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ニンフォマニアック Vol.1

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(原題: Nymphomaniac 2012年/ デンマーク・ドイツ・フランス・ベルギー・イギリス合作 117分)
監督・脚本/ラース・フォン・トリアー 原案/ジェンル・ハルンド 撮影/マヌエル・アルベルト・クラロ 美術/シモーヌ・グラウ・ルネイ 衣装/マノン・ラスムッセン 編集/モリー・マリーヌ・ステンスゴード
出演/シャルロット・ゲンズブール、ステラン・スカルスガルド、シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレイター、ジェイミー・ベル、ユマ・サーマン、ウィレム・デフォー、ミア・ゴス、ソフィ・ケネディ・クラーク、コニー・ニールセン、マイケル・パス、ジャン=マルク・バール、ウド・キア

概要とあらすじ
デンマークの鬼才ラース・フォン・トリアー監督が、女性のセクシュアリティをテーマに、強い性的欲求を抱えた女性の半生を2部作で通して描いた。ある冬の夕暮れ、年配の独身男セリグマンは、怪我をして倒れていた女性ジョーを見つけ、自宅に連れて介抱する。怪我が回復したジョーに何があったのか質問するセリグマンに対し、ジョーは幼い頃から抱いている性への強い関心と、数えきれない男たちと交わってきた数奇な物語を語り始める。主人公ジョーを演じるのは、「アンチクライスト」「メランコリア」に続いてトリアー監督作に出演するシャルロット・ゲンズブール。8つの章仕立てで構成されており、「Vol.1」では第1~5章が描かれる。(映画.comより



大いなる前振りでしかない約2時間(たぶん)

ラース・フォン・トリアー監督
新たに作った箱庭は『ニンフォマニアック』
女性の色情狂です。
(男性の場合は「サチリアジス」というんだそうな)
いつも人の嫌がることを題材にした露悪的な映画を作っては
イヒヒと喜んでいるラース・フォン・トリアー監督ですが
少なくとも僕にとって、
鑑賞後になんらかの感慨や発見をもたらすことはありません。
同じく人の気を滅入らせる映画を作るミヒャエル・ハネケとは
そこが大きく違うのだと思っています。(少なくとも僕にとって)
じゃあ、観なきゃいいじゃねえかといわれれば
返す言葉もありませんが……観ちゃうんだよな、なぜか。

全編の上映時間が約4時間あるこの作品は
Vol.1とVol.2に分けて上映されたのですが
もともと1本の映画を長尺だからといって2本に分けて上映し、
2本分の料金を取るのには、あいかわらず納得がいかないものの
一般の客としてはこの上映方法に従うほかありません。

すっかり『なまいきシャルロット』から
「やりすぎシャルロット」へ
と成長した
シャルロット・ゲンズブール扮するジョー
傷だらけで雨に濡れた舗道に倒れているのを
通りがかった初老のセリグマン(ステラン・スカルスガルド)が助け、
自宅に連れ帰って介抱してやっているうちに回復したジョーが
自分の生い立ちを回想しながらセリグマンに語るという構造です。
2歳で自分の性器に興味を持ったというジョーが語るその内容は
「第1章 釣魚大全」
「第2章 ジェローム」
「第3章 H夫人」
「第4章 せん妄」
「第5章 リトル・オルガン・スクール」

というように、きっちりと章立てされていて
まるで、おとぎ話のようです。

まずは幼少期の「カエルごっこ」「綱上り」による
性的快感の目覚めから語り始めるジョー。
一般的な女性は、自分の性的傾向をすすんで話しませんから
これが「オンナノコあるある」なのかどうか
定かではありません。
(この手の「オトコノコあるある」は山ほどあるけど)
そこから、15歳での初体験から列車の中での逆ナンゲーム
セックスに愛情を持ち込まないことを教義とする
カルト集団活動へと話が進みます。

聞き役のセリグマンはというと、
ジョーが初体験でま●こ3回+ア●ル5回を突かれたと聞いて
フィボナッチ数列を持ち出したり、
逆ナンゲームをフライ・フィッシングに喩えてうっとりしたり、
複数の男との関係を、賛美歌の和音構成になぞらえたりと、
どうやら博識なのはわかるのですが
自分が知っている話に置き換えないと
ジョーの話(性的な話)が理解できないようにもみえます。


ジョーに変化が訪れるのは
初体験の相手ジェローム(シャイア・ラブーフ)と偶然再会し、
肉体関係を拒否することで、
逆にジェロームへの愛情を募らせたときです。
ところが、おあずけ期間が長すぎたのか
ジョロームは別の女性と結婚して去ってしまいます。
ジョーは、あたしとしたことがいかんいかん、とばかりに
より一層「フィッシング」に精を出すようになりますが
ジョーに熱を上げすぎたひとりの妻子持ちの男が
家族を捨てる決意をしてジョーに迫ると、
その男の妻H夫人(ユマ・サーマン)が3人の子供を引き連れて襲来し、
恨み辛みを延々とわめき立てるという修羅場に。
ジョーは自分の性欲が、図らずも他人を傷つけることを知ったのですが
罪の意識を感じるどころか、
夫に依存しきったH夫人の醜態に辟易したようです。

知的で優しかった父親(クリスチャン・スレイター)
せん妄(急性の脳機能障害)を患い、
別人のように見苦しく取り乱した末に死んでしまいますが、
父親の死に対する悲しみよりも
冷淡な母親(コニー・ニールセン)に対する敵意のほうを
強く感じました。

そして、またしてもジェロームと再会。
今度は思う存分、お互いの身体をむさぼるふたりでしたが
ジョーが「なにも感じないの!」と告白したところで
Vol.1が終了……

色情狂のジョーが不感症になるということは
ここまでのお話は大いなる前振りでしかなく、
なんとも作品を評価することはできません。
表現はあけすけだったけれど、とくに過激ではありませんでした。
この作品をコメディと評する人もいますが
笑ってしまうほど滑稽だったとは思えず。
ま、Vol.2の公開を待つしかない状態……





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