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夕陽のガンマン

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(原題: For a Few Dollars More 1966年/イタリア 132分)
監督/セルジオ・レオーネ  脚色/ルチアーノ・ビンチェンツォーニ、セルジオ・レオーネ 原作/セルジオ・レオーネ、フルビオ・モルセラ 製作/セルジオ・レオーネ 撮影/マッシモ・ダラマーノ 音楽/エンニオ・モリコーネ
出演/クリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフ、ジャン・マリア・ボロンテ、マーラ・クルップ、ルイジ・ピスティッリ、クラウス・キンスキー、ヨゼフ・エッガー、パノス・パパドプロス、ベニート・ステファネッリ

概要とあらすじ
セルジオ・レオーネとフルヴィオ・モルセッラのストーリーをルチアーノ・ヴィンセンツォーニとセルジオ・レオーネが脚色、レオーネが「荒野の用心棒」(この時はボブ・ロバートソンというアメリカ名前を使った)についで発表した製作・監督担当の西部アクション。撮影はマッシモ・ダラマーノ、音楽はエンニオ・モリコーネが担当した。出演クリント・イーストウッド、リー・ヴァン・クリーフ、ジャン・マリア・ヴォロンテほか。テクニカラー、テクニスコープ。(映画.comより



バキューン! バキューン!

言わずと知れた『夕陽のガンマン』
セルジオ・レオーネ監督による「ドル箱三部作」
二作目にあたるこの作品は
超ロングショットと超クローズアップという独特な演出が
十分に味わえるのですが
そのような映像的な特徴に加えて
ストーリー展開にも巧妙さを感じます。
とはいえ、徹底したエンターテイメントであるのは
間違いないので、
肩肘張らずにカッコイイ! シビレルゼ!なんて言いながら
楽しむのが作法というものでございましょ。

オープニングの超ロングショットからしてカッコイイのですが
すぐに登場する黒ずくめのモーティマー(リー・バン・クリーフ)
顔の力だけですべてをかっさらっていきます。
勝手に列車を止めても、にらむだけで許されちゃいます。
『アイザック 繋がれし少年』を観たときは
全然思い出せなかったけど、こんなところにいたいた。
でっかい聖書を持ち歩く賞金稼ぎのモーティマーは
見事な腕前で多彩な銃を使いこなす、知的なキャラクター。

もうひとりの賞金稼ぎがモンコ(クリント・イーストウッド)
ポンチョ姿でくわえタバコが色っぽいイーストウッドですが
総じて思うに、この作品の主役はどちらかというと
リー・バン・クリーフのほうではないでしょうか。
モーティマーがインディオ(G・M・ポロンテ)の手配書をみたときの
バキューン! バキューン!という銃声にのせて
顔→手配書→顔→手配書という細かいカットがカッコイイのですが
モーティマーにとってインディオが
ここで会ったが百年目的な存在だということは
あとになって明らかになります。

腕が立つ者どうしの嗅覚と眼力で
モーティマーとモンコはお互いに牽制し合い、
ちょっと笑える足の踏み合いからの帽子の撃ち合いを経て認め合い、
凶悪なインディオの一味を捕らえて
稼ぎを山分けしようとコンビになります。
老練なモーティマーと若いモンコのコンビは
いわゆる「バディもの」の一面も感じさせます。

主要な登場人物たちのほかに
脇を固めるキャラクターがそれぞれ魅力的に描かれているのも
この作品の特徴のひとつかもしれません。
列車の線路を通すための立ち退きを固辞して土地に留まったばっかりに
騒音に悩まされる事情通のじいさんはコミカルだし、
モンコに色目を使うホテルの御上
いかにも気の弱そうなその主人も面白い。
インディオ一味のひとり、クラウス・キンスキーの顔つきは
ほかの手下たちと比べると異彩を放っていて
忘れたくても忘れられません。

一貫しているのは、派手な銃撃戦や過激な描写ではなく
裏切りや騙し合いによる地味な心理戦です。
モンコが、仲間になりすましてインディオ一味に潜入することで
心理戦の一面がより一層強化されますが
モーティマーとコンビを組んでいるはずのモンコは
ふたりの計画とは逆のことを企み、
モーティマーはモーティマーで、
モンコの裏切りを予想して裏の裏をかいたりします。
やがてコンビを捕らえたインディオも
わざとコンビを逃がしてから手下に跡を追わせ、
あのコンビは強いから、手下を返り討ちにするはずだからして
みんないなくなったあとでオレ様がコンビを始末して
全部独り占め
、という
卑怯で残忍かつ、まわりくどい策略を練るのです。

さてさて、ついに対決するモーティマーとインディオ。
かつてインディオは夫婦の家に強盗に入り、
夫を殺した挙げ句に妻をレイプ。
その妻はインディオに抱かれながら自分の腹を銃で撃って
自殺したのですが
じつは、その妻はモーティマーの妹だったのです。
このへん、微妙にわかりづらかったりするけれども
とにかく、モーティマーは復讐するために賞金稼ぎになったのです。
キーアイテムとなるオルゴールの
センチメンタルなメロディが鳴り終わったタイミングで
銃を抜く決闘
となるのですが
よく考えると、これかなりタイミングが難しいですね。
終わったかな…と思ったらまだ曲が続くのかよ!みたいな
パロディがありそうな気がします。

復讐を果たしたモーティマーにとって賞金は二の次で
すべてをモンコにゆずって、ジ・エンド。
戦いそのものよりも、
戦う前に牽制し合うにらみ合いの緊張感に重きを置いた、
ケレンミたっぷりなオトコノコ映画です。





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