前作の魅力だったのですが
どうにもピリッとしません。
コミックの再現を目的とした
コントラストの強いモノクロとパートカラー
その表現手法自体が斬新で魅力的だったのですが
今作は前作の手法を踏襲したに過ぎず、
まったく新しいアイデアを発見できません。
それは各々のシーンにおけるディティールも同じで、
殺し方を含むアクションにもみるべき所がありません。
前作でタランティーノが担当した
ベニチオ・デル・トロの死に方や、幻となって登場する頭部などは
荒唐無稽でありながら印象的なシーンでしたが
そのような新たな発想を感じるシーンは
ひとつたりともありませんでした。

物語の展開もどうにも盛り上がらず、
わりと長いドワイトのエピソードが終わって
すっかり忘れかけていたジョニーが再登場するのですが
自慢の指を折られ、待ち合わせしていた女を切り刻まれたジョニーは
さぞや復讐の炎を燃えたぎらせるんだろうと思いきや、
レディー・ガガに恵んでもらった1ドルを元手に
性懲りもなくロアーク上院議員にポーカーの勝負を挑み、
やっぱり見事に勝つんだけれど、
「お前が負けたっていう事実は永遠に変わらないからな!」
なんつって、捨て台詞を吐いたところで
あっさりロアーク上院議員に殺されるんじゃ、
まったく復讐になってないだろとしか思えません。

最後のエピソードは、
ナンシーがロアーク上院議員に立ち向かいます。
ナンシーの復讐の動機は、
愛するジョン・ハーティガンを殺された(自殺だけど)
ことに由来するのですが
やっぱりそれは前作での出来事なので
ナンシーが抱える怨みにいまいち感情移入できません。
ドワイトのエピソードでの諸悪の根源は
ロアーク上院議員ではなく、エヴァなので
復讐のベクトルがロアーク一点に集中しないのも難点です。

最終的に、ナンシーはマーヴを従えて
ロアーク上院議員の住む館へ突入するのですが
ナンシーが割れた鏡の破片で自らの顔を傷つけ、
それをロアーク上院議員にやられたと嘘をついて
マーヴの同情をかうという経緯が意味不明。

普通に手を貸してってマーヴに頼めばいいじゃん!
そもそもマーヴはナンシーにホの字なんだから!
つーか、ロアークは
シン・シティを裏で牛耳る巨悪のはず。
おまえらがたったふたりで突入して仕留められるなら
とっくに誰かが始末してるだろ!

前作のビジュアル的なケレン味に留まらず、
最後には切なさを感じる絶妙なストーリーテリングは
どこにも存在しませんでした。
『キック・アス/ジャスティス・フォーエヴァー』みたいに
なんとなく作った続編ていうのは、こんなものかもしれません。
でもねえ、ロバート・ロドリゲスよ。
『マチェーテ・キルズ』も非道かったから、
そろそろちゃんと腰を据えて
映画を作ったほうがいいと思うよ。マジで。

前作、見直そうかな。





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