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地球防衛未亡人

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(2014年/日本 84分)
監督・プロデューサー/河崎実 脚本/河崎実、右田昌万 撮影/須賀隆 照明/佐熊愼一 編集/鈴木邦智 音楽/黒澤直也
出演/壇蜜、大野未来、福田佑亮、福本ヒデ、ノッチ、きくち英一、古谷敏、沖田駿一、モト冬樹、堀内正美、森次晃嗣、なべやかん

概要とあらすじ
「エロスの女王」として人気を集めるグラビアアイドルで女優の壇蜜が、元芸者の未亡人で地球防衛軍のエースパイロットという主人公ダン隊員を演じるSFコメディ。核廃棄物を食べる宇宙怪獣ベムラスに婚約者を殺されたダンは、地球の危機を救うためベムラスとの戦いに身を投じるが、なぜか攻撃するたびにエクスタシーを感じてしまい……。「いかレスラー」や「かにゴールキーパー」といった奇想天外な動物ものから、「日本以外全部沈没」「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発」などSFまで、独特のコメディ作品を送り出している河崎実の監督作。(映画.comより



私の気のせいでなければいいのですが……?

『地球防衛少女イコちゃん』『電エース』『いかレスラー』
『コアラ課長』『日本以外全部沈没』『兜王ビートル』
『ヅラ刑事』『かにゴールキーパー』
……
という、すさまじいタイトルの作品を連発する河崎実監督
噂は知っていたけれど、なかなか食指が伸びず、
『地球防衛未亡人』が河崎ワールド初体験となりました。
結果、想像以上の独走っぷりでございました。

さて、なぜに今作に限って観てみようと思ったかといいますと
主演の壇蜜目当てという一面を認めざるを得ませんが
「地球防衛軍」に「未亡人」という
魅惑のシチュエーションが加われば
傑作になるに違いないと思ったのでした。
巨大化した喪服姿の壇蜜が、柳のような身のこなしで怪獣と戦う
ジャイアンテス(巨大女)もの
だと思い込んでいたのです。

『パシフィック・リム』『GODZILLA ゴジラ』を思い起こせば
特撮やCGのチープさに頭がクラクラするものの、
そんなことにケチをつけるつもりは毛頭ありません。
それよりも、全編にわたるあからさまなアフレコのセリフや
友達を総動員したようなDIY精神溢れる自主制作ぶりに
開いた口がふさがらなくなりました。

森次晃嗣に壇蜜を「ダン!」と呼ばせる意図はわかるけれど
そんなに繰り返すほど面白いわけではないし、
地球防衛軍が「JAP(ジャップ)」
戦闘機の名前がジャップヤロウだったり、
オスプレイに対してメスプレイが登場したり、
おっさんが(いや、オレもおっさんだけどさ)
喜びそうなダジャレの応酬には
さすがにだんだんと疲れてきます。

ま、はっきり申し上げて
アメリカや中韓との関係の扱い方も「子供じみている」のですが
声は似ているけど顔は全然似ていないニュースペーパーのメンバー
安倍首相や石原元都知事を演じさせたり、
いまになってノッチにオバマ大統領をやらせるあたり、
(ノッチは顔だけが似ているといういいかげんさ)
その度胸というか、他を顧みない姿勢に
逆にたくましさを感じたりしますが、
元は向島の芸者だった壇蜜が身請けされた旦那と死に別れ、
32歳になっても処女だという設定に
女性に対する純粋さを通り越した処女信仰的なものを感じて
薄気味悪くもなるのです。
壇蜜を起用したにもかかわらず、壇蜜で表現するエロが
あえぎ声に留まっているというのは、もったいない。
戦闘機に乗った壇蜜が怪獣を攻撃していると
なぜかむらむらと欲情してしまうのも
「変態だから」で片付けられ、
ストーリーに一切影響を与えないのはいかがなものか。

いやいやそれよりも、作品の出来不出来以前の問題として
看過できないものに出くわしました。

地球を襲ってきたベムラスという怪獣は
使用済み核廃棄物を好んで食べる
ので
ベムラスがいる日本に世界中から核廃棄物が運ばれてきて
日本は儲かってウハウハだと喜んでいると
JAPの基地にいる唇がグロスだらけの女性隊員が
「廃棄物が入ったドラム缶って全部同じ大きさですか?」
と聞くので、側にいた科学者らしき人物と森次晃嗣が
「規格で決められているのですべて同じですが、どうかしましたか?」
と聞き返すと、
なにやら問題を発見したらしい唇がグロスだらけの女性隊員は
「私の気のせいでなければいいのですが……」
と返すのです。(びっくりしたので、繰り返し確認したよ)
……なんだよ、この日本語は。
「私の気のせいならいいのですが……」だろ?

唇がグロスだらけの女性隊員が
ドラム缶の大きさに変化を感じたのは
核廃棄物を食べ続けたベムラスが巨大化したからなのですが
それはどう考えても由々しき事態なのであって
「私の気のせいじゃなかったから良かった〜♡」とかいう話じゃない!
……ていう説明もバカバカしいほど、完全に表現が間違っていて
このセリフがスルーされていることが
この作品における最大の驚きでした。

もひとついうと、
口うるさいバカ上官に壇蜜が口答えすると
森次晃嗣が壇蜜をビンタし、
壇蜜はもうやだって感じでぷいっと帰っちゃうのは
部活じゃねえんだからと思うけれど、それはまあいいとして
あとになって森次晃嗣は壇蜜に
「あのとき殴ったのは君を停職処分にさせないためなんだよ」
と、温情ゆえの行為だったことを打ち明けるのですが、
そのとき森次晃嗣は地球防衛軍の指令系統とか完全に無視して、
ベムラスを宇宙へ連れ出す計画を独断で決行しようとしており、
その計画に任命された壇蜜は15%しか生還する見込みがないとなると
停職処分になるのは防いでも、死なせるのは平気なのかよと
森次晃嗣のデタラメさに言葉がありません。

結局、壇蜜の裸踊りで全てが解決し、
壇蜜が巨大化することはありませんでした。
壇蜜が溜まり貯まった性欲のせいで巨大化したほうが
面白いと思うけどな〜。


バカバカしいのや、くだらないのや、デタラメなのは
好きなほうだと思っているのですが
さすがにこれは、かなりの慈愛の念を持って鑑賞に挑まないと
辛く感じることでしょうよ。





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