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ゼイリブ

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(原題: They Live 1988年/アメリカ 96分)
監督/ジョン・カーペンター 原作/レイ・ネルソン 脚本/フランク・アーミテイジ(ジョン・カーペンター) 撮影/ゲイリー・B・キッブ 音楽/ジョン・カーペンター、アラン・ハワース
出演/ロディ・パイパー、メグ・フォスター、キース・デビッド、ジョージ・“バック”・フラワー、ピーター・ジェイソン

概要とあらすじ
仕事を求めて町に流れ着いたネイダは、ホームレスのためのキャンプで寝泊りするようになったのち、教会でサングラスを発見。そのサングラスを通して見えたものは、人間になりすまし、町を支配していた奇怪な侵略者の姿と、至るところに隠され、人間を操っていた洗脳標識だった。恐るべき真実を知ったネイダは侵略者と戦うことに……。人間社会に忍び込んでいた未知の恐怖を描くSFサスペンス。人気プロレスラーのロディ・パイパーが主演し、激闘を繰り広げる。(映画.comより



じゃ〜ん! まる見エイリアン〜!

1981〜1989年まで任期を務めた
レーガン大統領の経済政策に嫌気が差した
ジョン・カーペンター監督による『ゼイリブ』
拝金主義に対するあからさまな批判が窺える作品ですが
ちょっとまじめなことを言ってしまうと
人々が物欲や金銭欲にかられるのは
地球を征服せんとするエイリアンの仕業だと
世の腐敗の根拠を外的要因に委ねてしまうのは
若干子供じみていると言わざるをえません。
人間の浅はかな欲望にしたがって突き進む社会を作ってしまったのは
搾取するにせよ、されるにせよ
人間の愚かさゆえなのではないでしょうか。
……てなことを考えているようでは
この作品は楽しめないのです!

仕事を求めてふらっと街にやってきたネイダ(ロディ・パイパー)
建設現場の同僚の
フランク(キース・デビッド)に声をかけられ、
コミューンのようなキャンプ地で寝泊まりするようになります。
「アメリカを信じている」というネイダは
いつか自分にもチャンスが巡ってくると考えています。
キャンプ地と道を挟んだ教会がなにやら怪しいので行ってみると
聞こえてくる賛美歌はテープを再生していたもので
隣の部屋では男たちがなにやら言い合っています。

ひとまず退散したネイダでしたが
そこへ突然大量のパトカーと警官隊が襲来し、
キャンプ地の掘っ立て小屋をブルドーザーで押しつぶします。
このシーンのモブの描写と
まさに蹂躙という言葉がぴったりな破壊描写がすさまじい。
夜が明けて壊滅状態の教会から
隠し部屋に積まれたダンボール箱のひとつをくすねたネイダが
中身を調べると大量のサングラスが。
ネイダがサングラスをかけて街に出ると
いつも目にする看板や雑誌のページが
「考えるな」「買え」「服従しろ」というメッセージに変わり、
紙幣には「これは神だ」と書いてあるのです。
そして歩く人々のなかには、
まるで骸骨のような顔をしたエイリアンが混ざっていることがわかります。
このサングラスは、
エイリアンの存在がわかるサングラスだったのです!

このサングラスは誰が開発して、どういう仕組みなのかは
さっぱりわかりませんが、そんなことを気にしてはいけません。
ドラえもんがポケットから出す道具と同じです。
「まる見エイリアン〜!」
(←あの声で)

エイリアンが見えることをエイリアンに悟られたネイダは
追われる身となり、ホリー(メグ・フォスター)を人質にして
なんとかこの事態を伝えようとするも
ホリーに返り討ちに合い、窓から豪快に転げ落ちます。
え? こんなに? と思うほど豪快です。

信用できるのはフランクだけとばかりに、
ボロボロになりながらフランクの説得を試みるネイダ。
「ちょっとこのグラサンかけてみろ!」というネイダに対して
面倒なことに関わりたくないフランクは
かたくなにサングラスをかけるのを固辞
します。
「このグラサンがなんだってんだよ?」
「いいから、かけてみろって」「仕方ねえなぁ」
というやり取りぐらいあってもよさそうですが
フランクは絶対にサングラスをかけようとはしないのです。
そして殴り合いに。この喧嘩シーンが長い!
やられたと思ったらまたやり返したり、しつこいのです。
なかには、バックドロップやスープレックスまで飛び出しますが
ネイダに扮するロディ・パイパーは
そもそもプロレスラーなんだとか。

やっとサングラスをかけて事態を把握したフランクとネイダは
協力し合いながらエイリアンを壊滅させるべく奮闘します。
サングラスから新製品のコンタクトレンズに付け替えたあと
やがて銃撃戦に。
銃撃戦そのものの迫力と唐突に始まるタイミングが素晴らしい。
とうとうひとりになったネイダが
テレビ局のアンテナを破壊すると世界中のエイリアンの姿が露わに。
「ロメロやカーペンターみたいな映画はくだらない」
解説するエイリアンも。

エイリアンはなぜに人間の姿に化けてるのかとか、
サブリミナル効果で洗脳するのはまどろっこしくないかとか、
ま、いろいろ引っかかるところはあるけれど、
そんなことをいうのはやっぱり野暮で
とにかくテレビや雑誌などのメディアによる情報操作と
氾濫する広告に対する批判
で貫かれています。
ものすごく単純化されている部分は多いけれど、
現在にも通ずる、というより
さらに悪化の一途を辿る社会問題を予言的に示唆する
エンターテイメントです。





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