" />

サンゲリア

sangeria.jpg



(原題: ZOMBIE 1979年/イタリア・アメリカ 91分)
監督/ルチオ・フルチ 脚本/エリザ・ブリガンティ 撮影/セルジオ・サルヴァティ 特撮監修/ジャンネット・デ・ロッシ 特殊効果/ジノ・デ・ロッシ 特殊メイク/ジャンネット・デ・ロッシ 音楽/ファビオ・フリッツィ、ジョルジョ・トゥッチ
出演/イアン・マカロック、ティサ・ファロー、リチャード・ジョンソン、オルガ・カルラトス、アウレッタ・ゲイ、アル・クライヴァー、ステファニア・ダマリオ

概要とあらすじ
カリブ海に浮かぶ島で、発生した疫病によって死者が蘇り人肉を喰う。ゾンビがマンハッタンへ進撃するラストシーンまで正統派怪奇映画の定石を踏まえた造りで、数多ある「ゾンビ」の亜流の中では間違い無しの傑作。海中で人喰い鮫と死闘を繰り広げるゾンビというとんでもないシーンもある。ただしイタリア仕込みの残酷描写も過激で、辟易するかも。ビデオは劇場版と完全オリジナル版(95分)の2種ある。(allcinemaより



いち・にい・サンゲリア♪

ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』と並び称される
『サンゲリア』

裏話やら確執やらがてんこ盛りな怪作です。
邦題の『サンゲリア』に、なんか意味があるのかと思ったら
諸説あれどこれといって確かなものはなく、
配給会社の東宝東和が
なんとなくおどろおどろしい語感を優先した模様です。
そのせいで、日本語字幕ではゾンビのことを
「サング」と言ったりしています。
宣伝にあたっては
「観客が上映中にショック死した場合はハワイに墓を建てる」という
ショック死保険を売り文句にしていたそうですが
……それは、うれしいの? ありがたいの?
遺志は尊重しないの? 誰が墓参りに来てくれるの?……
ちなみに、飲料メーカーの「サンガリア」
杜甫の『春望』の一節「国破れて山河あり」
「あり」を逆にして命名されたのだとかという、
とくに知りたくもなかった事実を知って驚いているところです。

いきなり、布でくるまれたうえに縛られた「やつ」が
起き上がろうとするところを男が射殺し、
「ボートを出す。クルーに伝えろ」というシーンから始まって
ワクワクするのですが、
その後のクレジットのバックに流れる音楽がグダグダで
打ち込みによる二拍三連のリズムがヨレヨレなのです。
基本的に、この作品で流れる音楽は
ぺらっぺらで安っぽいシンセサウンドです。

唐突に場面は変わり、ニューヨークはハドソン川の河口付近へ。
背景には、今はなきツインタワーが……
正体不明のヨットを発見した海洋警察が
調査のためにヨットに乗り込んで、まずは最初のガブリ。
もう一人の警官に撃たれたゾンビは
ヨットから投げ出されて、波の中へと消えていきます。

なにしろ警官がひとり死亡したのですから
警察が捜査に乗り出すのですが
それとは別にスクープをあげようとする出版社。
どうやら腕利きの記者らしいピーター(イアン・マカロック)
担当に任命されます。
ちなみに、このシーンは
勝手に他人の事務所へ入り込んで撮影されたそうで、
編集長を演じるのはルチオ・フルチ監督自身です。

ピーターは、
ヨットの所有者で、行方不明の博士の娘アン(ティサ・ファロー)と共に
とにかく博士がいたマトゥール島へ行ってみることにします。
近くの港にたどり着いたふたりは
バカンス中のブライアン(アル・クライヴァー)
スーザン(アウレッタ・ゲイ)夫婦のクルーザーに同乗させてもらうことに。
「このあたりで海中を撮影したいから船を止めて」というスーザンは
明らかにこの作品のエロ要員。
アンとピーターがいてもおかまいなしに、
トップレスでふんどしという、古式ゆかしきあまちゃんスタイル
優雅に海へと飛び込みます。

さて、ここで最初の問題シーン。
スーザンが海中で珊瑚や熱帯魚を撮影していると、
サメが登場。慌てて逃げるスーザン。
ところが、そこになんとゾンビが参戦!! 海中ゾンビ!!
しかも海中ゾンビは、スーザンには目もくれず、
サメと格闘を始めるのです。
どうみてもサメは本物なのですが、麻酔銃でヨレヨレなんだとか。
『ジョーズ』が1975年公開ですから
ジョーズ、やりたい! という気持ちを抑えきれなかったんでしょうか。
とにかく、驚きと共に不思議な気持ちになる名シーンです。

かたや、マトゥール島では
メナード医師(リチャード・ジョンソン)
謎の疫病でばたばた倒れていく島民の治療に奔走しています。
ブードゥーの呪いで死者が蘇るというのは迷信だとして
なんとか科学的にゾンビ現象を証明しようとしていますが
徐々に彼の元にもゾンビの恐怖が忍び寄ってきます。
メナード医師はアンの父親とも旧知の仲だったため、
島に到着した4人を迎え入れるのです。

いつもヒステリックに喚いていたメナード医師の妻、
パオラ(オルガ・カルラトス)は、もうひとりのエロ要員。
シャワーを浴びているところをゾンビに襲われます。
ゾンビにドアの外側から髪の毛を捕まれてからの
飛び出した木の破片で眼をグサ—ッ! というゴアシーンです。
ゾンビに襲われたのに、噛み付かれるわけじゃないのがミソ。
ま、あとでゆっくり食べられるけど。

パオラの悲惨な姿を目撃したピーターたち4人は
一目散に逃げるものの、ゾンビが大量発生。
脚をくじいて草むらで横になっていたピーターは、
そんな危機的状況なのに、アンにムラッときてチュー。
案の定、土の中から出てくるゾンビに襲われます。
おそらくピーターはニヒルな二枚目で
序盤はブロンドヘアをさらっと横に流していたのですが
このころになると、じつは相当ハゲ散らかしていたことがわかります。
頭髪に悩みを持つものにとって、
ゾンビ以上に警戒しなければならないのは、水分なのです。


ディティールにこだわった特殊メイクにニンマリしているうちに
なんやかやとあって、ピーターとアンは島を脱出。
大変なことになってるから、早く帰ってみんなに知らせなきゃ、
なんつって、ラジオをつけるとニューヨークのほうが
もっと大変なことに。
ふたりには帰るところも、逃げるところもないのであった……

大量のゾンビがブルックリン橋をゆらゆらと渡るラストシーン
無許可のゲリラ撮影だそうで
その下の車道では、通勤の車ががんがん走っているという
ヘンテコなことに。
いや、ちがう! あれはみんなが慌てて車で逃げ出しているのだ!
それで、いいじゃないか!





にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
↑お気に召したらクリックしていただけますと、もんどりうって喜びます。
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | ホーム |  »

プロフィール

のほうず

のほうず
映画が好きで観るのはいいが、
かたっぱしから忘れていくので
オツムのリハビリ的ブログ。
******************
当ブログの文章・画像およびイラストの無断転載を禁じます。引用される場合は、出典の表記と当ブログへのリンクを設定してください。

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

お気に召したら
クリックお願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

スポンサードリンク

↓過去の記事はこちらから!↓

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

カウンタ